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第321 回 【筋トレ日誌 その他日々是】312(2022/3/12)▲▲大先輩達から、日本人とは何かを学ぶ日▲▲

本日は午後から、
恩師のM先生のお引き合わせで
中尾哲雄先生にお会いする機会を得ました。


中尾先生は
ITベンダー大手・インテック社長、
ITホールディングスCEOを歴任され
北陸経済界の重鎮であられると共に、
富山経済同友会特別顧問、
とやま音楽文化協会会長 等
地元のリーダー的存在でいらっしゃいます。



富山八雲会会長でもいらっしゃり、
本日はその月例会に私も参加させて頂きました。


私は経営者としての中尾先生を尊敬していますが、
なによりも圧巻であるのは
経済界のリーダーとしてだけではなく
文化面にも深く精通されていらっしゃる、
ということでしょう。


欧米などでは、
経営者は歴史や音楽に詳しくなければ
信用されない、
という話を聞いたことがあります。
(大前研一さんが話していた内容だったかな?)


中尾先生は正にビジネス・文化両面で
地元振興のためにご活躍される、
私など遠く足元にも及ばない
大先輩でいらっしゃると申し上げても
過言ではないかと思います。


今回中尾先生に頂いたコメントの中で
心に残ったことを一つ。
災害・戦禍が絶えない今の情勢下では、
私たち日本人が忘れてはいけない原点
かもしれません。


かつて小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)は
来日前にパーシバル・ローエルの
『極東の魂』を読み、
深く感銘を受けたと言われています。


ローエルは本書の中で、
「日本は西洋人の慣習の逆を行く民族。
極端な家族主義、家父長制度の支配、
国民は没個性で発育不全」
とまで言い切っているそうです。


しかしハーンは来日し
ローエルの著作での内容に違を唱え、
没個性ともいわれる日本人の特性は
むしろ謙虚で個を抑える特性である、
と日本人に好意的な目を向けています。


特に日本人の、
親切、礼節、英雄的精神、自制心、
献身、親孝行、信義、
少しばかりのもので満足する能力、
に惹かれたそうです。


ここまでは古き良き日本人の特性、
ということで語られることでしょう。


中尾先生は台湾経済界とも
親交を深くお持ちでいらっしゃるのですが、
かつて李登輝元総統が
台湾経済人向けの講演の中で
日本語で語られた以下の一節を
ご紹介くださいました。


「今こそ日本人に見習え、
 日本人は親切、礼節、自制心、
 献身、親孝行、信義に厚い」と。


ハーンが日本人について語ったことと
全く同じなのです。
(順番までが一緒だったそうです)


李登輝元総統が親日派だったから、
という事実も勿論あるかもしれません。


しかし、
日本人の良所であるのに
日本人自身が見過ごしがちな特性を、
日本人ではない第三者が
見事に言い当てているのです。


私たち日本人は、
隣の芝生は青いとばかりに
自身の個性を没する方向に進んでしまったのが
この数十年の結果かもしれません。


今こそ日本人は
日本人であることにもっと誇りと自信を持て、
と仰って頂いたように受け止めています。

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