パリに一度も行ったことのないパリジェンヌ-フランス小説に読むイメージとリアル-
読書が人生を変えるトリガー!?19世紀フランスの古典小説には、少年少女に読書の魅力と弊害を語ったものがあります。スタンダールの『赤と黒』は恋愛心理を描いた傑作と言われ、女性を利用して社会の上層を目指す青年の物語です。その始めのほうに、「材木屋のせがれジュリアンは、セントヘレナ島の回想録で読むこと、考えることを学んだ」とあります。ワーテルローで敗れ、流刑地で余生を送るナポレオン・ボナパルトの回想録です。フローベールの『ボヴァリー夫人』では、浮気と浪費で自滅する若い妻エンマが、子