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マルセイユ旅行記(6/23)

大満足のマルセイユ旅行、2日目はシンガーのリュカちゃんと共に「La basilique Notre-Dame de la Garde」という、マルセイユの街を360度一望できる教会までてくてく歩いて登り、丘の上で長らく色んなテーマについて語らう事になった。カモメが私たちの近くを飛んで、海も空も全然ちがう色に青くて、ずっとこのままここに入れたら幸せなのになぁって言いながら気持ち良い風に髪をなびかせていた。

リュカちゃんの長い髪と横顔を見ながら、自分の少し伸びかけの髪と肌の上をころんと滑っていく風とを重ねた。

少しお腹が減ったね、と海の方まで降りていく。登り坂はへとへとになったけれど、帰りは海が近くで見られることにワクワクして元気に歩いた。ごつごつとした壁から少しだけ顔を覗かせた濃いピンク色のお花が南仏を感じさせた。

美味しい土地の名物が食べられるレストランとか素敵なお店のウィンドーショッピングなどにあまり興味のない私たちは、そのへんでサンドイッチ買って公園とか海辺で食べようよという話をして、通りがかったイタリアンサンドイッチのお店でフォカッチャサンドを半分こした。十分ボリュームのある大当たりの美味しいサンドイッチ。すでに日に焼けて真っ赤な背中のことを思い出して、広場の日陰で並んで食べた。

マルセイユの宿は直感でビビッときたアトリエみたいなところを選んだ。宿を手配してもらえるまで二週間ほど野宿を強いられている未成年の難民たちが、家主の計らいでサロンに寝泊まりしていたり、他にも幾つか部屋があって、色んな人が泊まっていた。

私が皆んなに半ば呆れられながらも、これまで人生で幾度となく引越しを繰り返してきた感覚とか勘はなかなか年季が入っていて、自分が好きな宿を探すのはお手のものって感じだ。

サロンに寝ている若い難民の男の子たちはとてもとても大人しくて、小さな声で「ボンジュール」と返してきて可愛かった。

ただし、あまりに自由人すぎるマルセイエーズ(マルセイユの女性)である家主は、うっかり鍵を忘れたり、電気が知らない間に止まっていたり(エコロジーにも積極的で、ソーラーパネルを利用している)、その日の予定を数時間単位でころころ変えたりと忙しい。

リュカちゃんのスーツケースを預かってもらったまま、外に”閉じ込められ”(!)危うく鍵が受け取れないところだったが、単純に自由人なだけなので悪気もなく、電話はすぐに繋がった。近くの食料品店に鍵を預けてくれていたようだ。

帰りの電車はディズニーランド行きしか取れなくて、何が悲しいかなディズニーランド経由で帰宅した。

とってもとっても大好きなマルセイユだけれど、パリに着いたら「あぁ、ホームに帰ってきたなぁ!」という居心地の良さに大きく伸びをする。私の家はここなんだなぁとぼんやり思ったらお腹が空いた。

さて、今日は深夜1時半から日本とミーティングがあるので今から襟を立てて張り切って行こうと思う。ぺらっぺらの寝巻きだけど!

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