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自費リハビリについて⑨~自費リハビリと回復期リハビリの5つの違い①~

回復期リハビリテーション病棟と通所リハビリを計10数年経験したあとに、自費リハビリ施設で理学療法士として勤務する私が、自費リハビリ施設と回復期リハビリテーションとの違いについて説明してみます☆

回復期のリハビリと自費リハビリの5つの違い
1.保険を使う
2.入院の有無
3.目的の違い
4.目標設定の違い​
5.セラピストの違い

一つずつ説明していきますね☆

1.保険を使う
 基本的には回復期リハビリテーション病棟に入院する際には医療保険を使って入院しながらリハビリに取り組んでいくことになります!保険の仕組みなどはここでは割愛しますが、保険を使うことで入院して、充実したリハビリを受けられるにも関わらず、費用を抑えて、リハビリに取り組むことができます☆
 その一方、自費リハビリ施設でのリハビリは、保険を使わずに受けることになります。自費リハビリと言ったり、保険外リハビリと言ったりするのはそこに理由があります。保険を使わないため、全額自己負担となりますが、保険を使わないメリットもあります。このあとご紹介しますね!

2.入院の有無
 回復期リハビリテーションは入院して受けるものです。そのため診療報酬でも回復期リハビリの費用のことを「回復期リハビリテーション病棟入院料」といいます。この入院料は医師や看護師、リハビリ専門職などの様々な専門職が配置されていることも算定根拠にされていて、令和2年現在、入院料1~6に分類されています。(もしご入院されているのであれば、自分の入院している病院がどの入院料を算定しているか確認してみましょう☆入院料1が最も充実した設備と成果を出している病棟ということになっています)。
 自費リハビリ施設は基本的に通所型の施設になります。そのため入院が必要な方はご利用できません。今後入院しながら自費リハビリに取り組める施設も出てくるかもしれませんが、現在の保険制度では自費の医療と保険内の医療は同時に利用することができないことになっていますので、かなり高額な医療費になることが想定されます。自費リハビリ施設はあくまで自宅や施設に退院してから利用する場所だと覚えておいてください!

3.目的の違い
 回復期リハビリテーションでは、多くの場合リハビリや入院の目的が「生活の再建」「社会復帰」となります。これは本来のリハビリテーションの考え方であり、元の生活空間に戻って生活することや職場に戻って仕事をすることなどが目的となります。
 自費リハビリ施設でのリハビリの目的は多岐にわたります。生活上は全く問題ないけれども、左半身にある違和感をなんとかしたいというかなり軽度の方もいますし、退院したあとには充実したリハビリが受けられないと言って、通所リハビリや外来リハビリ、訪問リハビリなどと併用して自費リハビリに取り組んでいる方もいます。何がいいたいかというと自費リハビリでは「生活の再建」や「社会復帰」が直接の目的ではない場面があります。
 回復期リハビリテーションは、医療の制度の中にあり、公共の財の側面があります。つまり個人が受けたいときに受けたいだけ受けられるサービスではないのです。しかし自費リハビリ施設では、個人が受けたいと思ったら、受けることができる自由さがあります。

長くなりましたので、続きは次のコラムで!!!

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