名もなき花

道端の名もなき花は　誰のものでもない

誰にも奪う権利などないのに
人は争っていく
こんなに綺麗に咲いていても
奪おうとすれば　穢れていく

ほんとは線などないのに
地球儀や地図に国を隔てる線が引かれている

私とあなたの間にも…

人はみんな
線をひく

陽は沈みまた昇り
朝がくる
希望の太陽は平等に降り注ぐ




太陽も笑顔も独り占めしたいけど

世界から　線が消えたら
たぶん困る人がいるんだろ
だから孤立していく

足元に線が見えないくらいの名もなき花が咲いていればいいのに

人が傷ついていくのは
苦しくて　ツラいけど
声をあげる勇気がないんだ

どうして？私のあなたの間の隔てる線は
距離を遠ざけていく
名もなき花はこんなに綺麗に咲いているのに