ChatGPTでデータ分析 #7-1 主成分分析&因子分析
1.キャラクター
彼女らは双子の姉妹です。
データの中から重要な情報を抽出し、よりシンプルな形で表現することを得意としていて、多様なデータの次元を扱い、それらを統合して本質的な要素を明らかにする能力を持っています。
彼女らは似ているけれども、本質的には違う性質を持っています。
2.どんな時に活躍する
まずは、主成分分析からご紹介します。
主成分分析(PCA)は、データを単純化する方法の一つです。
例えば、ある商品の売り上げを予測するために、色々な要素(天気、価格、曜日など)を考えることがありますが、これらの要素が多すぎると分析が難しくなります。
PCAを使うと、重要な要素だけを取り出し、分析を単純にすることができます。
具体的には、以下のような状況でPCAを使います。
データを簡単にする(次元削減): 要素が多すぎるデータを、より少ない要素で表現し直します。これにより、計算が楽になり、データの理解もしやすくなります。
データを見やすくする(可視化): 多次元のデータを平面上に描いて、パターンや傾向を視覚的に確認することができます。
重要な特徴を見つける(特徴抽出): データの中で最も重要な傾向や特徴を見つけ出します。
PCAは、データを分析しやすくするための有用なツールですが、どの要素が重要かを自動的に判断するものではないため、結果の解釈には注意が必要です。
3.データ概要
あるクラス10人の生徒の学力テスト結果を使用します。
科目は、国語(National_language)、英語(English)、数学(Math)、物理(Physics)の4科目です。
科目ごとの点数を分析することでどのような解釈ができるか考えてみましょう。
4.分析
以下、ChatGPTとの対話による分析実行ですが、
You:私のプロンプトコメントです。
She:ChatGPTのコメントを元に要約記述したものですので、是非ご自分で確かめてください
< >:補足として追加記載したコメントです。
You
testresult.csv添付
あなたは統計学、機械学習およびデータ分析のスペシャリストです。
添付されたデータは、あるクラスの生徒(id)の学力テスト結果です。10人の生徒の国語(National_language)、英語(English)、数学(Math)、物理(Physics)の点数です。このクラスの学力テストを主成分分析で評価したいと考えています。
手順を示したうえで、主成分分析をお願いします。
She
主成分分析(PCA)を行うための手順は以下の通りです:
データの準備:テスト結果のデータを読み込み、必要な前処理を行います。
標準化:各科目の点数を標準化して、平均が0、標準偏差が1になるようにします。
共分散行列の計算:標準化されたデータの共分散行列を計算します。
固有値と固有ベクトルの計算:共分散行列の固有値と固有ベクトルを計算します。
主成分の選択:固有値を降順に並べ、寄与率が高い主成分を選択します。
主成分スコアの計算:選択した主成分に対応する固有ベクトルを使って、各生徒の主成分スコアを計算します。
これらの手順に従って、主成分分析を行いましょう。
まず、データを読み込み、前処理を行います。
次に、主成分分析を行うために、国語、英語、数学、物理の点数を標準化し、共分散行列を計算します。
標準化されたデータが準備できました。次に、PCAを実行して主成分を求めます。
主成分分析の結果、第1主成分(PC1)が全体の約72.8%、第2主成分(PC2)が約23.7%のデータの変動を説明しています。第3主成分(PC3)と第4主成分(PC4)はそれぞれ約1.8%と1.6%の変動を説明しており、比較的寄与が小さいです。
この結果から、PC1とPC2の2つの主成分でほとんどの情報(約96.5%)を捉えることができると考えられます。
したがって、2次元のプロットでデータの分布を視覚化することができます。
上のプロットは、主成分分析によって得られた生徒のテストスコアの分布を示しています。
第1主成分(PC1)と第2主成分(PC2)を軸として、各生徒(id)がプロットされています。このプロットを用いて、生徒の学力テストの結果を評価することができます。
PC1の方向は全体的な学力レベルを反映していると考えられ、PC1の値が大きい生徒ほど高い学力を示しています。
PC2の方向は、科目間のバランスや特定の科目の強さを反映している可能性があります。
この分析に基づいて、生徒の学力を評価したり、特定の科目における強みや弱みを特定することができます。
You
固有値、固有ベクトル、寄与率、累積寄与率、主成分得点を示してください。
<いきなり結果がでてきましたので、解釈を行うためのデータを聞きました>
She
主成分分析の結果は以下の通りです:
固有値(主成分の分散):
PC1: 3.235
PC2: 1.055
PC3: 0.082
PC4: 0.072
固有ベクトル(主成分の方向):
PC1: [0.512, 0.484, 0.497, 0.507]
PC2: [-0.455, -0.547, 0.512, 0.480]
PC3: [-0.725, 0.677, -0.038, 0.124]
PC4: [0.069, -0.093, -0.700, 0.705]
寄与率(各主成分のデータの変動を説明する割合):
PC1: 72.8%
PC2: 23.7%
PC3: 1.8%
PC4: 1.6%
累積寄与率(主成分を順に足し合わせたときのデータの変動を説明する割合):
PC1: 72.8%
PC2: 96.5%
PC3: 98.4%
PC4: 100%
主成分得点(各生徒の主成分におけるスコア): (各行が生徒を表し、各列が主成分のスコアを表します。)
この結果を用いて、生徒の学力テストの結果を評価したり、特定の科目における強みや弱みを特定することができます。
You
各生徒のPC1とPC2についての主成分得点を示してください。
She
各生徒のPC1とPC2についての主成分得点は以下の通りです:
PC1の得点が高い生徒は全体的に高い学力を持っていると考えられます。
また、PC2の得点は科目間のバランスや特定の科目の強さを反映している可能性があります。
<ここでの解釈は非常に大切な事項になります。ChatGPTを過信せずに自分なりの解釈や仲間との議論が大切です>
You
この主成分得点が先ほどのプロットとして描かれているのですね。このプロットをダウンロード可能にしてください。
<このようにグラフのダウンロードもできます>
She
主成分分析のプロットを保存しました。以下のリンクからダウンロードできます
You
PC2については、国語と英語の点数合計より数学と物理の合計が高い場合にプラスになっているように見受けられますので、PC2は数理科目が得意な人がプラス、言語科目が得意な人がマイナスという理解でよろしいでしょうか。
She
はい、その解釈は妥当です。
主成分分析の結果によると、PC2は国語と英語の得点とは負の相関があり、数学と物理の得点とは正の相関があることを示しています。
したがって、PC2がプラスの生徒は数学と物理が得意で、PC2がマイナスの生徒は国語と英語が得意であると考えられます。
You
これは固有ベクトルからも読み取れますね。
She
はい、その通りです。固有ベクトルは主成分の方向を示しており、各変数(科目)の係数がその主成分における変数の重要度を表します。
PC2の固有ベクトルは[-0.455, -0.547, 0.512, 0.480]でした。これは、国語と英語の係数が負で、数学と物理の係数が正であることを示しています。したがって、PC2は数学と物理が得意な生徒がプラスの値を持ち、国語と英語が得意な生徒がマイナスの値を持つように、科目間のバランスを反映していると解釈できます。
5.注意点
You
ありがとう。では、主成分分析を行うときの注意点を教えてください。
She
主成分分析(PCA)を行う際に注意すべき点はいくつかあります:
データの標準化: 変数のスケールが異なる場合、大きなスケールを持つ変数が結果に大きな影響を与える可能性があります。そのため、変数を標準化して平均が0、標準偏差が1になるようにすることが一般的です。
解釈の難しさ: 主成分は元の変数の線形結合ですが、その意味するところや解釈は必ずしも明確ではありません。主成分の解釈は、元の変数との関係や寄与率を考慮して行う必要があります。
情報の損失: PCAは元のデータの次元を削減するため、情報の一部が失われる可能性があります。主成分の数を選択する際には、十分な情報を保持しつつ次元を削減するバランスを見極める必要があります。
異常値の影響: PCAは異常値に敏感です。データに異常値が含まれている場合、結果に大きな影響を与える可能性があるため、事前に異常値を処理することが重要です。
データの線形性: PCAは線形な関係を仮定しています。データが非線形な関係を持っている場合、PCAでは適切に情報を捉えることができない可能性があります。
これらの注意点を考慮しながら、主成分分析を適切に実施することが重要です。
<因子分析については、#7-1で掲載します>
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