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将来のためにオイルダラーへの投資が進んでいる【Internet Bull Report】

再生可能エネルギーがますます普及していくにつれて、石油企業(と石油国)は何としても後れを取らないようにしようとしているのである。


化石燃料から再生可能エネルギーへの移行はペースを上げており、その部門の年平均成長率は6.1%に成長している。この成長の多くは消費者側が気候変動への警戒が増したことでカーボンフットプリントへの関心が高まっていることが直接関係している。


これは、歴史的に世界最大手企業だった主要石油企業にとって問題となりつつある。


主要石油企業のBPは2030年までに再生可能エネルギーに年50億ドル投資することを公約している、Shellも年20、30億ドル投資することにしていて、2050年までにはネットゼロになることを望んでいる。

主要鉱業会社であるBHPでさえ化石燃料から距離を置くことを決めていて、最近オーストラリアの大手エネルギー企業であるWoodside Petroleumに国際石油・ガスの資産を売る大きな契約を発表した。

最大の懸念は湾岸諸国がいかにしてこの移行に対応するかである。サウジアラビアやカタール、UAEといった国は石油が最初に発見されてから多大な利益を得ていて、重要でない国々にすぎなかったのが無限の金額をもった大都市になったのである。

これらの国は、エネルギーの移行だけでなく自分たちが所有する石油の量の限度があるために、富を得る手段に限界があることを理解している。そのため、これらの国は金融や不動産、旅行といった業界に投資しているのである。

しかし、エネルギー部門の繁栄の終わりがこの地域に入るとすぐに逃げ出していると多くの人が信じているがこれらの主要石油生産者は後れを取らないようにと全力を尽くしている。

化石燃料に時間が迫っているので、UAEは自分たちがまだできる間にエネルギー資産の現金化に急いでいる。これが最近のOPEC会議での争いのもととなり、彼らは生産せ源の引き上げを要求していたのである。これの主な理由は、彼らの最近の生産能力の増大のための1年250億ドルの投資である。

他にも、サウジアラビアの石油大手Saudi Aramcoも最近生産・供給能力の大幅な増大のためにReliance Industriesの石油精製事業の部分的な買収についての交渉を開始している。

両国とも必死に現金化しようとしているかたわらで、再生可能エネルギーにも多額の投資をしている。UAEはブルー水素の生産にも多額の投資をしていて、将来エネルギー大国でい続けることを望んでいる。Saudi Aramcoもクリーンエネルギー部門の波をつくり、ソーラーエネルギープロジェクトに9億ドル投資している。

クリーンエネルギーへの世界的な移行が加速するにつれて、石油大国は現金化するだけでなく、このエネルギーの新たな時代に乗り遅れないようにしているのである。


【Internet Bull Report】
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URL; https://internetbullreport.com/

翻訳記事;”Petro-Dollars Are Being Invested For The Future

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