心に響いた名言#14

本日も名言を紹介していきます。

人を愛するということは、
なんの保証もないのに
行動を起こすこと

エーリッヒ・フロム(「人生を変える哲学者の言葉123」より)

この後には、

「こちらが愛せば
きっと相手の心にも
愛が生まれるだろう
という希望に
全身をゆだねることである」

という言葉が続くようです。

人を愛するということは
見返りを求めないこと、と言いますよね。

行動の見返りとして何も求めず、
相手の心にも愛が生まれればいい。
そして、それさえも、
求めるのではなく「希望に身を委ねる」と
かなり確度の低い望みということです。

この言葉が、いかに
愛に見返りを求めてはいけないことを
伝えたいかがわかります。


この言葉の本質は、
人間は、知らず知らずのうちに
愛に見返りを求めてしまうから、
それを抑制する必要がある、
ということですよね。

これは、
愛情を送る側と、受け取る側で
認識にズレが生じることが
原因なのかなと思います。

愛情を受け取る側が、
やってもらうことを
ありがたく感じていたら、
お返しや労いをしてあげたくなる
ものだと思います。

受け取る側が
当たり前に感じてしまうと、
受け取りっぱなしになってしまう。

親子関係の場合、
子はその行動のありがたみを
わからないので、
このケースに該当すると思いますが、

親は見返りがなくとも、
子が立派に成長してくれれば
それでいい、という思いがあるので
見返りがなくとも問題ないのだと思います。

恋人や夫婦関係の場合は、
そうはいかなくなるのだと思います。

はじめのうちは、
満たされている感覚があって
見返りがなくとも大丈夫でも、

付き合いが長くなってくると
「自分はこんなにやってあげてるのに!」と
我慢ができなくなってしまう。


これは親子関係から学べることが
あるのではないかと思います。

親から子への愛情は、
1つ1つの行動への見返りを
求めない代わりに、
立派に育ってくれる、という
未来の見返り、ある種投資のような
ものなのではないかと思います。

つまり、
1つ1つの行動に見返りを求めるのではなく、
その人との関係から享受している
メリットを見返りとして咀嚼する。
そうすることで、自分を納得させることが
できるのではないかと思います。

気をつけておきたいのは、
未来への投資として見返りを期待してしまうと、
その見返りが得られなかった時に
勝手に損した気分になってしまうので、

あくまで「現状得られているメリット」だけに
とどめておくのがいいと思います。


もちろん、理想を言えば、
1つ1つの相手の行動に感謝して
お返しや労いをその都度できること
だと思います。

相手にしてもらったことに
感謝すること、
これが一番身近で簡単な
愛なのかもしれませんね。


長くなってしまいました。
本日の名言は以上です。

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