#歴史
「歴史というものを眺めて兎や角言う自分という様なものを考えるのは誤りである。僕等には歴史を模倣すること以外に何も出来る筈はない。刻々に変わる歴史の流れを、虚心に受け納れて、その歴史のなかに己の顔を見るというのが正しいのである。」(小林秀雄「文学と自分」)
「歴史の価値についてあんまり考えすぎないことだ。歴史に嫌気がさすリスクがあるから。」
(サルトル)
「歴史は繰り返さないが、韻を踏む。」
日本屈指の証券会社にお勤めの、「アタシなんかダメで」が口癖の、バイタリティあふれる、才女から教わった言葉。
世界経済も、個人の恋愛履歴も、確かにこの一言から読み解ける。
すごい!
「離婚の主な原因は、結婚である」(オスカー・ワイルド)。
僕は歴史の教師だった。
教え子の結婚の報が届くたび、
「過去の教訓が、未来への期待に、また敗北した」と思う。
歴史家には結婚式より葬式がにあう。
墓地を散歩し、消え去った愛について死者と語り合おう。
それがふさわしい。
マルク・ブロックが言っていた。
「歴史家の問いに、そのまま答えてくれる史料などありはしない。
だからこそ、方法論を磨くことが大事になる。」
左でダメなら、右で行こう。
押してダメなら、引いてみよう。
鯨を捕る銛で、鰯は捕れない。
鰯の南蛮漬けを食しながら思った。