続ける、のは素晴らしいことなのか!?

始めることにもそれなりに勇気は必要だけれど続けることはそりゃもう「維持」が「意地」っていう字になってきちゃったりしてなんだかわからなくなってくる。お店とかだと明治○○年開業だとか、Since19○○なんていうのがロゴの下に書いてあるだけでそんなに長いこと続いている老舗のものはさぞかし良品だろうとなるわけだが、一方で古臭い事をいつまでも続けていて時代に合わなくて(ほらあるでしょ?お役所仕事とか)もはや迷惑!というのもある。とは言え、続けることにはどうやら評価されることが多いし、自分がやってきた事なら自分を褒めてあげたくなる気持ちもわかる。前置きが長くなったが、今、僕は続けてきた事が少々分からなくなっている。映像の演出の仕事は30年くらいになり、会社は20年を過ぎた。しつこいくらい続けてきて、まあまあ楽しくやってきて、疑問は無いのだが(うん、無いはず)、分からないのだ。これは正しい事なのか、素晴らしいことなのか、または大いなる無駄なのか。きっとこれには答えはなさそうだけど、価値観のようなものが50歳を手前にざわざわしているのかもしれない。もう立派な中年で、新進気鋭だとか、注目の新人だとか、初の!なんていうフレーズは似合わない。歯を食いしばって続けた、みたいなドラマチックなことがなくて、まあ、一生懸命やった気はするが「続けた」っていう強い意志みたいな実感はなく、「思いのほか続いた。」くらいがピッタリくる。あと10年も続いたらお役御免でとっとと縁側へと居場所を変えたほうがいい、くらいの自覚は持っている。素晴らしいかどうかは他人の評価に任せて続いちゃったから、惰性でも余韻でもいいので続いちゃおう、くらいでいいのかな。という話でした。