#孤独
「世の中に不満があるなら自分を変えろ。それが嫌なら耳と目を閉じ、口をつぐんで孤独に暮らせ。」『攻殻機動隊』(2002年)
主人公は、そうとしか言えない自分を嫌悪しつつ、そう言った。
昨今の日本人は自己嫌悪を感じたくないので、世の中を敵にまわさない。
不満は常に私的怨恨となる。
「パリは、ひとはいるが孤独だ。地方都市は、孤独はないが砂漠だ。」
(フランソワ・モーリアック)
東京は、ひとはいるが砂漠だ。
「東京砂漠」と言うではないか。
ひとの心にうるおいはなく、知の泉もかれはてた。
孤独を友にしつつ、ほんとうの意味で、やさしくなりたい。
ヴィクトル・ユゴー曰く、「孤独は偉大なる精神にとっては善いものだが、矮小な精神にとっては害悪である。」
写真は、豚挽肉とキムチとセロリの炒め物。
「孤独は孤立とは違います。孤独は自分の内面の豊かさと向き合って、自らを再発見することです。」(ジャクリーヌ・ケレン)
いまどきの日本の若者は孤立しているだけだ。
孤独を知らない。
社会的に独房に閉じ込められているだけだ。
ひとり、山にこもって、精神修養しているわけではない。
「我々の教育には大きな欠陥がある。だれも学ばず、だれも教えないのだ、孤独に耐える方法を。」(ニーチェ)
そういえば、恋愛の方法も教えないよね。
「恋愛学」を大学の教養課程の必修にすればいいのに。
課題「理想の別れ方」とか。
ひとりよがりの「女性学」なんかより、ずっと大切。
85歳か86歳のときの、岸恵子さんの言葉。
―孤独は道づれに取り込んでしまえばいいんです。
孤独に取り込まれたら惨めでしょ。
孤独はすごい宝物。
ポケットに入れて、身にまとって立ち上がる。生きていく。―
さすが大女優!
すごい!つよい!
僕は白旗。全面降伏。