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真夜中の虹 《詩》

「真夜中の虹」

真夜中に虹がかかると
人は言う

その虹の橋を渡れば
悲しみも苦しみも無い
世界に行けると言う

流れ星のように
儚く消えた夢を
バッグに詰め
独りぼっちの野良猫と
歩く夜

街灯の灯り
街路樹が軋む音

読み捨てられた雑誌の
ページが風に揺れてる

今夜も真夜中の虹を探して
彷徨ってるんだ

Photo : Toru Koike

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