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今なら必ずお得ができる旅? 日光街道

日光街道歩き旅① 

 
 なぜ日光街道を歩く事にしたのか?

 理由は一つ。何としても県民割(コロナ対策で税金らしきものが出るらしい)を使って泊まって得をしたかったからだ。

 神奈川県民の私が使える県民割は、茨城、栃木、埼玉、千葉、山梨だったが、各県それぞれ制約があり、比較的予約の取りやすかった栃木を狙い、栃木といえば日光、日光と言えば日光街道、と導かれるようにたどり着いた先だ。

 日光街道。今まで全く興味が無かったので、さっそく『日光街道を歩く』(仮名)という本を購入し、何度も手に取るが、興味がわかず読まないまま出発となった。

 こんなに興味が無いのに何故行くのか?

繰り返す。県民割で得さえすれば、こっちのもんだ!と思ったからだ。

大体、日光街道って、四号線だっけ?まっすぐ、まっすぐ北に延びて日光に着くだけなんでしょ?そんなに有名な宿場町も無く、日光は小学校の修学旅行で行ったから知ってる。徳川家康の墓とか龍が泣いたり滝があったりする所だったような?

そんな感じでスタートした日光街道歩き旅。

日本橋を出発し、北千住でランチにビール飲みつつ、到着した草加宿の居酒屋にて酒を呑んで快調に終了。よし、お得旅の始まりだ。

二日目、草加出発。煎餅屋が多数あるが、こんなに食えないから買わない、と思いつつ歩いていると、日光街道の洗礼を受ける。


水平線に吸い込まれる直線の国道。「そうそう国道の風景っていつもこんな感じー。」隣を走る車より発生する排気ガスと騒音。「今何してるんだっけ?ここはどこ?」記憶が混濁して、夕食の食材を買いに来た気がし、自宅近くのイオンを探すが無い。そう、ここは四号線、日光街道。

得するためには、どこまで歩かねばならぬのか?煎餅食って帰ったほうが得なのでは?

三日目、杉戸宿。おっ、ここはもしかしたら宿場街?と感じさせる空気が流れてきて、何やら弁当らしきものを売っている古民家リノベーションショップが現れる。

頃は十一時半と昼時。恐る恐る店を覗き込む。

「街道ですか?」

若い女性の問いかけに驚いて、反射的にはいと答えると、「二人目です!前に男の人が日光まで歩くって言っててびっくりして、あなたが二人目です!本当にいるんだー、日光まで歩く人!写真撮っていいですか?SNSに上げてもいいですか!?」

いないの?日光まで歩く人って、いないの?珍獣なの?

いや、国道四号線に敗れていった、数々の同志に思いをはせる。

あなた達の分まで、私頑張って日光に行く!そして県民割で必ずや得をしてみせる!

国道歩きで心が折れそうになったんですよー、と愚痴ると、「私たちも、人が誰も来ないと、心が折れそうになりますー」とのことで、ひれ伏したくなる。私、得したいだけで、すいませんごめんなさい!

お弁当を購入し、店の前のイートインスペースで食べさせていただく。ゆうりんちー弁当美味しい!地物の野菜が甘くて美味しい♪

近隣住民と思われる方々が、次々いらして、惣菜やパン(手作り)を購入していて、弁当食ってる私を見て、「ゆっくり食べて行ってー!」とか、優しい。(お店の人じゃないのに)

ぜひ上手くいって欲しいと心から願っております。(もしかして、SNSに投稿されたかもしれない私の写真が貢献しないか?しないか…)

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