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JSフードシステム社と小田原市文化政策課による史跡上の工事の実態

清閑亭問題が、小田原市議会厚生文教常任委員会でとりあげられました。2時間以上ありますが、こちらで内容が公開されています。ついに市議会にまで認知頂けるようになりました。「紛糾」と呼んでよいほどに、委員の方々から小田原市文化部文化政策課に対する追及が行われました。

委員の方々から「なぜそこまでJSフードシステム社の案にこだわったのか」、「提案時にどこが評価されたのか」という質問があり、小田原市の文化部文化政策課は「小田原ならではの文化発信」と「歴史的建造物の保全活動」の2点をあげていました。

「小田原ならではの文化発信」に対する、なぜ「水炊き」で小田原の文化発信なのでしょうかという話はありますが(豊島邸の「鰻」も同様です)、私達が違和感をより感じたのは「歴史的建造物の保全活動」です。

まず、本当に文化財の中で無許可営業を行い行政処分を受けるような会社の保全活動が優れているのか極めて疑問ですというのは周知の事実です。

本題は、小田原市に対して、JSフードシステム社と文化政策課間のやり取りの情報公開請求をしたところ明らかになった工事の実態です。

例えばこちらのメールのやり取りです。史跡上の柊を伐採許可が出る前に伐採したり、石材を勝手に移動させたり、掘削したりなどしている実態があきらかになりました。市の中でも「これ以上、史跡の保全への支障が出ると国への説明もつかず、最悪、工事を止めなくてはいけない」という話が出てきていたようです。


また、こちらのメールを見ると、市の職員による「少しでも史跡へのダメージが少なくなるとよりよいかと思います」という発言があり、史跡へのダメージがあることが前提となっています。

さらに、2月という工事がほぼ完了した時点において、設計・監理を行う本来管理を行うべき会社に対して(施工会社ではなくです)、市の職員が「申請」と「許可」の説明をしているありさまです。

市の職員が気づいた点は指摘しているようですが、気づいていない点も多々あるのではないかと、私達は疑っています。例えば、保全されるべき庭の飛び石が移動させられているように見えますので、おそらく勝手に動かしています。

工事開始直後
保護された飛び石(移動しているように見える)

こちらは本来は、そのまま保護するとなっていたもののはずです。

黒田長成別邸の頃の庭園の名残である飛び石が残されていることから、この飛び石を保護することとする

史跡小田原城跡 清閑亭 土塁及び国登録有形文化財清閑亭における保存活用について

こちらは文化庁及び史跡小田原城跡調査・整備委員会にも提出している資料です。

ところで、建築主が小田原市、設計会社が秋山設計、施工会社がタガワ建設となっているのですが、契約関係などは一体どうなっていたのでしょうか。まさか、3者間で契約が締結されていなかったなんてことはないですよね?


「清閑亭問題」は小田原市の守屋市長肝入と言われる文化財利活用プロジェクトに対して、小田原市による文化財の利権化、私物化の疑いを持ち、積極的な調査と情報発信を行っています。

また、オンライン署名サイトにて署名の呼びかけを開始しました。ご賛同頂ける方は氏名は非開示、無料で署名をお願いいたします。


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