往復250キロ、レンタカーを走らせてバシー海峡戦没者慰霊祭が行われている台湾最南部に近い潮音寺まで行って参りました。
戦時中、台湾とフィリピンの間に位置するバシー海峡は数多くの軍艦や輸送船が撃沈され、「魔の海峡」「輸送船の墓場」と呼ばれていたそうです。この海峡で少なくとも10万、最大で26万の日本人が亡くなったと言われています。
この海峡で九死に一生を得た中嶋秀次氏と賛同者が1981年に建立した寺院がバシー海峡戦没者慰霊施設「潮音寺」で、現地台湾の方々の献身的な支援によって守られています。
この場所の保全には様々な難関があったそうですが、何とか乗り越えて、今年も今週末の19日に9回目となる慰霊祭が行われるとのことです。
来年、京都佛立ミュージアムでは台湾に関する企画展を開催する予定です。台湾と日本の関係や歴史、光と影、台湾に残る「リップンチェンシン(日本精神)」、日本人たちの活躍、台湾人たちの友情、その親日感情と他国の反日感情のコントラストを知り、今こそ国や民族の壁を越える「平和」について考えてみたいと思っています。
この数年間、準備や取材を続けてきました。慰霊法要はもちろん、何度か烏山頭ダムを訪れ、ドローンでの撮影も行わせていただきました。
今回、バシー海峡を望む海岸や潮音寺を取材させていただき、ありがたく思っています。普遍的な展示にするためには欠かせない場所でした。
心の中に、谷村新司さんの名曲「群青」が流れていました。
本日は高雄市にて南部地区の日本人物故者の慰霊法要を営ませていただきます。
よろしくお願いいたします。
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