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第二回 メタバースで昭和生まれが勘違いする

昭和生まれのメタバース解説ですが、私が観て、これから仮想空間のイメージをつけるために皆さんに推薦している作品は「ソードアートオンライン」というアニメ作品です。ヘッドギアのようなものを装着して脳から丸ごと仮想空間に没入するタイプのメタバースゲームを題材にしたアニメです。なぜ推薦なのかというとメタバース内での人々の感覚がおそらくこんな感じなんだろうなぁ。というのが伝わってくるのが一番しっくりくるからです。全てがパラメータで整理され、貴重な武器やアイテムは高値で売買されるといった具合です。もちろんゲーム内ではレベルがあり、それが生命力や腕力に大きく影響するという描写もあります。オタク的観点としてはベータ版(お試し版)出身者は慣れていて攻略も当初は有利であるという点もリアルに描写されています。さて、私たち昭和生まれは何を希望にメタバースに入っていくのでしょうか。新しい商売で大金持ちになることでしょうか。それともこれまで行けなかった旅行へ旅立つのでしょうか。はたまた、今とは違うパートナーをみつけ、新しい生活を送ることでしょうか。どのようなことも可能となってくることでしょう。ただ、間違えてはならないのは、メタバースの世界に入ったからといって私たちのビジネス能力がスティーブ・ジョブズやジェフベゾスになったりすることはないし、初回限定で100万ゴールドがもらえたりもしないのです。メタバースの世界にはその世界での正当な競争があって、競争に勝ったものがその世界でも利益を得られる仕組みは変わらないのです。最初のうち早いもの勝ちだから、先行者だから儲かるという訳ではないということを頭に入れて参入しましょう。とはいえ、前出の「ソードアートオンライン」でも主人公は現実世界では引きこもりの高校生がゲームの世界では先行者利益もありながら、努力と能力でメタバース内での地位が上がっていくという流れもあるので、私も別の人格としてメタバース内でどのようにプレゼンスを確立するかを考えたいところです。そうです。メタバースは現実世界で出来なかったことを叶える打ち出の小槌ではないですが、これまでになかったような新たな可能性が多くある世界が広がっていて、そこに人種や学歴、性別等の差別はないということです。メタバースの住人のニーズを捉え、提供することによって大きな新しいビジネスが拡がっていきます。政治や金融機関、大企業の呪縛から解放されたいグローバル企業も大きな魅力を感じ、参入してくるところが後をたちません。さあ、新しい世界への心構えはできましたでしょうか。私はまだ少し怖い気がしています。一つだけ言えることは現実世界でうまくいっていないから一発逆転を狙うとか、手軽な新天地という程度で考えていると私たちもうすでに二世代前の昭和生まれは競争に敗れ、痛手を負うことになることは予見できます。新しい世界でも私たちの知見をベースに可能なことを提供出来れば心地よい新天地になることでしょう。

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