ひと色展 コバルトブルーヒュー 朗読

【ぼくと雨さん】でつくってみました。アサミちゃんの優しい雰囲気をだしたつもりさ~(つд`)つ🍎✨

【 ぼくと雨さん/散らかる文 青紗蘭 】

ねぇ、きみ、どうしたの?
みんなも心配してるよ。
きみが、あんまり雨色に染まっているから。

「ぼく、なんだかとってもさみしくて かなしいんだ。だから、雨さんのね、そばにいたくなったの」

そうだったの。
そういうときは、たくさん泣いていいよ。
雨のようにポロポロ、ザァザァ、シトシト。好きなように泣いてごらん。

「雨さんも泣くの?」

あら?意外?
ふふ、命あるものはそうよ。
さっ、あなたの気持ちを教えて。

雨は、やさしく包みました。
男の子は、泣き始めました。
たくさんのきもちといっしょに…。

男の子のたくさんのきもちは、やがて、雨の魔法といっしょにシャボン玉になりました。
そして、舞い上がってゆく中で…思い思いに弾け、大きな虹になりました。

泣いてもいいの。
いつかの涙は、いつかの虹になるから。

男の子が気がついたときには、かわいい雨さんは居なくなっていました。

「雨さん…ありがとう」

やさしい雨の色は宝物になりました。

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