「燃料デブリ880㌧」の嘘|【尾松亮】廃炉の流儀 連載46
福島第一原発の事故で溶け落ちた核燃料と内部の構造物が混じり合った「核燃料デブリ」は、1号機から3号機であわせておよそ880㌧に上ると推定されている。この燃料デブリの取り出し(及びその後取り出したデブリの管理や処分)という困難極まりない作業があることが、事故原発廃炉特有の難題である。
当初は2021年中の「デブリ取り出し開始」目標が設定されていた。しかしロボットアームの開発や内部調査に時間が掛かり、繰り返し「開始時期」が延期されてきた。最近の各紙・各局の報道によれば、本年