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「違いを体感すること」の話

second placeの佐藤です。
どうぞよろしくお願いします。

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高校生の時に参加させていただいたアメリカ・ロサンゼルス遠征のときの話です。

国際大会や海外遠征に参加するとき、通常はチーム単位でその国のホテルに宿泊することになりますが、この遠征では、滞在する約10日間のうちの数日間、選手たちが2人組に分かれて、現地の日系人コミュニティの各ご自宅にホームステイをさせていただきました。(今振り返ると、現地の方々のご理解と、日本側の関係者の方々のご尽力、そして何よりスポーツの海外遠征時にホームステイをするという発想力に、本当に頭が下がる思いです。)

拠点となるホテルに各ご家族の皆さんが、それまで見たこともないくらい大きな車でお迎えに来ていただき、2人組でそれぞれの車に乗っていきました。私がお世話になったご夫婦と最初にご挨拶をさせていただいたときに、日本語はほとんどわからないおふたりであることをなんとなく理解し、車の中でもうひとりの選手と「なんか大変そう…」「オレたち英語わからないけど大丈夫かな…」などと話しながら、不安で一杯だったと記憶しています。

ホームステイ中は、日本での生活との違いを体感することができました。リビングに大きなビリヤード台が置いてあるほどの大きなご自宅に驚かされることから始まり、私たちより少し年上だったご子息が本当に私たちと同じ時間を過ごしてくれましたが、彼が運転する車に乗って景色の良いハイウェイをドライブ、日本ではまだ馴染みのなかったセルフのガソリンスタンドでご子息が自分でガソリンを入れる様子を見たり、彼のガールフレンドのご自宅まで車で迎えに行く機会になぜか?立ち会わせてもらったり(海外の映画などでよく目にするあの状況です)…。

また、ホームステイ先から直接試合会場に集合して、試合をして、終了後はまたそれぞれホームステイ先に戻る機会もありましたが、私のホームステイ先のご夫婦ご子息を含めて本当に多くの選手の家族、友人たちが試合会場で応援している様子を見たり、相手チームの選手たちが試合終了後のミーティングを短めに終えて、応援に来てくれた方々と談笑し、ひとりひとりがバラバラに帰っていく様子を見たりする中で、何となくではありますが、個人が尊重される文化といいますか、スポーツをやっている自分はあくまで自分という人間の1面でしかなく、残りの自分について一度考えてみたい、また、自分の中でスイッチをONとOFFに切り替えることとはどういうことなのかも考えてみたいなと、未熟ながらに感じたと記憶しています。

この貴重な経験は、単に海外に行くことと、海外で生活することの違いを体感することで、海外遠征や国際大会に参加する自分がどれだけ守られているのかを認識した上で、どのような日々の言動を心掛けるべきなのかを考える機会となりました。社会人になった今でも、都度自分が置かれている環境を見つめ直し、出直しを繰り返しています。

second place 佐藤

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