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愛知県・岐阜県にある大仏を見物しました(&心が回復した名古屋旅)


・序章(旅に行く理由と目的)

7月に父が永眠して葬儀や身辺整理などで今年の夏は酷暑と相まって
凄まじく疲労困憊しました。
先月四十九日と初彼岸が終わって法事が一通り済んだことと、身辺整理も
ある程度清算できたことで少し余裕ができたので休息したかった私は
10月1日から4日まで三泊四日の行程で、かつて暮らしていた名古屋に行く
ことにしました。

名古屋に行った最大の目的は、コロナ禍以前から久しく会えなかった友人
たちと再会して旧交を温め疲れ切った心を癒し英気を養うことでした。
友人たちとの待ち合わせは午後や夜だったので、それまでやることが
なかった私は名古屋及び近郊のお寺に鎮座している大仏を見物をすることにしました。

私は大仏や観音菩薩などの巨大な人型を見るのが大好きです。理由はわからないのですがおそらく子供の頃にテレビで見ていた巨大ロボットが登場する特撮が好きだったからかもしれません。大仏や観音菩薩をじっと見ていたらそのうち動き出すのではないか?そんな期待をしながら見物しています。

今回は六体の大仏を見物しました(そのうちの一体は大仏というほど大きくないことと写真写りが悪かったので今回のnoteでは割愛しました)。
今回見物した大仏について気になる方はリンク先で詳細をご覧になって
ください。

・桃巌寺名古屋大仏

桃厳寺名古屋大仏

大仏見物初日
最初に向かったのは名古屋市千種区にある桃厳寺(とうがんじ)に鎮座する名古屋大仏です。大仏の正式名称は特にないようです。
鮮やかなグリーンのボディにゴールドのアイラインとリップが映える素敵な大仏さまです。台座の周りに象や鹿、羅漢たちが配置されているのも他の
大仏にはない個性を感じます。

桃厳寺は名古屋にいた頃何度か参拝したことがあります。久しぶりに見た
生の名古屋大仏に感激しました。私以外参拝する人がいなかったので静かな境内を独り占めできました。おかげで穏やかな時間を過ごせました。
穏やかな時間を満喫した後は次の目的地江南市に向かいました。

桃厳寺山門
唐風の門が異世界への入り口という感じがします

・布袋の大仏

布袋の大仏

愛知県江南市にある布袋の大仏(薬師如来坐像)です。
お顔がその辺にいるオッサンみたいで親近感が湧いてきます。
胸から垂れている黒い染みも卑猥で素敵です。
周囲は田んぼと住宅地の静かな環境で、ここも訪問しているのは私だけ
だったので心行くまで写真を撮って穏やかな時間を過ごしました。

名古屋にいた頃はこの大仏さまのことを全く知らなくて3~4年前インター
ネットで存在を知りました。いつか実物が見たいと思っていたので今回実現できて良かったです。
この日は午後に友人との待ち合わせがあったので大仏見物初日はこれで
終了。電車で名古屋へ戻りました。

・正法寺岐阜大仏

正法寺岐阜大仏

大仏見物二日目
二日目最初に訪れたのは岐阜県岐阜市にある正法寺(しょうぼうじ)に鎮座する岐阜大仏(釈迦如来)です。今回の大仏見物で唯一拝観料(¥200)を払った大仏さまです。
この大仏さまの最大の特徴は鋳造(溶かした金属を型に流し込んだもの)ではなく乾漆造(木枠に紙または布を貼って漆を塗って固めたもの)で作られていること、そして乾漆造で作られた仏像としては日本一の大きさであるということです。
正面に立って大仏さまを見上げるとその大きさに圧倒されます。右手の形がOKサインみたいで、愚禿な私のことを許してくれたような気がしました。

正法寺大仏殿

正法寺大仏殿(正式名称は黄檗宗金鳳山正法寺大仏殿)
大仏さまはこの中にいます。
黄檗宗は江戸時代に中国から伝わった宗派で建物の様式も唐風で日本の寺院とは違う異国情緒を感じます。

岐阜公園
この写真ではわかりにくいですが山頂(金華山)には岐阜城が見えました

正法寺の隣は道路を挟んで岐阜公園があります。金華山の頂上には岐阜城がありそこからの眺めは最高です。今回は行きませんでしたが次回は岐阜城にも足を運びたいです。
正法寺の周辺は少し足を延ばすと伊奈波神社やそれ以外にも様々な神社仏閣が点在していて岐阜市の歴史・文化を感じることができます。
久しぶりに訪問した岐阜市を堪能した後は次の目的地西尾市に向かいました。


・常福寺刈宿の大仏

常福寺刈宿の大仏

愛知県西尾市にある常福寺(じょうふくじ)に鎮座する刈宿の大仏
(おおほとけ)さまです。黄金に輝く姿が青空に映えて神々しかったです。この大仏さまは胎内に入ることができます。

胎内の様子①
胎内に入ると正面に見える仏さまです
胎内の様子②
胎内には二階があり極楽?を描いた壁画や何かの仏像が安置されていました

この大仏さまはインターネットで存在を知りました。そして今回の大仏見物で参拝することが一番大変だったのがこの大仏さまでした。

インターネットで大仏さまの所在地を調べたら移動手段は車しかありませんでした。レンタカーを借りるのは嫌だったので何とか公共交通機関で行けないかとGoogleマップでルート検索をしました。
検索した結果、公共交通機関を利用するとなると名鉄三河線の碧南駅から一時間に一本しか走っていないバスに乗って刈宿停留所で下車するしか方法がありませんでした。

刈宿停留所近くにあった祠の中の閻魔大王さま

碧南駅からバスに乗ろうとするとバスの中は下校中の高校生たちが既に乗っていてバスの中は満員でした。
次のバスは一時間後です。一時間も待てない私は高校生たちに詰めてもらい満員のバスに乗ることにしました。
バスの路線の途中には地元では有名なお寺があってその日は縁日が開かれていました。そのお寺近くの停留所には縁日から帰る客が大勢いました。
バスとしては乗車拒否するわけにはいかないので全員は無理でしたが数人の客を乗せました。バスの中は混沌を極めました。

刈宿の停留所に着いてバスから降りると満員の息苦しさからは解放されましたがお寺の位置が全くわかりませんでした。スマホでGooleマップを見ながら停留所周辺を右往左往しました。何とか自分の位置とお寺の方角が把握できたのでお寺へ行くことができました。お寺そして大仏さまを見つけたときの感激はひとしおでした。

刈宿の大仏さまを堪能したらバスが来る時間になったので停留所からバスに乗って碧南駅ではなく終点の吉良吉田駅に向かいました。

三河湾
周囲は誰もいませんでした

名鉄吉良吉田駅から名古屋行きの電車が発車するまで時間があったので、
駅から少し歩いて三河湾まで行って海を眺めることにしました。
海水浴、潮干狩りの時期は終わっていたので周囲は誰もいませんでした。
堤防に座り地元での厳しい現実を忘れようとひたすら海を眺めていました。潮風を体に受け波の音を聞いているだけで癒されました。
電車の発車時刻が近づいたので名残惜しかったのですが三河湾を後にして
名古屋へ向かいました。

・聚楽園大仏

聚楽園大仏

大仏見物最終日
この日で名古屋とはお別れです。名古屋を離れる前に隣の東海市に鎮座する聚楽園大仏(しゅうらくえんだいぶつ)を見ることにしました。
くすんだ銅色のボディがいかにも大仏って感じがします。

ここは名古屋にいた頃に何度か訪問しました。海が見たくなったときは
知多半島に位置する美浜町の小野浦海水浴場に行ったので、行き返りの
移動中によく立ち寄りました。当時の記憶が蘇り懐かしかったです。

朝早い時間に見物に行ったのでここも私一人しかいませんでした。
当時の思い出を懐かしんだ後は後ろ髪を引かれるを思いでJR名古屋駅に
向かいました。

名鉄聚楽園駅のホームから見た聚楽園大仏
JR大船駅(神奈川県鎌倉市)から見える大船観音を連想しました


最終日、JR名古屋駅のホームから見た景色
この日は朝から雨。街との別れを惜しむ私の気持ちを察したような涙雨でした

・終章

今回は7年ぶりに名古屋へ行きました。
コロナ禍ではどこにも行けませんでしたが、収束後最初に選んだ旅行先は
名古屋でした。
久しぶりに帰ってきた名古屋の街の風景はかなり様変わりしていました。
懐かしいと思うより初めての街を訪れたような感覚で、思い出の場所が
変わってしまった様子を見て一人取り残された気持ちになりました。

名古屋市中心部にある久屋大通公園の旧名古屋テレビ塔(現在の名称は中部電力MIRAI TOWER)
MIRAI TOWERを背景に外国人たちが一生懸命に自撮りしていました

街の風景は変わりましたが友情は変わっていなかったので安心しました。
名古屋にいたころは相手に対してわだかまりもありましたが時間が解消してくれました。

今回の名古屋行きは本当に有意義で充実してここ数年で最も楽しい時間を
過ごしました。そして友人たちとの絆を再確認できました。
今は離れて暮らしていますが心の距離は近いままで未だにつながっている
ことがうれしかったです。
自分は忘れられていない、名古屋にいた足跡が今も残っていることが
うれしかったです。

日中は大仏見物、午後と夜は友人たちとの再会して旧交を温め、友人たちと会う予定がない日は一人で名古屋の歓楽街にある飲み屋をハシゴして心行くまで夜遊びしました。

名古屋の歓楽街錦三丁目
行きつけだった店、新しい店をハシゴして心行くまで夜遊びしました

久しぶりの旅行だったので体は疲れたが心は十分に回復できた、
そんな名古屋旅でした。終

・追記
10月26日現在、現実の日々を過ごすうちに名古屋で得た友情ブーストが
切れて自信がない元の自分に戻りました。現実は容赦ありません。
再び名古屋へ行くためにも、どんな形でもいいので自分を奮い立たせたい
です。







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