見出し画像

HERE IT COMES / E・Z・O(Cover)

・コンピレーションアルバムに楽曲を提供しました

9月17日に神奈川県茅ヶ崎市で、引きこもりの方参加型のイベント
「布団の中のアーティスト Vol.22」が行われました。

「布団の中のアーティスト」ではイベントの趣旨に賛同した
全国各地のアーティストが曲を提供したコンピレーションアルバム
「布団の中のア~ルバム」を会場で発表するのですが、
私もこのコンピレーションアルバムに曲を提供しました。

・今回もオリジナルではありません
前回5月14日に行われた「布団の中のアーティスト Vol.21」で発表された「布団の中のア~ルバム 12」ではZIGGY「FEELIN' SATISFIED」のカバーを収録していただきました。今回も収録曲はオリジナルではなくカバーにしました。

今回収録していただいた曲はE・Z・O「HERE IT COMES」です。
E・Z・Oについて少し説明します。
E・Z・Oは1984年に「FLATBACKER」という名前でデビューして2枚のアルバムをリリースしました。その後1986年に渡米、活動の拠点をアメリカに移します。
1987年バンド名をE・Z・Oに改めアメリカでの1stアルバム「E・Z・O」をリリースします。このアルバムはKISSのジーン・シモンズがプロデューサーを引き受けたことで当時話題になりました。「HERE IT COMES」は1stアルバムから最初にシングルカットされた曲です。

E・Z・O / HERE IT COMES

Seigen Yamamoto / HERE IT COMES(Cover)

※私の曲は1曲目ですがどういうわけか途中から再生されます。
ご面倒をおかけしますが開始位置を0:00まで戻してから視聴してください。
ジャケットはフルタアキヒコ氏(@h_move21が描いてくれました。
今回のジャケットにて初めて私の似顔絵?を描いてくれました。
本当にうれしかったです。

ここから先は制作に至った経緯や制作後の感想をグダグダ綴っています。
興味がある方はご覧になってください。

・オリジナルを避けた理由
かつて「布団の中のア~ルバム」は会場で無料配布されるCDでした。前々回の開催からCDではなくYouTubeによる配信に変更になりました。

私も自身のYouTubeチャンネルを開設してオリジナルの曲を配信しています。「布団の中のア~ルバム」にオリジナルを収録してもらった場合、全く同じ曲が2つのチャンネルから配信されることになり内容が重複して意味が無いと判断したので、オリジナルは自身のチャンネルで配信してカバーを「布団~」のチャンネルで配信してもらうという考えに至りました。

オリジナルを避けたもう一つの理由として、最近はオリジナルの創作より他人の曲のコピーに関心があるからです。

日頃新曲のアイデアを考えているとき適当にギターやベースを弾くのですが、何かいつも同じギターリフやコード進行になってしまうのが気になっていました。マンネリ解消の為にプロの曲のギターリフやコード進行を分析、模倣することで自分の作曲編曲の引き出しを増やして今後の制作に活用したいという思いから、音楽を始めたころの初心に帰って改めてコピーを取り組むことにしました。

・この曲を選んだ理由
自宅には自分で購入したり昔のバンド仲間から分けてもらった楽譜がたくさんあるのですが多くの楽譜が使われないままでした。
「HERE IT COMES」が収録された1stアルバム「E・Z・O」の楽譜も購入したものの、当時はバンドが組めなかったという理由からほとんど使用することなく本棚に閉まったままの状態でした。
このまま使用しないのでは宝の持ち腐れになるので、ここは購入した当時の気持ちを思い出してE・Z・Oをコピーしようかなという気持ちになりました。

時を経て再び楽譜を見てみると収録されている曲は難易度が高いなという印象を受けました。収録曲は難易度の高い曲ばかりでしたが楽譜を一通り眺めた結果、今の自分の実力でもできるかもしれないと思ったのが唯一「HERE IT COMES」だけでした。

・オリジナルにどこまで近づけるか?
今回の収録曲はタイトルでは(Cover)となっていますが実際はコピーです。コピーなのでどこまでオリジナルを真似ることができるかという課題を持って取り組みました。
いざ始めてみるとやはり一筋縄では行きませんでした。

・手持ちの材料で調理するしかない
曲中で使用される効果音やシンセドラムなどはオリジナルと同じ音色を持っていないので、自分の手元にある機材で似たような音色を探して代用しました。料理に例えるなら本来牛肉を使用するはずが材料がないので豚肉で代用したといった所です。

自分が弾けるベースや、打ち込みで対応するドラムは何とかなりましたが、ギターとボーカルは想像以上に苦戦しました。

ギターの演奏は毎回苦戦しますが、今回は特に音色作りに苦戦しました。
音源を聴けばギターの音が歪んでいることはわかります。
ディストーションやオーバードライブといったエフェクターを使用すれば音は歪みますがエフェクター一つだけでは音源で聴いているあのギターの音はできません。他のエフェクターも使用しているはずです。しかしそのエフェクターが何なのか皆目見当が付きませんでした。

仕方がないのでアンプシュミレーターに内蔵されたエフェクターを一つ一つ使用して実際に音を出してみてオリジナルの音源に近い音を探しました。
これも料理に例えるならばラーメンのスープを飲んで、自分の舌を頼りにスープに使われた材料や調味料を探るといった感じです。

・最大の難関 ボーカル
ボーカルについては当初そんなに難しくないだろうと予想していました。
E・Z・Oのボーカル MASAKI さんはドスの効いたダミ声で熱唱する人なのですが、この曲では歌うというよりは終始囁くといった感じでダミ声による熱唱がないのでこれなら自分でもできるだろうと思っていました。ダミ声による熱唱がないということが、この曲をコピーすることに決めた大きな一因です。

いざボーカルの録音に臨むと、keyを外さないように囁くことは意外と難しかったです。この曲のボーカルは終始囁いているのではなく歌っているような箇所もあぅたので囁きと歌唱の切り替えも難しかったです。録音を通してボーカルは練習だけでは何ともならない持って生まれた資質が重要なパートだと改めて実感しました。

・完成品は似て非なるもの
今回取り組んだこの曲は各楽器を楽譜通りに演奏して録音しましたが、
実際出来上がった作品はオリジナルと全く同じということにはなりませんでした(当たり前か)。またまた料理に例えるならば、ビーフシチューを作っていたら肉じゃが完成してしまったといった感じです。

プロのミュージシャンによるエフェクターを使用した音色作り、またプロのエンジニアによるミックスダウン&マスタリングなど、楽譜に記載されていない部分の出来不出来が作品の仕上がりに左右すると感じました。

・楽しめたことが肝心? バンドを組まなくても音楽はできる
作品の完成度はさておき、今回のコピーは楽しかったです。
バンドが組めないという理由から演奏を断念した曲をDTMを用いて現在になって演奏できたことは感慨深いものがありました。

今はDTMで一人でも創作活動ができます。
昔は自分が担当する楽器以外のメンバーが見つからないという理由でバンド活動を諦めましたが、DTMがあればバンドは組めないままですが音楽活動を諦める必要はありません。弾ける楽器は自分で演奏して弾けない楽器はコンピューターにやってもらえばいいんです。

昔は録音するときはレコーディンクスタジオで行いましたが今はDTMがあれば自宅がレコーディングスタジオになります。録音した音源のミックスダウン&マスタリングも自宅にて自分でできます。そして完成した音源はYouTubeなどで配信すれば見てもらえるかどうかはともかく世間に公表できます。

・唯一の表現方法
バンドではないのでライブハウスなどの場所で人前に出て演奏できないというデメリットはありますが、誰にも邪魔されず自分のペースで自分の好きな音楽を創作できる所がDTMの良い所だと思います。
発表する機会はインターネット配信だけですが、これが今の私の唯一の表現方法です。

あくまでのオリジジナルの創作が中心ですが、今後も往年の名曲、隠れた名曲のコピー・カバーに取り組みたいです。


常に困窮しています。サポートして頂いたお金は生活費に充てます。