苔の美しさを僕なりに語ってみよう 色のない湿度を苔の彩で感じて 〜後編〜
誰も関心を持たないような趣味に究極の道楽を感じるが持たれないは持たれないで切なさはかなりある。そんな人間らしさを大事にしたいと思いながら今日も苔との思い出にふける
苔にも研究する人、育てる人、販売する人といるが僕は写真を撮る人である。その日の天気とその場の環境で偶発的に出逢いの一瞬を切り取るだけでいい
雨の日の京都の上品蓮台寺の屋根。雨の日は街の苔が魅力を増して
福井の一乗谷朝倉氏遺跡の屋根は風の谷のナウシカの腐海を連想させる。人間はいつでも自分の番が来たと勘違いする
白山神社への入り口の前では深呼吸せざるおえなかった
共生というのはあくまで人間的な価値観であって踏み入れない事が自然には大事だったりなあと思ったり
でもねこういう人工物の上で生きてくれる苔を見ると少し安心する
命をつなぐ親神様の母性を感じて白山信仰に社会科見学
理性と霊性の狭間を彷徨う隠花植物達の可憐さに憧れて
京都の西芳寺では写経の後に探索。2時間という時間制限のある中写経と苔探索の煩悩の配分に苦戦した事を思い出す
あなた達の多様性って人間だけですか?と嘲笑れているような気分に陥り
ときどき人間という卵の内殻をやぶりたくなる
ただあまりにも外の景色は怖くて外殻で守って欲しいと卵に篭る。そんな矛盾を抱える
友人に紹介してもらった京都の街中にある花屋
そう。こんな所が。友人が僕の趣味を知ってくれていて少し嬉しい
京都御所で苔を探しているとこんな出逢いもある。
素敵な出会いの記憶を辿り
一度しかない今の彼女の
美しさと寂しさを感じながら
たくましさと可憐さを併せ持つ
きのこに憧れを抱き
嬉し涙の恩恵を受ける京都御所を歩く
そんな事を感じていた。
音のない風を水の流れで感じて
色のない湿度を苔の彩で感じて
薄味な幸せを味わう
前編と後編では収まらなかった笑
後日延長戦をやりたいと思う
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