ULTRA-TRAIL Mt.FUJI 2023
トレランを始めて5年目に突入
はじめての100mileレースに出走した備忘録
(長文駄文になります…)
■概要
・距離:約 164.7km
・累積標高:+6,451m / -6,493m
・スタート時刻:4 月 21 日(金)14:30〜ウェーブスタート
■個人記録
目標は35時間、50位以内
結果、F7山中湖きららでDNF
ほんとにショボすぎる。慎重に準備したはずだったけど100mileを舐めてました。
リザルトはこちら
https://www.ultratrailmtfuji.com/about/results/
■スタートまで
自分のコンディションも天気も文句なし。
言い訳できない好条件のスタート。
スタート3時間前にはこどもの国、駐車場着。芝でお昼を食べたりテーピングをしたりゆるゆる準備。晴れて良かった。雨ならどうしたんだろう。
スタートの1時間前までに荷物預けなので余裕をみて13時に駐車場を出発のはずが、ザックを背負ったらパウチに入れた自家製甘酒を落とし液漏れ。
スタート地点まで徒歩15分と遠いのだが、荷物が重すぎて友達に持ってもらうという迷惑。この辺は今後の課題。
なんとか荷物を預け、他の友達と合流。
知った顔が沢山でお祭り感がすごい!
写真を撮ったりして20分前くらいに第1ウェーブの最後尾へ入った。
ちゃっかりLIVEにも映ったみたい。
どうしてもテンションも上がってしまう。
5、4、3、2、1
いよいよスタート!
この時は完走するって根拠のない自信に満ち溢れていた気がする…。
◾️スタート〜F1富士宮エイド(23.8km地点)
(以下、区間距離、区間累積標高、区間タイム)
23.8km D+369m 2:43
こどもの国は日差しがキツく暑かったけど、林道は日陰なので爽やかだった。スピードを抑えなきゃと思いつつ、下りは気付くとキロ6分くらい。スタート直後からウルトラ専門のランナーさんと話しながら1時間以上並走させてもらう。
送電線エリアは流れで走らされ、小刻みなアップダウンで心拍も上がり汗もかき、長い道中を思うと少し不安になりつつも、気持ちよくエイドへ。
時刻は17:13
<補給>
GU LIQUID
GU ロクシタン
バナナ
◾️F1〜F2麓エイド(51km地点)
27.2km D+1615m 5:20
あっという間にスタートから30km走った。
天子山地の登りはテンポ良く心を無にして流れのままに。
ところが長者ヶ岳を過ぎて、テクニカルな下りが出てきたら流れに乗れない…自分のペースで下れないことで神経をすり減らし疲弊。なんで信越を100mileにしちゃったんだろう、トレランのレースは向いてないんじゃないか、と完全にネガティブマインド、半べそで下った。今思えば列から外れて少し休めば良かったかも。
ズルズル粘土質な下りは皆んなが遅くなるから良いけど、みんなが走るところは常に後ろを気にし、下りては譲っての繰り返し。最後は無理矢理息を切らせて下った。年々下りが苦手で辛いパートだった。
ロードの下りはキロ8で、最後トレイル3kmはほぼ歩いて麓エイドへ…。
時刻は22:38
麓エイドでは、ボラをしていた方に声をかけてもらったり、チラホラ友達にも会えて元気をチャージ。12~3分で張り切って出発。
温かい緑茶がとても美味しかった。
<補給>
GU ワッフル
俺は接種ス
バナナ
やきそば
コーラ
※水1Lでは絶対足りない区間
◾️F2〜F3本栖湖エイド(61.3km地点)
10.3km D+760m 2:25
エイドを出た直後、高校の先輩ランナーと会い1〜2km話しながら走ったけど、凄まじい脚の倦怠感でスピードを落とした。ゆるい登りのトレイルが続いた。歩いたり多少走りも混ぜながら…。山パートは、聞いてないよ!と言いたくなるようなまぁまぁな急登だった。本栖湖までは脚の痛みで頭がいっぱいだった。
なんとか本栖湖エイドに到着。
時刻は00:15
本栖湖は寝ている人もチラホラいた。美味しそうな身延まんじゅうは胃が欲せず食べられなかった…。冷えも悪影響かと、のろのろロングタイツを履いてたら友達発見。まんじゅうを勧めながら選手を励ます石川弘樹さんも!お陰で踏ん切りがつき20分ほどで友達と一緒に出発。
<補給>
してないかも…記憶なし
◾️F3〜F4精進湖エイド(73.1km地点)
11.8km D+741m 3:11
喋りながらスタートしたけど15分程で着いていけなくなり、そこからはひとり。深夜でボーっとしてフワフワ歩いた。ここもまぁまぁな登り。カフェイン入りのジェルを摂るも効かず、タブレットを食べてもダメ。記憶もおぼろげ。でも、下りで力が入らず、つづら折りのカーブの度に譲った記憶はしっかりある。
4時を過ぎ明るくなった頃、樹海エリアに入ると体が目覚め、ゴールデンタイム。久々に気持ちよく走れて精進湖エイドへ。
時刻は4:47、累積時間は14:17
雑炊が最高に美味しくておかわりした。迷った末体育館へ仮眠しに行ったけど寒過ぎて10分も眠れず。
そのくせダラダラと70分もいてしまった。
<補給>
メダリストコーヒー味
俺は接種ス
雑炊×2
お椀ヌードル
バナナ
白湯
◾️F4〜F5富士急(96.4km地点)
23.3km D+713m 5:00
しばらくロードが続いた。長くゆるく登るロード、最初は走りも混ぜながら。集中力が続かず、LINEをしながら歩いてたらかなり抜かされた。5〜6kmロードの後、トレイルへ。
ゆるく登ったら少し急な下りというパターンがひたすら続いた。力が出なくて少しも走れないし、右の腸頸が少し痛くなってきた。たまに下りで4〜5人パックに道を譲る以外、基本一人で、すごく長く感じた。
胃腸トラブルで潰れていた友達に勢いよく抜かされた。背中を叩かれた瞬間、スイッチが入りゴールデンタイム。2kmくらいでオフになり、ロードに出た。
ボラの方に富士急までの距離を聞くとあと6km!愕然としてトボトボ歩いた。ついに第3ウェーブの波に飲まれ始めた。
平なロードも走ることができず、それどころか歩きでもガンガン抜かされる。みんなの背中が眩しかった!自分のメンタルは落ちる一方…。
夜明け前にゴールする計画でいたけど二晩明かさなければいけない感じで気が滅入ってきた。
富士急まであと3kmほどのところで後ろから友達に拾ってもらい、気を取り直して、少し走ったりしながら富士急に到着。命拾い!
デポバッグを受け取ったのがKAIのスタート前。スタートを応援する人、スタート前のKAIの選手と話して元気をもらった。
時刻は10:45 累積時間は20:25
拾ってくれた友達と喋りながら適当に食べたりデポの荷物をザックに入れたり、マッサージボールで足裏やお尻をほぐした。テキパキやれず、予定してた荷物も足せず、食べず、頭が働いてない。何人か友達もエイドにインしてきて互いの調子を伺いつつなんとか出発。80分もいてしまった…。
エイドを出たくない病!
<補給>
メダリスト9000
リアルゴールド
黒糖わらび餅
ando
クリームパン
お椀どん兵衛
オレンジジュース
■F5~F6忍野(112.4km地点)
16km D+575m 3:28
忍野からは2kmほどロード。マッサージボールのおかげで右脚腸脛の痛みは消えてた。真後ろにいたはずの友達との間に人が入って離れてしまった。
下りのちょっとしたトレイルに入るとゴールデンタイムに突入。気持ちよく走れたのでそのままロードまで。少し行くと今度は左の腸脛が痛くて走れなくなった。止まってマッサージしながら騙し騙し進んだ。左もマッサージボールでほぐしておけば良かった…。
デポでテムレスの手袋を入れ忘れ、杓子での寒さが心配だったので、モンベルへ防風手袋を買いに寄り道した。(この時は完走するつもりだったんだな)
その後のロードは歩き、抜かされまくる。
やっとトレイルに入ると睡魔に襲われ、ウトウトしながら登っていると、後ろから来た友達に声をかけられ目が覚めた!FUJIの前、何度か一緒にサウナ練をした友達、会えて嬉しかった。
富士急の後に別れた友達も合流し3人で忍野へ向かった。話しているとキツい登りもなんとか進めた。というかいちいち登りが急。下りは腸脛が痛んだ。この辺りから、下りで道を譲っても断られるケースが頻発し出した。みんなキツいゾーン。
気温は上がらず日中も12〜3度。走ると暑く、歩くと寒くてシェルを着たり脱いだり、袖を捲ったり下ろしたり忙しかった。ロングタイツは夜中から履いたまま。
応援の友達にも会い元気をもらって忍野に到着。
時刻は15:43
このまま行ったら42~3時間コースかな。気が重すぎる!
時間がやばいと思い、バナナを食べて水入れてトイレ寄ってすぐ出発。
滞在時間7~8分、友達二人は先に行った。
<補給>
黒糖わらび餅
バナナ
■F6~F7山中湖きらら(124.7km地点)
12.3km D+589m 3:18
最初だけ元気よく走って出発。畦道はゆっくり走った。遠くに先に出た友達が走っているのが見えた。
左の腸脛にテーピングし忘れたので公園のトイレに寄った。嘘みたいに痛みを感じなくなった。
林道に入るところで、友達に会った。レースで何度か顔は合わせているけどちゃんとお話し出来たのは初めて!こういうのはトレランの良いところだなぁ。
しばらく歩いていたら熊森山の下りで痛くなっていた右足親指の爪に、激痛が走った。剥がれた感じがして、友達には先に行ってもらい、道端で靴を脱いで足を拭いて絆創膏を3枚重ね貼りした。爪の根本がゆるゆるになり内出血が溜まっていた。
頭にはリタイアの4文字。
きららに進むか忍野に戻るか考えながら靴を履いていたら名前を呼ばれた。女神降臨!
またも拾ってもらって一緒に進んだ。
やめようかと思ってたけど、女神と一緒にゴールしたくなってきた。
大平山に登るとofficial camera さんに追い撮りされた。しばらく撮っていただいて我々はすっかりNHKデビューする気に。ゴールできなくてデビュー先送りになったらゴメンネ!
全然初心者向けのコースじゃないよねー。もう走りたくないから1度で終わりにしたいねー。などと言いながらなんやかんや楽しく進んだ。
試走で走った時は一瞬だった区間なのにとても長く感じた。
ロードに出るところで応援で待っていてくれた友達に会えた、感激!一緒に歩いてきららに到着。
時刻は19:11
友達が仮眠する間、わたしは救護室で処置してもらうことに。
救護室に行って、爪が剥がれたので手当をして欲しいと告げ靴下を脱いだ。絆創膏が重ね貼りしてあるのを見て
🧑⚕️『これ以上やることはないよ』と。
👩『このまま耐えて進むしかないのかー』と言うと、
🧑⚕️『え?進むの?かばって他の腱を痛めるよ』と。
完全に辞める理由ができてしまい、プツンと糸が切れてしまった。
救護室を出て友達にやめることを告げ、豚汁を食べた。
一緒に仮眠所で休憩したが、震えるほどの寒さで一睡もできなかった。
テントを出てわたしはチップを返し、友達は力強く出発して行った。覚悟を決めた背中は頼もしくてかっこよかった。
こうして124.7km 28時間41分の旅は敢えなく幕を閉じた。
<補給>
俺は摂取ス
■DNF後
後泊のホテルに22:15頃チェックインして24時頃仮眠。異常な喉の渇き。
3時ごろゴールした友達とビールで乾杯して6時に再び就寝。やっぱり喉の渇きが異常。
結局、レース後2日ほど塩味が薄かったので、天子山地でかなり脱水してたんだと分かった。脚の倦怠感や痛みは脱水のせいだった。
消費カロリーは9647kcal、摂取カロリーは2700kcal…ぜんっぜん足りてない。
今回の大きなミスは…
爪の切り忘れ
脱水
補給不足
脱水で脚が痛くなりネガティブ思考。
補給不足で頭が働かず脱水にも気付けないし、補給も忘れる。
トドメに爪を痛めて心が折れ終了。
初めての100mileは初歩的ミスの連発でダメダメ、我ながらショボすぎる。
いかに冷静でいられるかが大切なんだとよく分かりました。
もう走りたくないと思ってやめたけど、悔しいから次回もエントリーします。
次回走れたら、
序盤はひたすら抑える
水分をしっかり摂る
計画的な睡眠
杓子での寒さ対策
がテーマかな。
天子だけは1Lだと足りないので、プラス0.5Lと経口補水液が欲しかった。
あと、きららに着いた時、そこから先の40kmを進むのに、杓子での眠気と寒さがとても不安でした。着なくてもいいから安心できるミッドウェアを持っておきたい。
事前準備で不安要素を消去しておくのと、コースプロファイルを頭に入れておくのが大事だと思いました。仮眠は暖かい富士急か忍野で!
そして、潰れたら思い切ってまとめて寝るのも復活への糸口。天子で潰れたけど復活していた第1ウェーブの選手にも何人か会いました。
P.S.
死守したおかげで、死んだと思っていた爪は1週間して生き返った。
どうか信越では指をお守りください…。
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