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地政学から読み解く経済成長

『地政学』とは、地理的条件が社会全体(政治、経済、軍事など)にどのような影響を与えているかを考察する学問です。今回は、経済に重点を置き、地理的要因がどのように経済発展度の違いに寄与しているかについて考えようと思います。

衛星写真から見る経済発展

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(https://www.123rf.com/photo_131581179_earth-night-view-from-space-map-with-city-lights-satellite-based-observations-elements-of-this-image.html)

この写真を見たことがある人は多いのではないでしょうか?これは、宇宙からの衛星画像で、どのくらい世界の地域で光が使われているかを示したものです。光の使用はインフラ整備が進んでいることの証明であり、すなわち経済の発展度とまとめてもよいでしょう。

では、この光の多さが経済の発展度を示すとするのならば、光が多くある国にはどのような共通点があるでしょうか。私が初めに見て気づいたのは、沿岸部と内陸部の光の多さの違いです。どの地域を見ても同じことが言えると思います。中国東部は、沿岸部であり光が多く見られますが、西に進めば進むほど光が少なくなっていきます。このパターンは、南アメリカとアフリカでも同様であると言えるでしょう。

なぜ沿岸部は経済発展を遂げやすい?

海との距離が近い都市は、海外との交流が盛んになるため、商業とビジネスチャンスが増えます。航路を使った貿易が拡大し、港の設立が、経済成長に貢献するでしょう。また、運送費を最低限に抑えるため、工場や商業施設を沿岸部に立てることは多くあります。「国A」から仕入れた資源を「国B」が活用して商品を製作し、「国C」に輸出するなど中間点としての役割を果たす愛もあります。 なので、沿岸部には工場や商業施設の建設が進められ、経済成長が促進されるのです。なるべく国内での運送費やコストを削減し、利益を抽出するビジネスモデルが形成されているのでしょう。

内陸部が抱える経済成長の難しさ

ここまでは明白かもしれないですが、なぜ内陸部は経済成長を遂げるのが一般的に難しいとされるのでしょうか。山に囲まれ、平地での経済活動ができないことから、農業や漁業に適しておらず発展を遂げにくいです。また、物資の流通にも適していません。傾斜のある道では、道路の整備が難しく人々の動きに制限がかかってしまいます。これらの要因が経済活動を妨げ、発展を阻害しているのでしょう。

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(https://en.wikipedia.org/wiki/List_of_Thai_provinces_by_GPP)

これは、タイの地域ごとの経済発展度であり、黄色や緑色が一人当たりGDPの高い地域、赤やオレンジが一人当たりGDPの低い地域を表しています。国内のようなミクロスケールにおいても沿岸部と内陸部の経済成長度に違いが見られます。このような地域に見られる経済格差を是正するには、政府の積極的な政策変換と介入が求められます。


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