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【尾松亮】廃炉の流儀

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おまつ・りょう 1978年生まれ。東大大学院人文社会系研究科修士課程修了。文科省長期留学生派遣制度でモスクワ大大学院留学。その後は通信社、シンクタンクでロシア・CIS地域、北東ア…
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#尾松亮

【尾松亮】燃料デブリは放射性廃棄物ではない?(上)|廃炉の流儀 連載52

 福島第一原発では原子炉内外に広がった溶融燃料(いわゆる「燃料デブリ」)の取り出しが最難…

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【尾松亮】IAEAの安全レビューは利益相反|廃炉の流儀 連載51

 汚染水海洋放出に対して国際原子力機関(IAEA)がお墨付きを与える立場で出した包括報告…

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【尾松亮】IAEAのずさんな視察|廃炉の流儀 連載50

 国際原子力機関(IAEA)は1月30日、東京電力福島第一原子力発電所の処理水の安全性に関…

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【尾松亮】NHKは誤報を正すべき|廃炉の流儀 連載49

 3月16日放送のNHKスペシャル「廃炉への道2024 瀬戸際の計画 未来はどこに」の中に…

【尾松亮】「廃炉の最終形は地元で決める」の危険性|廃炉の流儀 連載48

 繰り返し本連載で指摘してきたことだが、福島第一原発の廃炉完了要件を定めた法律は存在しな…

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太平洋でも汚染水海洋放出「規制条約」を定めるべき|【尾松亮】廃炉の流儀 連載47

 1月30日、国際原子力機関(IAEA)は福島第一原発の汚染水海洋放出後初めてのレビュー報…

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「燃料デブリ880㌧」の嘘|【尾松亮】廃炉の流儀 連載46

 福島第一原発の事故で溶け落ちた核燃料と内部の構造物が混じり合った「核燃料デブリ」は、1号機から3号機であわせておよそ880㌧に上ると推定されている。この燃料デブリの取り出し(及びその後取り出したデブリの管理や処分)という困難極まりない作業があることが、事故原発廃炉特有の難題である。  当初は2021年中の「デブリ取り出し開始」目標が設定されていた。しかしロボットアームの開発や内部調査に時間が掛かり、繰り返し「開始時期」が延期されてきた。最近の各紙・各局の報道によれば、本年

私たちは法的な抵抗を十分にやってきたか|【尾松亮】廃炉の流儀 連載45

 昨年8月24日、福島第一原発からの処理後汚染水の海洋放出が始まった。「漁業関係者を含む関…

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汚染ゼロを目指す条約の知恵⑦|【尾松亮】廃炉の流儀 連載44

 OSPAR条約(1998年発効)は、放射性廃棄物の海洋放出ゼロを目指し、問題となる放射…

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汚染ゼロを目指す条約の知恵⑥|【尾松亮】廃炉の流儀 連載43

 英国北西部セラフィールドで1994年に核燃料再処理工場が運転を開始して以降、海洋汚染の…

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汚染ゼロを目指す条約の知恵⑤|【尾松亮】廃炉の流儀 連載42

 英国北西部セラフィールドで1994年に核燃料再処理工場が運転を開始して以降、海洋汚染の…

月刊 政経東北
10か月前
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処理水放出「国際基準に合致」は嘘だ|【尾松亮】廃炉の流儀 連載40

 「福島第一原発の処理水の安全性について検証を行ってきたIAEA =国際原子力機関のグロ…

汚染ゼロを目指す条約の知恵④|【尾松亮】廃炉の流儀 連載39

 英国北西部セラフィールドで、1994年に使用済燃料からプルトニウムとウランを分離するソ…

汚染ゼロを目指す条約の知恵③|【尾松亮】廃炉の流儀 連載38

 英国北西部セラフィールドで、1994年に使用済燃料からプルトニウムとウランを分離するソープ再処理工場が運転を開始して以降、放射性物質による海洋汚染の拡大が深刻な国際問題となった。隣国アイルランドだけでなく、北欧諸国からもセラフィールドにおける再処理を停止するよう求める声が高まった。  この問題を受けて、97年には北東大西洋沿岸諸国15カ国の閣僚会議が行われた。この会議で、英国のミハイル・ミーチャー環境大臣(当時)は「英国は核廃棄物と化学物質の海洋放出をできる限り早く終了す