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チマタノカミをご存知ですか?

 チマタノカミをご存知でしょうか。

 道俣神(記)といいまして、道の守り神、道路の分岐の守り神とされています。この神さんを八街彦・八街姫と呼ぶところもあります。

 いわゆる道の神さんです。

 ところが、案外道祖神と混同してる方が多いと思います。

 こちらの方は、塞の神(さえのかみ)、外部からの疫病や、厄災の侵入を防ぐために、村の境や集落の辻に祀られた神さんです。

 正式には来名戸(くなと)の神といいます。

 自分の日常にはあまり関係ないと思うかもしれませんが、車のハンドルを握る方はとてもご厄介になってる神さんです。

 車を新たに購入して、神社でお祓いをしてもらいますと八街彦・八街姫・来名戸三柱の神さんに交通安全をお願いしています。

 さて、むかし信仰を集めた路傍の神は、今でもむかしの村の境、むかし道の辻、橋のたもと等で、さまざまな姿を見せてくれています。

 自然石、加工石に刻んだ文字碑、神像、お地蔵さん、石の祠、道標をかねたものなどです。

 道路の拡張、宅地開発などで、多くは姿を消したことでしょうが、むかしあった場所、またはその近くに集められて並んでいる姿に出会うことがあります。

 その場の空気の柔らかさにほっとするひと時が味わえます。でも、新興住宅地では、自分のペットのマーキングの場所にしている人がいるようです。その地域の人の心が見えるようです。

 むかし道が、むかし山だった新興住宅地の手前で途切れているときは注意してください。石像をよく観てみると、仏さんをお守りしていたり、送る人の道しるべだったりします。むかしの葬送の道なのでしょう。

 地名、周辺の山との関連、行き止まり、むかしの街道との離れ具合。なんとなく判るようです。路傍の神仏の道筋はペットの散歩道にはしないことです。


 むかしの集落の入り口と判る所以外は、身をかがめて「(お庭先)失礼いたします」と念じて通ります。ちょうど七夕・お盆の季節です。迎え火・送り火はをする人達。海や川へ灯りを流す人達。古しむかしの名残です。

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