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現実味には現実が必要だよね〜⭐︎(4/13)

無事にVISAが取得できたことで、ひとまず「F**k the France ツアー」の開催はなくなり、車内泊の民になることもなくなり、すでに賃貸契約を結んでいるパリのマンションに予定通り住むことになった。

そもそもVISAがいつ届くか分からないような状況下だったので、やる気スイッチも入らないまま、中途半端な気持ちでダラダラと渡仏の準備を進めていたが、ここへきて具体的に日本の家の退去に向けて処分やら何やらに動き出す。

輸送に時間のかかる宅急便も出発前に自分で送れるし、少なくともそのことで他人の手を煩わせることはなくなった。それだけでも有難いと思う。

パリのエージェントとは5月から契約が本格的に開始するが、VISA取得の吉報に「最高だね!ブラボー!(大文字で)こっちにきたら早々に会おう」とクイックなメールが返ってきた。
フランスの映画関係者的にはオリンピックよりカンヌ映画祭って感じなので、映画祭月に着陸(まさに月面着陸的なぁ〜)してしまうことを申し訳なく感じながら、私もドサクサ紛れにカンヌまで行こうかしらと考えたりした。

正直なところ、VISAは二年計画で書類を提出していたので、一年ぽっきりのものでは心許ない。というか、映画音楽という職業を考えても、一年でできることなんて実際殆どないのだ。
コツコツ社交界で自分のことをアピールし、莫大な人間模様の中で色んな人に(皆んなが相当忙しい中、関係性の浅い状態で)何度か会うための時間をもらう事だって簡単ではない。会っている中で気が合えば仲を深め、それから仕事も一緒にしてみる?みたいな、そんなイメージだ。
普通に考えて、日本よりもはるかに呑気なタイム感で生きている欧州人と、これら全てを一年以内に達成できるとは到底思えない。

渡仏後にエージェントと作戦会議はするけれども、どうしたらVISAを更新できるか、すでに考え始めた。
おそらく帰国する余裕など、一年の間にはないだろう。

ああ、広島東洋カープが日本シリーズに進出しても現地観戦ができないなんて!優勝パレードが観れないなんて!... 断腸の思いである。というか大腸か小腸か直腸がちぎれてしまう。そのどれもが、排便にとても大切な臓器だと言うのに。可哀想な私!

しかしここは自分のミッションを冷静に考えながら、あらゆるものを断捨離し、後戻りできない状況を作る。そう、私はプロ中のプロなのだ。

オンラインで「黒田博樹 ユニフォーム 縦縞 カープ」などと今日も今日とて検索してしまっていることは、絶対に誰にも言わないようにしている。これがカープ依存症だったらどうしよう...と週二で不安に思うが、それも絶対に誰にも言わないようにしている。

さて、そんな隠し事の多い私は筋トレジムで自慢の絵心を披露しがてらトレーニングをしてきた。今月の黒板への落書きは、手前味噌ながら上出来だった。
スクワットをしては「やぁ〜、今日の私の絵、いいですね!」デッドリフトをしては「ほんまに、遠目から見ても可愛いですもんね!」などと大絶賛。簡単に自信が持てる便利な性格は、それなりに役に立つ。

渡仏ギリギリ前まで仕事を受けてしまっているので、今日は片付けと並行して新しく企業さんへの音楽を作っていた。オーダーは「世武さんの"みらいのこども"のような希望のある音楽」とのことだった。絵コンテを拝見したら、男女問わず一生懸命に働いている人たちの表情が沢山あって、この手触りのまま完成まで行けばいいなぁと思った。

「市井の人々の風景となり、人生のサウンドトラックを書き留めたい」映像音楽を作りながらいつも思っている。自分もその中の一人なのだから、自分も救われたいというモチベーションもあるのかもしれないけれど。
懸命に生きる人にはいつだって必ず味方がいることを、生きている限り証明したいのだ。大人ぶって「そんなのって綺麗事だよ」という人もいるかもしれないが、私はそうは思わないので、そう思わない人の生き方を全うしている。

またしても暑苦しいことを言ってしまったが、実際にはよれよれのシェイカーを振りながら、よれよれのコーラスをよれよれのピアノに重ねていた。これが市井の作曲家の姿である。

私が描いたのは、寝てるカービィと横向きのコロ助
7番は堂林ではなくベッカムとのこと
コロ助は微妙にストレートネックになってしまったが
カービィのこなれ感は褒められて良い出来栄えであろう
うるさすぎる靴下とトレーニングシューズの組み合わせ
夜ご飯はササっとサラダで済ます(平常運転)

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