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「花咲く和紙」の開発 その4 カモミール編


花咲く和紙のタネはカモミール。


まだまだ発展途上ですが、試行錯誤の末にこの春、商品化となった「花咲く和紙」。まず最初に漉き込んだのは、ジャーマンカモミールのタネ。白い花びらの真ん中が、こんもり黄色く盛り上がった可憐なハーブです。

カモミールを選んだ理由はいろいろありますが、まずはタネが小さいので、紙にしたときに表面がなめらかになり、和紙という名称が似合う風合いになるからです。また発芽率が高く、初心者でも育てやすいので、お客様に喜んでいただけるのも理由のひとつ。そして見た目がかわいい上、知名度が高く、生育旺盛で毎年こぼれダネで増えていくことなどです。ジャーマンカモミールは多年草ではありませんが、一度花を咲かすと、タネがこぼれて毎年咲き、花畑のようになる可能性があるのです。「1枚の花咲く和紙から、カモミールの花畑ができる」、想像しただけでワクワクして、夢が広がりませんか。楽しみながら、地球の緑化に携わることができる、いいことずくめだと思います。そして害虫も駆除できるコンパニオンプランツとしても重宝だそうです。

カモミールの楽しみ方はいろいろ

寝る前に飲むとリラックスして安眠を誘うといわれるカモミールティー

カモミールはその香りに、不安や緊張をときほぐし、気持ちを落ち着ける静穏作用があると言われています。ほかにも身体を温めたり、アレルギー症状を緩和させる作用もあるなど、さまざまな効果が期待できます。香りもりんごに似た甘い香りに例えられることが多く、難しいことを抜きに、その香りに癒されます。

フレッシュなカモミールをそのままカップに入れてお湯を注いでハーブティーにしたり、浴槽にそのまま入れたり、楽しみ方はいろいろ。カモミールのお風呂なんて、想像するだけで優雅な雰囲気がしますよね。

花言葉は力強く、「苦難に耐える」

ところで、和名を「カミツレ」(加蜜列)というカモミールは、約4000年前から使われていた世界最古のハーブ、薬草と言われています。語源はギリシャ語の「chamaimelon」で、大地のリンゴという意味からきているそう。日本には江戸時代末期にオランダから伝わってきたと言われています。花言葉は可憐な見た目とは違い、耐寒性があり、風雨に耐え、踏まれてもよく育つ生命力の強さに由来して「苦難に耐える」「逆境で生まれる力」です。
実はひと口にカモミールといっても、幾種類もあり、「花咲く和紙」に入っているタネはジャーマンカモミール。ほかに代表的なものとしてローマンカモミールがあります。種まき時期は3月〜4月頃と9月〜10月。開花時期は3月から6月と10月から11月です。耐暑性が低いので、夏は育ちにくいです。ジャーマンカモミールは1年草で、草丈は30〜60センチ。ちなみにローマンカモミールは多年草です。
現在では世界中に帰化しているカモミール、「花咲く和紙」を通して、みなさんの元で花開くと嬉しいです。

カモミールの「花咲く和紙」を使ったサンキューカード


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