Seep/渡邉力斗

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この物語は、父と娘、そして家族にとって特別な場所のおはなし。

今作の主役である茜さんには、大好きなお父さんがいました。お父さんは整備士であり、車が大好きな人でした。 車の事を話す時はいつも少年のような顔で話していたそう。 お父さんが遊びに連れて行ってくれるのは、いつも決まって地元のサーキットでした。モビリティリゾートもてぎ(旧称:ツインリンクもてぎ)と呼ばれるその場所は、茜さんとお父さんにとって多くの思い出が詰まった場所でした。 サーキットは茜さんにとってルーツであり、家族を繋ぐ大切な思い出の場所でした。 しかし、茜さんが高校2年

    • これは私と大切な先輩とのおはなし。

      友人のイラストレーターであるアツダマツシと共同企画を始めました。 大切な人を失った家族の元へ赴き 写真とイラストでもう一度故人と共に家族写真を撮ろうという企画です。 みなさんは家族写真を撮ってますか? 改まって写真を撮るのもなんだか小っ恥ずかしいし、撮ろうと思ったらいつでもスマホで撮れる。 そうしてるうちにどんどん先延ばしにしていませんか? 今はみんな健康だし、突然の別れがくるなるなんて誰も想像もできませんよね。 故・洋平さんもその一人。 洋平さんは 息子と奥さんを心

      • これは最愛の恋人を亡くした女性が前を向くまでのおはなし。

        今回は最愛の恋人を亡くした女性 美沙さんのお話です。 2009年の9月に、お互いの共通の趣味である音楽を通して、のちの恋人となる晃之介さんと出会いました。 彼は邦楽ロックと広島東洋カープが大好きで、恥ずかしがり屋な性格で、 笑顔がとても素敵な人でした。 2人は付き合う事になり、お互いの好きなバンドのライブに行ったり、近所の公園でピクニックしたり、時には原付で阿蘇山を登ったりと、楽しい毎日を過ごしてきました。 2人が付き合ってから5年が経ち、晃之介さんの大学卒業と就職が決

        • これは東京から180キロ離れた離島で、宿を営むご夫婦のおはなし。

          田中健太郎さんとあやのさんは、神津島で「みんなの別荘ファミリア」という素敵な宿を営まれてるご夫婦です。 神津島は東京から船で12時間の距離にある島で、たくさんの自然に恵まれ、夜になるととても綺麗な星空が見れる島です(日本で3カ所しかない星空保護区だそう) あやのさんと健太郎さんは2017年に神津島に移住をされ、2019年にご結婚されました。 あやのさんには大切に育ててくれた、大好きなお母さんがいました。 両家の顔合わせを済ませ、これから2つの家族が1つになるという時に、大

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        この物語は、父と娘、そして家族にとって特別な場所のおはなし。

          これは岐阜県飛騨高山で素敵なトマト農園を営むご家族のおはなし。

          妻である石垣育恵さんは 高校3年のときに母を、4年前に父を亡くしました。 彼女は、自分の娘に父と母に会わせてあげたかったと思っていました。  やさしくて、いつもミカタになってくれたお父さん。喧嘩をすることもあったけど、 仕事のこと恋愛のこといつも電話で相談にのってくれました。  母が仕事の関係で帰宅が遅く、いつも夕飯をつくってくれていたお父さん。 野菜いっぱいのラーメンと、北海道の鮭が入ったチャーハンが大好きだったな。 いつもにこにこ、不器用だけど何にでも一生懸命でまっすぐ

          これは岐阜県飛騨高山で素敵なトマト農園を営むご家族のおはなし。