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佐渡の両津港周辺について #4

佐渡のホテルで働きだして初日の休み。
….とここで話はそれて、両津港周辺について物申したい記事にする。ディスります。


半年以上過ごした佐渡島で、もっともオススメしない、気に入らない町はどこかと聞かれれば間違いなく両津だ。
これは”両津港周辺”という意味。島外者がイメージするのは両津=両津港だが、実はめちゃくちゃ広い。

佐渡両津 大野亀のカンゾウ

カンゾウの花が広がる大野亀も、昇竜のような岩首棚田も「両津」なのだ。といっても祭りの紹介や、各パンフレットでも集落名が使われるため、あくまで行政区間の「両津」であり、住民たちは両津地区に住んでる意識ではないのかもしれない。

両津港周辺が気に入らない理由

フェリー乗り場に駐車場がない、組織が占領

これには驚いた。各地でフェリーを利用しているが、無料で停める場所がないターミナルなんて初めて見た。こんなド田舎なのに!だから車やバイクで佐渡に上陸してもフェリーと愛車を一緒に撮影することも出来ないし、フェリー乗り場内の土産店、カフェ、観光案内所へ行くなら有料駐車場または遠くの無料エリア(公園や道の駅など)に停めて10分ほど歩くしかない。
頭にくるのは、フェリー前の1等地を占領しているのは「加盟旅館」となっている。だいたいあの広さの駐車場を利用するほどの宿泊施設なんて佐渡にはないはず。実際わたしが働いた宿でも、従業員が新潟市に行くときの駐車場として使われていただけだった。

誰のためのものか不明な道の駅

両津港となりにある道の駅は、私たちが本島で利用する道の駅とはかけ離れた存在で、観光情報や地産物を手に入れようとか食事や休憩をしようとする旅行者のためのものではない。さらに駐車場は夕方で閉められてしまう。
全国を旅する私が見た最低ランクの道の駅で、旅行者のことは完全に無視した行政施設のようだ。港前駐車場を占領している旅館組合だの観光連盟だの組織はこちらに停めていただきたい。そういう団体が観光者差し置いて1等地を牛耳ってるのは珍しい光景。

玄関口とは思えない飲食店のやる気のなさ

いろんな口コミを見ればわかるが、とにかくやる気がない。でも店もないから人は入る。フェリー待ち時間が暇だから人は入る。それだけのことだ。
Googleや食べログなどを参考に向かうも、不定休もかなり多い。何度も両津港まわりを徘徊するランチ難民になった。結局あきらめてローソンへ向かう。


13時すぎに店に入れば閉めたくてしょうがない対応をされるし、品切れでも無理やりひどいものを出されることもあった。1食1000~1500円が相場だが、まったくその価値はない。我慢して新潟市で食べるのがベター。

宿が少ない

佐渡市の宿泊施設はどんどん減っている。とくに両津港周辺は極めて少ない。昔は大小さまざまな宿があって商店街には浴衣の観光客がたくさん歩いていたという。
佐和田や小木には少しずつゲストハウスがオープンしていたが、両津港周辺は難しいのかもしれない。びっしりと並んだ昭和造りの建物と駐車場のなさでは移住者もなかなか手をつけづらい。港から少し離れれば経営できそうな気もするが、いろいろ田舎のあれこれがあるのかもしれない。特にバブルで盛り上がった地域や温泉街というのは厄介なんですよ(経験談)

観光案内所がフェリー乗り場内にある不便さ

佐渡にいると紙の観光や地域情報がまったく得られない。両津港のフェリー乗り場内にある「佐渡観光交流機構」窓口がいわゆる観光協会で、島全体の情報やパンフレットが並んでいる。つまり駐車場もない場所に観光案内所があるのだ。しかも車やバイクで到着した旅行者はこれに立ち寄ることも出来ず外に放り出されてしまう!

この交流機構は小木港近くと、相川にもある。小木は駐車場があるが、パンフレット数が少ない。相川は観光案内所として全く機能しておらず、「金山案内所」という立ち位置らしい。
ろくに島外の観光もせずに「ペーパーレス」をうたうホテル従業員がいたが、紙とWebは並行して発行されているし、丁寧につくられた紙の情報は1つの土産として持ち帰られることもわかっていないようだった。あちこちでフライヤーやパンフレットを集めたが凝ったデザインのものがたくさんあり、数日観光の旅行者の手には渡ってないのが残念。

まったく歓迎されてる気がしない

島を代表する出入り口として、歓迎し、見送り、また来てもらおうという気持ちが全く感じられない。
完全に旅行者のニーズを無視していると思った。

加茂湖と両津港

商店街など作り上げてしまったものがあるし、空き家も目立つが住民も多い。国内いろんな地域でシャッター商店街を見てきたが、大きな課題であり潰すわけにもいかないのでどうにか商店街内で新しい店をオープンさせようとする動きが多い。経営が続く店は少なく、またすぐに空き店舗になってしまう。
両津港周辺はスーパーもないし、夜出歩いてもスナックばかりで飲食店も少ない。カフェは夕方には閉まってしまう。

良いところもあるよ

佐渡に来て感動した光景のひとつが「鬼太鼓」の文化。佐渡各地でこれを見たが、両津港周辺は特に熱く感じた。
先述したとおり、両津はめちゃくちゃ広い。美しい場所、歴史、温泉、寺社も両津地区にあるので次回紹介します。