不完全でもいい

20代の頃、池袋の某デパートでピアスを買ったことがありました。確か2500円くらいの、作家さんが作ったハンドメイドものだったと記憶しています。

家に帰ってから、鏡の前で早速つけてみたのですが、アレ…?どうやっても、飾りの部分が向いてほしい方向を向いてくれない。デザインはとても気に入っているし、なにせ買ったばかり。使えないなんてイヤだ…。

数十分鏡の前で格闘していたはずですが、どうやってもダメなものはダメなのでした。デパートに戻って返品するには池袋は自宅からやや遠かったし、諦めた覚えがあります。2500円、アクセサリーにしては高額ではないのでしょうが、当時派遣のOLだった私はお金に余裕があるわけではなかったし、ちょっぴりショックでした。

そして何より記憶に残ったのは、「いいんだ!?」っていうことです。何がいいのかって、完璧じゃなくても、デパートなんかで売っちゃって、いいんだ?っていうことです。

よくよく考えれば、不完全でも市場に出回っている商品なんて、たくさんありますよね。あちゃー、せっかく買ったけど、なんか使えないや。と、モヤモヤしたままお蔵入りになったりするもの。昔、太ももを細くするというマシーンを五万くらいで買ったことがあるのですが、一向に効果はありませんでした。そういうのも、いいんだ!?ですよ。

返品できるものは返品した方がいいのは分かっていますが、面倒くさいからという理由でそのままにしてしまうってこと、結構ありますよね?

そのように、世の中には完璧ではないものが、意外と、平然と、出回っているのです。

それなのに、いざ自分が何かを提供して収入を得ようと考えた場合、こんなんじゃまだダメだ、話にならない、などと完璧主義になってしまうことってありませんか?私はそうです。今までハンドメイドで商品を作って売ったり、絵を描いたり、ここで文章を書くこともそうなんですが、色々やっていて、その度にまだダメだ、こんなんじゃダメだと自分に言い続けているわけです。

なぜいま突然、10年以上も前のことを思い出したのかは分かりませんが、ふと思い立って書いてみたくなりました。

人生、やったもん勝ち。

もちろん、いい加減な気持ちで生半可なものを提供するのはいけません。でも、最初は誰しも不完全で周りに迷惑をかけてしまうもの。そこで諦めずに続けていくうち、精度は自然と上がっていく。

そんな気持ちで、やりたいこと、できることから気楽にやっていきたいな、と思う今日この頃です(^^)

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