天国で大統領になった親友
高校の同級生から卒業以来二年ぶりにメールが来た。
「ゆいこが亡くなりました。昨日お通夜に行ってきました。」
信じられなかった。
信じたくなかった。
ゆいことは数週間前に遊ぶ約束をしていて、
「体調悪いからまた今度会おう」
と返事が来たので、高校の卒業式以来会っていなかった。
「また明日」の明日が来ないことを知った。
あんなに明るくて、おもしろくて、誰にでも好かれて、勇敢で、優秀な子が、なんで?
私が死ねばいいのに、とすら思った。
なんで、
なんで、
死んじゃうのよ…
ただ泣くしかできなかった。
亡くなってから知った。
奨学金を返すため夜の仕事をしていたこと、
心が病んでいたこと…
気づいてあげられなかった自分が情けなくて、悔しくて…
その想いを今もずっと抱えている。
だからどんなことが起きても、
彼女の分まで生きてやる!と奮い立たせることができる。
ゆいこの夢は総理大臣になることだった。
絶対になれる、なってほしいと思ってた。
今彼女は私という国の大統領だ。
いつも私を導いてくれる。
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