見出し画像

四柱推命研究ノート(1)命術における六十干支の二重性(前編)

新宿御苑(東京)中心に活動している出口清明(五術家)です。公益社団法人日本易学連合会庶務理事/認定鑑定士、中医師、気功師。主な占術は四柱推命と周易、人相、手相。個人鑑定では運勢や運気の観点から、日々の悩みが人生の糧に変わるアドバイスを提供します。相談のご予約はこちら

十二支の陰陽

六十干支を用いて生年月日から個人の運勢を読み解こうとする四柱推命や算命学などの東洋の占術で用いる暦では、十二支を陰陽にわけて考えます。

陽の十二支:子 寅 辰 午 申 戌

陰の十二支:丑 卯 巳 未 酉 亥

例えば、2022年は寅年なので、陽の年。2023年は卯年なので、陰の年です。陰陽が2年ごとセットになって繰り返していくと考えます。

また、月も2月は寅月、3月は卯月、4月は辰月、5月は巳月と、陰陽が2ヶ月ごとにセットになって繰り返していくと考えます。

四柱推命では、同じ干支を持つ人は似た特徴を持つと考えますが、実践鑑定をしていくと、正反対のパターンのようなものがあることに気がつきます。

同じ干支でもタイプが違う

僕がこのことに気がついたのは「壬子(みずのえ・ね)」の日干支を持つ友人が近くにいたことがキッカケでした。この日干支を持つ人は「清濁を併せて飲み込む、力強いリーダータイプ」と言われます。

ひとりは、まさにそのような陽のキャラクターで「ガッシリした体格」「積極的な性格」「リーダーシップを発揮して仲間を巻き込んで企画を実現していく」タイプでした。

ところが、もうひとりは、真逆の陰のキャラクター「ひょろっとして背が高い」「どちらかといえばシャイ」「リーダーよりは参謀気質で戦略を立てる」タイプでした。

生まれ年も同じこのふたりのタイプは、四柱推命の鑑定をはじめたばかりの僕にとっては、ひとつの気づきとなりました。以来、他の日干支についても「陽と陰のタイプ分け」をして観察するようになりました。

真逆の干支なのに似た者同士

よく相性鑑定をしていると、例えば、カップルの日干支が「甲申(きのえ・さる)」と「甲寅(きのえ・とら)」といったように、十二支が真逆でも、似た者同士ということがたびたびあります。

一般的な鑑定では「子と午」「酉と卯」など、十二支の対角にある干支は「七冲(しちちゅう)」といい、ぶつかり合う者同士と読み解き、相性としては悪いと考えます。

もちろん、自分に無いから惹かれ合う、男女だから逆転する・・・など、いろいろな解釈も成り立ちますが、それはあくまでも解釈の話なので、原則でみる限りは相性は「悪い」と見ます。

このような観点から考えていくと「六十干支が同じように巡ってくるといっても、単純に組み合わせで考えたり、同じ意味を持っていると考えるのは無理がある」のではないかと考えるようになりました。

四柱推命研究ノート(1)命術における六十干支の二重性(中編)につづく

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?