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トライブ紹介 多忙族 【1/2】



私たちSEEDERは今後増えていくであろう考え方や行動を示している先進的な消費者グループ=「トライブ」を独自のリサーチによって発見、定義し、調査した結果をレポートにまとめています。トライブレポートの詳細については、まずはこちらの記事をどうぞ!
トライブ・リサーチから得られた知見を通じて、推進される企業のイノベーション活動を「トライブ・ドリブン・イノベーション」または「トライブ・マーケティング」と総称し、コンサルティング、支援を行っています。
今回は多忙族をご紹介します。

1. 日本の労働環境と多忙族の現状

日本は世界から見ても労働時間の多い国であり、残業するのが当たり前という企業に勤める人々は、その忙しさゆえにさまざまなサービスを活用しています。仕事が時間と場所を選ばないようになってきた現代、一部の労働者にとってはさらにハードワークの傾向が強まっているといえるでしょう。
そんなハードワーカを代表するのが1日のほとんどの時間をビジネスに費やす多忙族です。彼らのスケジュールは、仕事かそれに関連する移動や会食で埋まっており、そのスケジュールをしっかり履行することが生きがいや喜びになっている人すら存在するほどです。
そのために睡眠、食事、身だしなみ、余暇にいたるまで、その多忙な生活を最適化するためのサービスやプロダクトを求めています。
今回は平日に最低でも3時間以上の残業を行っている社会人を中心に、仕事に加え、趣味にも時間を割いている人、家事に時間を取られている人の3つのセグメントを対象に調査を行いました。
多忙な日々を有意義に過ごすコツや現状の生活への不満を分析することで、これからの時間効率化サービスの在り方を探っていきました。

2. 多忙族の分類とその特性

多忙族は完全栄養食を摂るドクターシューマーの調査を行った際に見つけたトライブです。調査前、ドクターシューマーは健康オタクしかいないと考えていたのですが、実は健康にはあまり興味のない人が、「忙しくて食事に時間をかけられず、これなら最低限の栄養がとれる」という理由から、完全栄養食を喫食しているという事実が分かりました。
今後は、多忙を極める人とワークライフバランスを重視する人の二極化がますます進んでいくことが予想されますが、忙しい人は効率化を求め、さまざまな先進的な行動をとる可能性があるということで、今回は多忙な人びとに着目しました。
多忙族の定義の中で重要な点は、主観的に「自分は忙しい」と思っているということです。そのため、客観的に見て忙しくても、忙しいと感じていない人は多忙族ではありません。
この「自分は忙しい」という意識を持つことより、どのような行動が生まれるかが今回の調査のポイントになります。
情報化社会が進み、さまざまな情報が入ってくるようになり、複数のコミュニティに属していたりすると、実際は余暇の時間があっても主観的な繁忙感を感じる人は今後増えていくはずです。
誰しも忙しいと感じる瞬間はあるはずなので、「忙しい」という感覚から生まれる価値観や消費行動がどうなっていくのかを調査することは、都市生活者に向けたさまざまな消費財の商品開発などに役立つでしょう。

次回は多忙族の3.多忙族の分類、4. 多忙族に向けた商品開発の可能性についてご紹介します!お楽しみに!
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