かたの健康会館創立50周年記念会
2023年10月9日
かたの健康会館の創立50周年記念会を開催することができました。
50年続くヨガ専門の教室は現在日本でどれほど存在するか判りませんが、
世間一般では、企業の継続性は設立して3年で65%、10年で6.3%、20年で0.39%、30年経つと0.025%と言われています。
その中で、ヨガ教室という1つのコンテンツのみを提供し続けてきた「かたの健康会館」は50年という歳月を越えていくことができました。
ここでは、「かたの健康会館50年のあゆみ」として、その軌跡の一部を紹介します。
きっかけは珠数泰夫と宏子の出会い
かたの健康会館は、体育の教員であったこの2人が出会い、夫婦となったことからその芽が生まれ育ったことは間違いないことです。
体育の授業中に、首?を故障した泰夫が、様々な治療法を試していくなかで紹介されたのが「沖ヨガ」創始者である、沖正弘導師の大阪での講演会への参加でした。
その講演会で体験した奇跡的な痛みからの回復、そして沖導師からの言葉や、実践に感銘を受けた泰夫はヨガへの興味を越え、ヨガ道にまっしぐらに進むことになります。
そして、ヨガ道にまい進し始め、まだ日の浅い時期に、後に日本有数のヨガ道場となる「かたの健康会館」の建設を始めてしまいます。
以下は 静岡の沢地というところにあった沖ヨガ道場。
この場所にあこがれ、「かたの健康会館」は同等以上の規模となりました
1973年6月に「落成記念式典」が大々的に執り行われ、その翌週に第1回セミナーが開催されました。
しかし、もともとは体育の教員であった2人が始めたこと。
宣伝活動やマーケティングなどは知識もなく、会員はすぐに増えることはありませんでした。
沖先生に導かれ海外研修へ同行
4人の子育てとヨガクラス指導にてんてこまいの宏子。その傍らで、泰夫は健康会館運営が軌道にのるか乗らないかの頃、沖導師に帯同し、日本そしてヨーロッパやアフリカへのヨガ研修へ参加していました。
1980年に国際総合ヨガ世界大会が開催されました
沖先生の声掛けで、国内外のヨガおよび精神指導者が一同に会する国際大会が日本の数か所で開催され、泰夫は実行委員長の任を担当いたしました。
多くのヨガ仲間とともに、無事に大役を果たしたと聞いています。
(後に大手術をするほど体調を崩したようですが、、)
こうした取り組みから、徐々に健康会館への利用者も増えました
泰夫が沖導師の弟子であるということ、そして多くの経験を間近で見てきたこと、そして沖導師の難しい教えを判りやすく生活に根差すような言葉で伝えてきたことから、少しづつかたの健康会館に人が集うようになりました。
当時はこどもたちがとても多く「こどもヨガ」の活気は凄かったです。
また、ヨーロッパからの来所も多くみられましたが、当時誰が通訳をできたのか定かではありません。もちろん両親は日本語専門でした。
1997年に移転しました
ヨガという業界に大きな影を落としたオーム真理教などの時代を経て、かたの健康会館は1つの時代を終えることになり、教室は移転。
規模は小さくなりましたが、枚方に「かたの健康会館」を再開することとなりました。
その後、変わらず通ってくださる方、新しく集ってくださる皆様によって、毎年の記念会を積み重ねていくことができました。
2020年12月に泰夫が他界
日本全国に交流先をもった父である泰夫は、2020年12月に本当にやすらかな息を引き取ることができました。
父なき後4年、母・宏子と指導者仲間である「リーダースタッフ」の積極的な活動により、今なおかたの健康会館は現役のヨガ教室として活動を続けていくことができています。
2023年10月9日に50周年を祝う会を開催しました。
もっともっと、たくさんの思い出が書き添えられるべきものだと思うのですが、残された写真から読み解けるものをを中心に、50年を振り返ってみました。
この50年間に、多くの感動も、悔しい出来事も、悲しい出来事も、出会いも別れもあったでしょう。
全ての人に幸せを体感していただくことができたわけではないとは思っていますが、50周年に寄せて体験記を募った文集を拝読し、数えきれない方々にとって「人生にヨガがあって良かった」と感じていただくことができたと実感しています。
今日まで支えて下さった皆様、関わってくださった皆様、やさしく見守ってくださった皆様、叱咤激励を寄せて下った皆様、本当にありがとうございました。そしてこれからも、よろしくお願いいたします。
生活ヨガ研究所 珠数孝(息子)から見た「かたの健康会館」
かたの健康会館創立50周年おめでとうございます。そして、私も50歳。
かたの健康会館が生まれた場所は、交野市の珠数家の自宅敷地でした。先祖から受け継いだ土地に、学校教員であった父と母は先の見通しなど皆目たっていないヨガという仕事のために、日本有数となる大きな「ヨガ道場」を建設し始めたそうです。近隣や親戚からは少なからず反対の意見は出たようですし、姉は庭の花畑がなくなることをとても悲しい記憶として覚えていたと聞いたことがあります。建物が建っても、誰一人とヨガを学びに来る人などいなかったそうです。それは当たり前です。今のようにインターネットで宣伝できるわけでもなく、ましてや教員です。一般企業で営業的な経験もなく、宣伝やマーケティング、経営の経験のない体育一筋の人間です。当たり前ですが初めからヨガの著名な指導者ではなかったのです。最初の受講者が来るまでに、数か月かかったと聞いています。その方が継続したかどうかは知りません。
ただ、両親の心には「確信」していたことがあったのでしょう。
本当の教育、本当の健康へ向けた生活を伝えるための活動をすることに専念するということ。そして、三島の道場のような厳しさではなく、やさしくて包まれるようなヨガ道場の存在が多くの人を救うという信念があったのではと想像しています。あまり設立の趣旨というか、目的について語り合ったようなことはありませんでしたので、あくまでも身近にみてきた息子の視点です。
かたの健康会館のこれまでの行事や記念会など、数少ない参加でしたが、一様に参加者から漏れ出る言葉は「あぁ~、楽しかった」。
ヨガは、気持ちいいもの、心が軽くなるもの、柔らかくなるものというイメージが一般的である中、いつも「楽しくなってしまう」結果を残していくのは、珠数泰夫と宏子の持つヨガというものの捉え方に拠るものなのでしょう。私も2011年よりヨガ教室をスタートし、合宿を企画したり、ヨガイベントに講師として出演させていただく機会をいただくようになりましたが、参加者の方からは「感動しました」「気持ちよかったです」というよりも「楽しかった」「面白かった」とお声をいただくことが多く、ちょっと困惑しています。笑わせるつもりはあまりないのです。これはヨガというものを伝える「珠数」というフィルターを通した空間の特徴なのでしょうか。
かたの健康会館というヨガ道場の特徴のひとつであると感じていることが、「言葉のやさしさ」と思っています。難しい教えを、いかに優しい言葉にするか、しんどい修行をいかに楽しいものへ変換できるか、神妙さよりは朗らかさを大切にしてきている場と感じていますし、それが健康会館らしさだと思っています。だからこそ、分け隔てなく多くの方が集う場所として他にはない安心を提供してこられたのでしょう。
かたの健康会館は50年という歴史を刻んできました。珠数泰夫と宏子を中心に多くのリーダーさんと共に泣き笑い、数えきれないほどの喜びを社会に提供してこられたチームです。このチームの力をこれからも時代の時代に沿った優しく、楽しい場所として継続していくことを切に願っています。
未来永劫、かたの健康会館の「魅力と楽しさ」が伝わっていくことを祈念しています。
そして50年、続けて来られたことを誇りに思います。合掌。
母からの「かたの健康会館 50周年記念への思い」
「今がんばらずにいつ頑張る。将来はこの瞬間にある」
30代にヨガと出会い、沖正弘先生のご指導を受けるようになりました。初めのころはちょっと変わった体の動かし方(アサナ)に興味を持ち、肩こりや肥満といった、中年女性にありがちな症状はほとんどなかったのを覚えています。
月に一度、関西を訪れてくださる沖先生の講座に主人と一緒にでかけ、次第にその奥深さの虜になってしまいました。こんな素晴らしい教えをたくさんの人に知ってもらおうと、「かたの健康会館」をスタートさせたのが50年前になります。
「思えば遠くへ来たもんだ・・・」と、歌の歌詞にもありますが、「ただひたすら、体を整え、心を安らかに」と、訪れてくださる皆様の歩みを進めて参りました。沖先生から頂いたお言葉に、「喜びは自分で作り出すもの」そして、「自分を養い育てる心をはぐくめ」という文言があります。ヨガを慕い始めたころの記録です。
私は幼いころから、体を動かすことが大好きな子供でした。学校では体育の授業が好きで、鉄棒したり、ドッチボールしたり、休み時間は思い切り外で遊びました。
ヨガを始めたころに産まれた(マタニティーヨガ)のが珠数孝です。今では私をリードしてくれる指導者として活躍してくれております。こんなうれしいことはありません。
ヨガは自分を知り、自分を育て、そして他と協力して、より良い生き方を求め、行じる教えです。
出会った時が一番良いチャンスです。
人間としてより良い生き方を目指して、ともに歩みましょう。 合掌
交野健康会館 代表 珠数宏子
2023年10月
50周年記念に合わせ、日めくりカレンダーを制作しました
かたの健康会館でこれまで発行されてきました、「日めくり日訓」の在庫がなくなりましたので、新しく「ひめくりカレンダー」を企画し制作いたしました。優しい言葉と眺めるイラストを是非お手に取っていただけましたら幸いです。
詳しいお問合せはこちらより承っています。
よろしければサポートお願いします。サポートいただいた費用は夢の実現へ活用させていただきます。私の夢は「メンタルヘルスアシュラムの建設」です。