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「症例報告:橈骨遠位端骨折(AO分類:C2)」#書く習慣152

日々の診療お疲れ様です。TROT(トロット)です。

本日は久しぶりに緊張感のある橈骨遠位端骨折の整復を対応させてもらいました。
ちょっとこのままでは興奮して眠れそうにないので、僕の心の安定のためにも症例報告をさせていただければと思います。



「骨が変形しているみたいなんです…」

午前診療中に、当院へと一本の電話が入りました。骨が変形していてどうやら骨折しているようなんです、とのこと。
2つ返事で受け入れの許可をして、1時間後に患者さんが来院されました。


患者さんは、50代女性。
玄関で転倒し手をつき受傷したとの事。

外観は明らかに橈背側方向に変形していてすぐにレントゲンの指示が入りました。


「レントゲン読影」

レントゲン撮影が終わり、みてみると…

コーレス骨折でした。
転位方向は背側/橈側/回外(弱)/短縮といったところでしょうか?

尺骨の茎状突起も骨折していました。


続いてまだまだ上手くはないですが、骨折線も書いてみました。

激しいですね〜


「整復操作」

というわけで、整復です。
転位の強弱を順に並べてみると、背屈>橈屈>短縮>回外じゃないかと考えました。なので基本的にはこの逆に並び替えて整復をしていきます。

 ①3指を中心に指牽引を行い手根骨整復を行う

 ②軽い牽引を継続したまま回旋転位を除去

 ③さらに牽引を行い、短縮転位を除去

 ④続いて助手の指を支点にじわじわと掌屈

 ⑤橈側から骨片を尺側方向に押し込み

 ⑥手関節全体に圧縮をかけて整復終了


整復後のレントゲンはこちら。

「今後の意気込み」

僕の苦手なAO:C2を整復させてもらいました。
整復はうまくいったのかなと思います。いかがでしょうか?

あとは固定管理をしっかり行なって手術に移行しないように、保存療法で対応していきたいと思います。

柔道整復師の醍醐味としては、手術をせずにしっかり骨折を治せるところだと思っているので今日のところは呼称に負けないような働きができたのかなと思います。

数日後の経過レントゲンが怖すぎますが、デーンと構えてやろうと考えております。

それでは!