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『好き』を仕事にできなくてもいいじゃないか、あとから好きになればいいんだから。


「好きなことをやろう!」とか「好きを仕事にしよう!」と自分の「好き」を追求しようという言葉を多く聞くようになりました。

すごく魅力的に聞こえるし、『好き』を仕事にした人たちの言動は多くの人たちに共感を与え、刺激を与え、「私もそうなりたい!」という希望や願望を抱かせます。

実際に私も自分の好きなことを仕事にできたらいいなと思うことはあります。けれど、その具体的な『好き』が見つからない。

自分の『好き』って、実のところはっきりと自覚できている人って多くはないのではないかと私は思っています。実際私もそうですから。

何かを始めるとき、これがしたいんだ!と明確なものがないとダメだという意見もあります。けれど、『好き』を仕事にしている人全員が最初から明確に思い描いていたものがあったのだろうか。

『好き』を手に入れていない人達がどうやって自分の進む方向を決めたらいいのだろうと悩んだときに、私は興味が湧く方へ進めばいいんじゃないかと思うのです。

続けてみたら、充実感を味わっていた。


私が今までやった仕事、今やっている仕事は、最初から「やりたい」とか「好き」という気持ちがあって始めたわけではありませんでした。

最初の仕事は高校生の時に進路を決めなければならず、医療系にしようと漠然とした中で決めた歯科技工士の仕事でしたが、結果20年近く続けました。
最初はいろいろありました。うまくいかないし、仕事以外でも挫折を味わうし、怒られるし。。。

けれど、続けていると仕事ができるようになっている自分に気づき、経験を積み、信頼されるようになり、その期待に応えようとする。そうやって充実感を味わうようになっていきました。

現在勤めている会社はやりたいと思って入ったわけではなく、生活の基盤を作らなくてはいけなかったからという理由があっての就職でした。
全く知識のないところから始めましたが、今までやったことがない接客や事務に面白さを感じています。これはやってみて、あとから知った面白さです。

パーソナル秘書の仕事も自分でできる仕事はないかと探していたところ、たまたま見つけた講座を受けに行き、興味を持ち、やろうと決めて始めました。「やりたい!」や「好き」の気持ちを抱えて始めたわけではありません。続けていたら面白さを感じるようになったのです。

自分で仕事をするという面白さにだんだんとはまりつつある今の感情は、続けているからこそ感じるものです。先にあった感情ではなく、あとから得た感情でした。

好きがないとだめということではない


自発的な『好き』を掴んで仕事をしている人達にどうしてもスポットは当たりやすい。その道筋は能動的でとても魅力的ですから。
自分もそう行動できたならと憧れを抱く感情は誰にでもあります。

けれど、最初から「面白さ」や「好き」という想いがなくても、続けていればそれをあとから感じることもあるのです。
自発的に『好き』を掴みにいく人もいますが、後天的に『好き』を手に入れる人だっているはずなんです。

だから、私は興味が湧くことがそこにあるのであれば、『好き』がなくてもやってみればいいと思うのです。
好きという感情や充実感はあとから付いてくることだってあるのだから。

自分がどっちに進んでいけばいいのか分からない、何がしたいのかも分からないなら、興味が湧く方向へ進めばいいんです。

進んだ先で壁に当たったら、乗り越えるもよし、右へ行くも良し、左へ行くも良しですよ。もしかしたら後ろに戻ることも良いかもしれません。進む方向は前だけとは限りません。

自分がこっちのほうが面白そうと興味が湧く方へ進む。行き先をしっかり決めて進む方法もありますが、その場その場で方向転換をする進み方もありだと思うのです。

そうやって進んでみたら、こんなところに来ちゃったよなんて結果も面白いと思いませんか?

劇的な変化はそうそうない


先がどうなるか分からない不安より、先が見える安心感の方を手に入れたいと思う人が多いでしょう。けれど今の時代、5年後がどうなっているのかも予測が付きません。

今一番身に付けるべきことは、私は対応力ではないかと思っています。

芯としての考え、変えるべきものではない考えを持ちつつも、柔軟にその場で1番いい方法で対応していく能力が高い人がどんどん先へ進んでいけるのではないかと考えています。

けれど、踏み出さなければ始まらない。先へも進めない。一歩目を踏み出さないと100歩目も1000歩目もありません。

そこを踏み出した人だけがこれから先の景色を見ることができます。私はそれを見たい。そのためには『続けること』です。

長く活躍している人を見ると、地道に続けている人が多いなと感じます。
劇的に変わっているようでいても、実はそこまでの長い道のりがある人も多いです。

続けてきたことで得た経験や信頼は、ちょっとやそっとじゃ崩れません。
それはクライアントの方々を見ていると本当に実感します。

一足飛びで進められるような謳い文句のものはどうしても胡散臭く感じてしまう。一気に劇的に変われるなら、今頃億万長者がごろごろです。
短期間で劇的に変わったとしても、本当に生き残れるのはごく一部の人だけ。続けることで経験と信頼、対応力を身に付け、最初の基盤をちゃんと作ることが大切だと私は感じています。

『好きを仕事に』という言葉はとても魅力的です。
けれど、『好き』を探すことに時間を費やすのであれば、今目の前の興味あることに一歩踏み出してみることの方が近道です。

時間は無限にはありませんから。


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