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無条件の優しさ


小学生の頃、犬を飼いたくて仕方がなかったが飼うことができなかった。

近所にわんこを2匹、外で飼っている家の敷地へ
勝手に入り、カロリーメイトをあげてじゃれていた。

たしか薄茶と黒の柴犬っぽい2匹。

いつものようにカロリーメイトをあげるため様子を見に行くと、お家の人であろう40代くらいの女の人が2匹を連れて散歩に行くところだった。

わんこを散歩させているのを見ると私はいつものように近寄ってナデナデ。2匹とは初対面ではないので警戒する事もない。

その人は『一緒に散歩する?』と1匹を私に託し、お散歩をすることになった。

きっとよく遊びに来る私のことをその人は知っていたのだろう。
『娘が大学生になって出て行ってから寂しかったのよ。だからまた遊びに来てね』と言ってくれ、犬好きの私はその言葉をそのまま受け取りまた遊びに行く。

ある日、猫ちゃんも飼っていることを教えてくれ
家に上がらせてもらった。まるまる太った白黒の猫で
無愛想な顔をしているがお腹をテロンと見せ、人懐っこい。

とても広い一軒家で、物が少なく整っている。
おやつをたくさん出してくれて、きっとこれも用意してくれていたのであろう。うまい棒を何本も食べた。

こんなにお世話になっておきながら
あんまり長居するのも申し訳ない気持ちもあり
日が暮れる前においとまする。

『また遊びにおいでね』と必ず言ってくれる。

いつから行かなくなったのか覚えていない。
けれどそんな優しさとそこにあった愛は今でもずっと覚えている。


今の時代じゃちょっと考えられないですけど、
お家に上がっておやつまで頂くとはちゃっかりしてますね。このご近所さんと私の家が特別仲が良かったわけではないので心が広い方だったんだろうな〜。
今日もありがとうございます!

追伸

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