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泡沫逢瀬 / 散らかる文 乱れる文 青紗蘭

泡沫になれるものなら
そうなりたかった。

 そんな私の手を掴んだのは、懐かしいあなたでした。

「 何故、私の手を掴んだのか」と問えば。

 「君が、僕の手を掴んだのだ」という。

 懐かしさに任せ懐き合う。
あなたはいつもそうだ。

 私が折れそうになるとゆるりと現れ
 私を掬い上げてしまう。

いつまでもそばに居て欲しいのに。

あなたは、桜舞わして溶けて消えゆく。
劈く美しさは、純度が高すぎて
体が引き裂かれそうだ。

あなたは、私を掬ってしまうから。
泡沫になるのは、まだ無理みたいだ。


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