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地域クーポン無くて良かった!お得を気にせず入ったお店が面白い♪ 善光寺歩き参り2

善光寺歩き参り2

 さて、昨日チェックインしたホテルでは、私が間違えて県民割では無いプランを予約していたらしく、割引も地域クーポンもゲット出来ずに出発となった。(今まで他県では、県民割指定プランというものは無く、特定のサイトから予約した場合、宿泊金額が基準を満たせば、すべて県民割対象にしてくれていたようなそんな気が…確かな情報では無い)

 朝食付き(焼きたてパンとか)のホテルに泊まると、昼時期にお腹が空かない。(お前がお得がしたくて食べすぎるからだろ!)

 暑くて、しんどくなっても、お腹が空かないので歩き続ける。そんなとき、13時半を過ぎると、昼飯を出す店が無くなり、昼飯を食いっぱぐれてお腹が空く経験が何度もあり、急いで入れる店を探す。

 街道沿いのラーメン屋に、「生ビール」の文字あり。そして、やたらと酒の肴系のメニューが飾られている。

 これから行く先の道を眺めると、しばらく何の店も見えない。ここに入らないと、生ビールは飲めないのか!?

 そして今の私は、地域クーポンを使う必要の無い自由人。クーポンが使える店を必死に探して、彷徨い歩いた日々とはおさらばさ!

 ラーメンとか食べたくない。けどビールとちょっとした食べ物が食べたい。店の中を覗くが、客が誰もいない。どうしよう?

 行ったり来たりしたが、思い切って入る。

 「いらっしゃ??お客様ですか?!」

 私の姿は、ちょっぴり小野田スタイル(第二次世界大戦終戦後、ルバング島で発見された、ずっと隠れていた軍人。知らないよね?いつもは小野田装束(帽子に日除けがついていて顔全体を覆っている状態)を解除してから店に入っているが、今回はそのまま店に飛び込んでしまった。)

 ある子「はい。」

 店主「テロリスト?」

 ある子「違います。生ビールください。あとジャンボ焼売を。」

 外のボードに出ていたメニューを注文する。

 店主は、生ビールを出してから、おもむろに何かを作り始める。作っている。作っている。何かをずっと作っている。

 生ビールを飲みつつ眺めていると、何やら物凄く華やかな皿が出てくる。

 ある子「これ、ジャンボ焼売ですか?」

店主「いいえ、お通しです。」

 何だろうこれ?とても美味しい。洋食系の味も見栄もオシャレな一品。

 (ここラーメン屋兼居酒屋だったよね?)

 続いて、何やら作っている。手間暇かけて何か作っている。作っている。

焼売すぐ出ないんだ…。冷凍じゃないんだ。しかも手作りなんだ!ここラーメン屋!?

出てきた焼売も、素敵なお皿の上で華やかな衣に身を包まれた焼売たち!???

 大変美味しく食べていると、常連さんらしき女性(70代?)がいらっしゃった。

 「暑いからビールとトマトつけ麺!」とすぐ注文。

 店主「ビールは小ね!飲みすぎないでね」

 常連「もー!わかったわよ、小ね。」

 いいなあこの店。客の酒量を把握している。

 常連より「どこへ行かれるの?」と質問を受ける。

 「日本橋から中山道を通って長野の善光寺まで歩いて行くところです。」と答えると、店主、常連ともども大変驚いている様子。この日は気温36度、外出を控えろとの天気予報有。

 店主は焦った様子で「ビールは水分じゃありませんよ?利尿作用があって。これから大丈夫ですか?」と心配してくださり嬉しい。

 「大丈夫です!今までも酷暑の中、ビール飲みつつ歩いて来ましたから。ほら、この通りスポーツドリンクをガンガン飲みつつ!」と溶けかかった冷凍したペットボトルを2本見せる。

 常連「この人(店主)元イタリアンのシェフなのよ。このトマトつけ麺もオリーブオイルがかかっていて、とっても美味しいの!ラーメン屋さんなんだけど、つまみも凝っているのよー」

 なるほど!元イタリアンのシェフかー。

 店主「あなた、街道を歩くって言うけど、本当は美味しい酒を飲みたいだけなんだろ?」

おおおーっ!そうだったのか私は。確かにそうかもしれない。気が付かなかった。

目から鱗が落ちた瞬間だった。

そして、地域クーポンが無いからこそ出会えた、面白いお店と店主だった。クーポン無くて良かったー♪

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