誠文堂新光社|深みへ飛び込め!

東京・御茶ノ水にある出版社です。皆様が好きなもの・興味のあることの【深み】へ飛び込むお…

誠文堂新光社|深みへ飛び込め!

東京・御茶ノ水にある出版社です。皆様が好きなもの・興味のあることの【深み】へ飛び込むお手伝いをいたします!デザイン|オーディオ|手芸|料理|科学|子供|フラワー|天文|ペット|一般書籍など

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ガラスペンで書写のコツ

みなさん、ガラスペンをご存じですか? ガラスペンは洗いやすく、特別なお手入れの必要は無し。筆圧も関係ないので、入り・抜きに気をつかう必要もありません。 ガラス製なので落として割ってしまうのだけ要注意ですが、基本的には誰にでも簡単に扱える筆記具です。 そんなガラスペンで書写する際のポイントを紹介します。 <書き順について> この動画は書籍『ガラスペンでゆる文字』撮影の時に、著者の宇田川さんに書いてもらっているシーンなのですが、普通とは違う書き方をしています。 どこだかわか

    • 芥川龍之介の死の真相が、一枚の絵に隠されている

      芥川龍之介の自殺の原因には諸説があります。 「敏感な芸術家の魂が帝国主義日本を滅亡に導いた社会劣化の気配を敏感に感じ取ったから」 「近代から現代に移りゆく世相に絶望を感じたから」 「純粋に文学的死」 「発狂への恐怖」 「女性関係のこじれ」 「ぼんやりした不安」と書き遺したその真意はなんだったのか。 書籍『文豪の死に様』の著者・門賀美央子さんは、その真相を晩年のある作品に見出します。その真相とは、作家としてはあまりにも悲しい、絶望をともなうものでした。 今回の書籍化にあた

      • かわいい&ラブリーな店内

        東京・浜田山で人気のベリーズティールーム。 書籍『ベリーズティールームの本格紅茶と英国菓子レシピ』では、ベリーズティールームのアフタヌーンティーと本格紅茶のレシピをご紹介しています。 撮影は数カ月にわたりティールームで行われました。 店内とピンクとブラウン、そして花柄をかわいらしくあしらった英国風。大人かわいいイメージがお客さんの心をつかんでいます。食器だけでなく、テーブルや椅子も英国のヴィンテージやアンティークなので、そこにいるだけで気分があがります! アフタヌーンティ

        • 約500点のパッケージデザインを収録した圧巻の実例集

          「パッケージデザイン」は、デザインノートの特集ではなかなか単独で取り上げられることがないテーマですが、デザイナーでなくても、商品開発に携わる人であったり、消費者にとっても身近なテーマであるため、書籍として制作できたらという思いで書籍『愛されるブランドのパッケージデザイン』企画しました。 雑誌『デザインノート』では、1つのブランドをコンセプト設計やロゴなどからメイキングをじっくり解説することが多いですが、本書ではパッケージデザインに焦点を当てることで、約500点ものパッケージ

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        • ここだけの話
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          1本

        記事

          作りやすく工夫したちいさなぬいぐるみ

          「ゆるい雰囲気のぬいぐるみにはナニカがある…。」 そう思って、ぬいぐるみの世界に没入。 そして、「なんで?!」とちょっとツッコミたくなるような不思議なモチーフ(三角コーン、タバコ、ハムエッグなど)をぬいぐるみにするaska.さんと出会うことができました。 書籍『ちいさな ちいさな ぬいぐるみ』では、aska.さんが実際に作っているぬいぐるみより簡略化して作りやすくしている部分もあります。 ひとつ例を挙げるなら、冒頭の画像のお相撲さんです。 aska.さんの今まで作って

          作りやすく工夫したちいさなぬいぐるみ

          作品を漏れなく撮影するための方法とは?

          『nanahoshiのお祝いおりがみ』の撮影は、関西在住のたかはしななさんに東京に来ていただき、都内のスタジオにて行いました。 書籍の撮影は点数が多く、事前に撮影の順番などを考えて、よく固めてからのぞみます。 さて、ここでちょっとしたクイズです。それはどのように行われるのでしょうか?あなたならどうしますか?イメージしてみてください。 ……正解は、「紙に書いて、チェックしていく」です! 当たり前のことですね。汗 もうちょっと具体的にいうと、(やり方は人それぞれではありま

          作品を漏れなく撮影するための方法とは?

          すべてのものにだしはある|有賀薫さん×三浦哲哉さん対談レポート

          だし(出汁)と聞いて、皆さんは何を思い浮かべますか? 昆布、かつお節、煮干し、あごだし、顆粒だし、だしパック……。 だしは「料理をおいしくするための縁の下の力持ち」であることは感じつつ、同時に「なんだかめんどくさそう」「顆粒だしって、もしかして手抜き?」などと思っている方もいらっしゃるかもしれません。 当たり前のようで、じつはその正体や使い方は謎に包まれていて、料理の時に迷われている方も多いのではないでしょうか。 そんな方々に読んでいただきたいのが、『有賀薫のだしらぼ』

          すべてのものにだしはある|有賀薫さん×三浦哲哉さん対談レポート

          お花の撮影は、天気と気温が命。

          「バラはきっと、このくらいの時期に咲くだろう。」そんな予想を立てて、通常は3~4カ月前には書籍の撮影の日取りを決めます。 通常、5月上旬にバラは満開のピークを迎えます。 なので、今回も5月上旬に撮影をセッティングしていました。 ところが、年々増していく日本の猛暑…。 なんと4月中旬頃に開花しはじめてしまったのです。 このままでは、予定していた撮影日には花の時期が終わってしまう…! ということで4月中に撮影を前倒しし、無事に満開の時期にきれいな写真を撮影することができました

          お花の撮影は、天気と気温が命。

          はるか昔に生まれた、1点ものを作るガラス技法

          「パート・ド・ヴェール(Pâte de verre)」という言葉をご存じでしょうか。 古代の技法を、アール・ヌーヴォー期にガラス作家たちが蘇らせ、花開かせたガラスの成形技法です。日本語では「練りガラス」を意味します。粉状にしたガラスをのりで練って、耐火型に貼り付けて焼成していたためこのように呼ばれました。 ひとつひとつ型を作るため量産には向かず、隆盛と衰退を繰り返したため「幻の技法」などと称されることも。 この「パート・ド・ヴェール」技法を、幻ではなく誰でも作れるように、

          はるか昔に生まれた、1点ものを作るガラス技法

          最先端のブランディングデザイン事例を収録した無敵の一冊

          精鋭アートディレクターの思考と表現をあますところなく掲載した書籍『無敵のブランディングデザイン』は最先端のブランディングデザインの事例を収録した無敵の一冊です。 今やブランディングデザインの考え方は、商品開発、店舗、企業、地方創生、街づくりなど、幅広い領域のなかで、社会全体を前に進めるための大きな軸となっています。 企業やブランドの理念や経営戦略まで深く関与し、新しい価値を抽出する。 成功のカギとなるのは、「デザイン力」です。 多くのプロジェクトや企業のブランディングに

          最先端のブランディングデザイン事例を収録した無敵の一冊

          老舗喫茶店「COFFEEブリッヂ」について

          銀座の真ん中、西銀座デパートの地下で60年以上に渡り、営業を続けている老舗喫茶店「COFFEEブリッヂ」。 前版『純喫茶とあまいもの』を出版した際に取材に協力いただいた二代目の店長はご逝去され、現在は三代目である山口翔太郎さんが店長を務めています。 食店勤務の経験のある山口さんは、創業からの伝統を受け継ぎながら、既存のメニューのアレンジや新メニューの開発をされています。 名物「メロンパンケーキ」もその一つ。 先代の頃よりも丸みが大きくなり、中のパンケーキもアレンジされ、メ

          老舗喫茶店「COFFEEブリッヂ」について

          太陽系のおなじみの惑星をまわる衛星の数は?

          太陽系の惑星は、水星と金星をのぞき、それぞれ衛星を持っています。私たちの地球は1個、美しい月が地球の衛星です。 火星は2個、木星は82個、土星は86個、天王星は27個、海王星は14個。太陽系の惑星全体では、272個の衛星があります。巨大ガス惑星の木星は特に多くの衛星を持っています。 書籍『世界で一番美しい太陽系図鑑』の編集時は80個でしたが、その後発見があり現在は92個です。太陽系の衛星の総数も284個と増えています。いずれ300を超える日が来るでしょう。さらには、準惑星

          太陽系のおなじみの惑星をまわる衛星の数は?

          ティラノの肛門、縦に描くか?横に描くか?

          下のイラストは、「恐竜のウンチ化石の中に、別の動物の筋組織が残されていた」ことを示しています。よく見ると、ティラノサウルスのお尻に穴が……そう、肛門です。 正確には「総排出腔」(そうはいしゅつこう;おしっこもウンチも卵も出てくる)と呼ばれ、爬虫類や鳥類などに見られる器官です。その形状は種によって様々で、たとえばワニでは縦方向に、鳥では横方向に開口しています。しかし、恐竜のお尻なんて、もちろん誰も見たことがありません。 それでは、いったいどのように描かれているのでしょうか?

          ティラノの肛門、縦に描くか?横に描くか?

          絵本ができる目前で

          下の写真は、書籍『きょうりゅうたちのあしもとで』の色校と原画の色合いを比べている様子です。 色校とは色校正のことで、ごく簡単に言えば「本番前の試し刷り」を意味します。 絵本は文字通り「絵」が主役の本ですので、その色味が大変重要になります。絵本には必ず原画が存在しますが(最初から最後までデジタル上で描かれることもあります)、絵の具が混じり合ったパレットを想像いただければおわかりのとおり、実際の原画はほとんど無限の色の組み合わせでできています。しかし、印刷はCMYK(シアン/

          5時間のセッションで生まれたカバーデザイン

          1996年から現在まで、およそ25年の出版文化をカバーデザインの変遷から読み解く書籍『現代日本のブックデザイン史 1996-2020』。編者にデザイナーの長田年伸さん、川名潤さん、水戸部功さんをむかえて制作を進めました。 この企画の大元になったのは、デザイン誌『アイデア』No.387(2019年10月号)の特集。そこに最新のブックデザインの事例や新規コンテンツを加え、増補改訂して書籍化したのが本書です。書籍化にあたって装いも新たに、川名さんと水戸部さんによる“共作”でカバー

          5時間のセッションで生まれたカバーデザイン

          日本初のサウナを追え!

          書籍『サウナ語辞典』では「日本初のサウナを追え!」というマンガを収録しています。 日本では、1964年東京オリンピックをきっかけにサウナが作られ始めたといわれることが多いのですが、それよりもずっと前——なんと1920年代に「サウナらしきもの」を作っていた人物がいたという情報が入り、岡山県まで取材に行きました。 詳細はぜひ本書をご覧いただければと思いますが、その小屋は鬱蒼とした林の中に今も残されています。 今回の辞典づくりにおいても、常に写真のような藪を掻き分けながら制作