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感謝状写真か好きすぎて死にそうだからベストはっぴょうぉぅぅ

 感謝状写真が好きすぎて死にそうです。

 善行をした市井の人々が受け取る勲章、それが感謝状。警察署員と、それにまつわる善行の人の記念写真が、そのエピソード共によく新聞などで記事にされてますよね。

 わたしの好きな感謝状写真、略して【感写ベスト10】をご紹介したいと思います。過去何十年にもわたって好きな感写はあまたあるのですけれども、今回は2019年と2020年のものを列挙してみます。


とっさに体が動いた

 まずはですね、「とっさに体が動いた」です。

 感写記事の流れとしては、

1善行詳細
2善行結果
3善行一言

 という感じで構成されているのですが、善行者の言葉として感慨深いのが「とっさに体が動いた」というナイキズムですね。NIKEの企業スローガン、「JUST DO IT.」 あるいはブルース・リー、「Don’t think. Just feel! (考えるな、感じろ)」

 モンスター大企業の社是、もしくは武道における匠の域が体に染みついている人が、一般に隠れているわけですね。市井に息づく人々のなかにこそ、ドラーマがあるのです。

「とっさに体が動いた」初期消火で延焼防ぐ 姫路の61歳男性

(以下引用、写真すべて記事より)

辻本さんは「ガソリンに引火すると怖いので、とっさに体が動いた。小さい火で見つけられてよかった」と話した。

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踏切で立ち往生の80代救った中3「とっさに体動いた」

 山﨑孝雄署長から感謝状を受けとった青木さんは当時を振り返り、「警報機が鳴り怖かったが、とっさに体が動いた」と話した。将来の夢はボクシングの世界チャンピオンになることで、ジムや自宅でトレーニングを重ねている。一緒に署を訪れた母親のかほりさん(38)は「周りの人にもやさしい子。息子の行動がうれしいです」と話した。

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 きっと友達に「おまえすげえじゃん」とか冷やかされたりとかする中3の多感な時期の絶妙な表情です。上記抜粋の情報量がすごいのですが、叶える夢という名前を持つ叶夢さん、世界チャンピオンにきっとなるはず。お母様の愛情あふれるコメントにも目頭を熱くします。ってお母様、わたしと同世代。わたしが呑んだくれて道端で寝ているときに、叶夢さんの育児に昼夜奮闘されていたと思うと、やはりこの写真に大いなる尊敬の念が浮かびます。この一記事で小一時間ほど思いを馳せて胸が熱くなってしまうのです。目頭も胸も熱くて、もうね……。

 そして感写を語る上で欠かせないのが、警察署の皆様とその写真の背景(警察署ロゴやスローガンが書かれた背景)、そして感謝状を受け取る際に「何を着ているか」なのですが、みなさんほぼほぼ制服ですね。特に、感写を贈呈されることの多いコンビニの店員さんの制服⭐️百花繚乱ぶりはすごいのです。


制服のケイチョウ(軽重)

110番通報悔やむコンビニ店長、警察署長がかけた言葉

(ちょっと長いのですが全文引用します)

 だまされてウェブマネーカードを買いに来た客に声をかけ、詐欺被害を防いだコンビニ店長は、110番通報したことを悔やんでいた。通報したことで常連客を傷つけてしまったのではないか。そんな店長に感謝状を贈った警察署長は、通報者の悩みに理解を示しつつ、通報への協力を求めた。
 5月27日午前11時ごろ、北九州市若松区のセブンイレブン若松青葉台南2丁目店に60代の男性客が訪れた。店員の高橋沙也加さん(28)にとっては毎日たばこを買いに来る顔なじみだが、この日は「ウェブマネーカードを買いたい」。
 ウェブマネーは、身分証明の必要もなくコンビニなどで簡単に購入できるので、若者を中心に利用が広がっているが、男性には縁のない商品だった。不思議に思い、見せてもらった携帯電話の画面には「7千万円が当たりました」という文言と、手数料として2千円分のウェブマネーを買うように指示が書かれていた。
 「明らかにおかしいです」。事務室に駆け込んできた高橋さんから話を聞いた店長の本田裕子さん(39)は、男性に「ウェブマネーについて問い合わせてみます」と伝えて、こっそり110番通報した。しばらくすると警察官数人が駆けつけ、被害は防がれた。
 本田さんと高橋さんには今月12日、福岡県警若松署から感謝状が贈られた。
 だが、本田さんはすっきりしない様子だった。警察官に話を聞かれ戸惑う男性のことが気になっていた。「詐欺と伝えずに、だますように警察を呼んでしまった。詐欺と伝えれば良かったし、そもそも警察を呼ばなくてよかったかも……」
 悔やむ本田さんに磯辺芳文署長は、警察も被害者を戸惑わせないような対応をしていかないといけないとした上で、「被害者を悩ませてしまうと考えるかもしれないが、被害を入り口で止めてくれたことは大きい」と声をかけた。
 磯辺署長によると、通報を受けたものの、結局詐欺ではなかったと判明することはよくあるという。それでも磯辺署長は、「通報で周囲には注意喚起できる。『警察に言われているから』と警察のせいにしてもらってかまわないので、これからも通報して」と協力を呼びかけた。(板倉大地)

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 ドラーマがありますね。本当に。まずコンビニの店員さんとなじみのお客さんとのアットホームな繋がり、それだけでほっこりエッセイになりそうなところですが、事件です。店員さんは傷つけないようにこっそり110番。大手柄なのですが、モヤモヤが残る店長の本田さん。「詐欺と伝えずに、だますように警察を呼んでしまった。詐欺と伝えれば良かったし、そもそも警察を呼ばなくてよかったかも……」警察官に話を聞かれ戸惑う男性の姿が気になっていた、わかりますわかりますわかります。その戸惑う姿の男性を想像すると、わたしも心が痛いです。警察呼ばれちゃうと、びっくりしますよね。でも大切な2000円が守られたことの意義と、卑怯下劣な詐欺が摘発されたことは正真正銘の善行です。本田さんとお客さんによって日頃から培われている強固な絆が、きっと本田さんのモヤモヤを吹き飛ばしてくれることを願っています。

 関係ないけど本田さん、またわたしと同世代。わたしが酔パラがってカウンターで踊っていた頃、本田さんは……(以下)

でね!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

わたしこの写真で何が一番好きかというとね!!!!!!!!!

この署長と左の署員(副署長?)なんですよ!!!!!!!!

写真にはどちらが磯辺芳文署長とは書かれていないのですが、なんとなく署長は右! てか、絶対右! 右でしょ!

磯辺署長によると、通報を受けたものの、結局詐欺ではなかったと判明することはよくあるという。それでも磯辺署長は、「通報で周囲には注意喚起できる。『警察に言われているから』と警察のせいにしてもらってかまわないので、これからも通報して」と協力を呼びかけた。

(boldは筆者)

 このコメント、上司の鏡じゃないですか? 責任は全部取る、警察のせいにしてもらって構わないから、とりあえず通報して、間違っててもいいから。こんな暖かな眼差し(目しか見えないけど)で言われたら、きっと本田さんもすっきりと爽快な笑顔で署を後にされたのではないでしょうか。その本田さんのハツラツとされた笑顔を、斜め下45度で舐めたカメラアングルでエンドクレジットに入る感じの1話完結ドラマまで思い浮かびます。この署長と副署長のコンビがね、このコンビの笑顔がね、本当に素晴らしくてわたしは大好きなんですよね。あぁ、いい感じの職場なんだろうなって、就職人気企業ランキング1位に躍り出ましたもん。このふたりでドラマ……(以下自粛)

 あぁぁぁああああ〜〜〜!!!!!!!この写真の笑顔、目だけでここまで語ることのできるお人柄、人生が凝縮しています。目は口ほどに物を言う、マスクで隠されていても、職場で冗談を言って和ませる署長の姿が浮かびます。わかります?!?!??!??!?!?!


 で、ドラマドラマうるさいかとは思うのですが、下記ほどドラマな展開はないでしょう。

キアヌ・リーブスが見えます。

あと4分遅ければ… 給付金詐欺防いだ郵便局員の好判断(朝日新聞)

「電話なぜか出てしまった」 区役所職員名乗る男が自宅に 特殊詐欺被害、大阪の女性(毎日新聞)

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タイトルは朝日新聞の圧勝感があるのですが、記事の詳細さと躍動感は毎日新聞に軍杯が上がりそうです。

4月上旬、区役所職員を名乗る電話があり、「給付金を振り込むので銀行を教えてください」などと言われた。「オレオレ詐欺」などは知っていたが、この電話が詐欺とは思わず、暗証番号も伝えてしまった。
 その日の午後2時50分ごろ、職員を名乗る男が自宅にやってきた。電話では「上司が行く」と言われたが、訪れた男も「上司に確認する」などと話していたのが少し気になった。男は不具合がある古いカードを交換すると主張し、女性に提出するよう求めた。
 女性は「キャッシュカードなんて渡すもんか」と危機感は強かったが、「せっかく取りに来ているんだし」との気遣いから最終的に2枚を渡してしまったという。
 しかし、その後の行動は早かった。不安に思った女性は自ら車を運転し、郵便局で「詐欺かもしれない」と伝えた。局員は女性の口座を取引停止し、別の金融機関にも連絡を入れた。男が近くの現金自動受払機(ATM)で現金を引き出そうとするまで、わずか1、2分。現金被害は免れた。
 「警察まで巻き込んで迷惑をかけて悪かった」と繰り返す女性。被害に遭ったことは家族にも打ち明けられずにいる。取材に応じたのは「同じような被害に遭う人を減らしたい」との思いからだ。
 女性は「私が甘かった。しっかりせなアカンと思っている」と気丈に振る舞った。

 「キャッシュカードなんて渡すもんか」という危機感からの、「せっかく取りに来ているんだし」との気遣い、そして「私が甘かった。しっかりせなアカンと思っている」と気丈に振る舞う、この三段論法!!!!!!!

渡すもんか!!!!!!

そして「しっかりせなアカン」、反省。

 ここにやしきたかじんが愛した、大阪の女の華奢なうなじとたくましい気骨が見えてきます。BOROの大阪で生まれた女が流れてきます。悲しい色やね、も聴こえてきました。

♪やっぱ好きやねん やっぱ好きやねん
あんたやなきゃあかん
うちは女でいられん
やっぱ好きやねん やっぱ好きやねん
もう離さん言うてよ

 この3曲はとりあえず、なにをおいてでも聞いてもいただきたい。劇画タッチの大阪と、いつもは意地を張って素直になれない女が、男の広い背中にコツンと頭をもたせかけて静かにむせび泣く画が浮かびます。

「しっかりせなアカン、思うてる」

秋元さん《※東淀川瑞光郵便局の秋元康春主任(44)》は詐欺と判断し、浅見さん《※浅見和好課長(55)》に相談。2人は即座に女性のゆうちょ銀行の口座と、別の金融機関の口座を停止した。女性が郵便局に来たのは3時5分。犯人がコンビニのATMで金融機関の口座から現金を引き出そうとしたのが同9分。口座停止のほうが早く、被害はなくて済んだ。

(注は筆者)

 この4分間のデッドヒート。キアヌのスピードか東淀川瑞光郵便局か、のスピード感です。秋元主任の俊敏な判断力、浅見課長の頼もしい英断力、ふたりの信頼関係とプロフェッショナリズムが結実した近代稀にみる最高の4分間です。ここでも職場の素晴らしい雰囲気が見てとれます。話しかけやすく相談しやすい課長、そして経験値に裏打ちされた頼もしい主任。

 村上春樹御大なら『4月のある晴れた午後に100パーセントの4分間を書いた新聞記事に出会うことについて』という短編にしますしません。


200人住む町に火柱、父子が消火 「大惨事防いだ」

表彰されたのは、同市寺町2丁目の大坪敏英(としえい)さん(68)と克也さん(36)。2月24日夜、大坪さん方の隣にある高齢夫妻の住宅で石油ストーブから出火。叫び声で火災に気づいた克也さんが通報し、敏英さんとともに消火した。消防隊の到着時には消えていたという。
敏英さんは「火柱が上がっていたが、体が反射的に動いて親子でいい連携が取れた。感謝状や表彰状と聞いてかえって驚いている」と話した。一方で「熱さと煙の勢いがすごく、数日たっても目を閉じると火柱が見える錯覚があった」と振り返った。克也さんは「いざという時のために消火器は家に置いておいた方がいい、と宣伝したい」と話した。

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 そろそろ朝日新聞の記事が多すぎるのでは、と思った方もいらしゃるかもしれません。ですが、わたしが子供の頃から読んでいたのが、地元の中国新聞と朝日新聞。その流れから、上京してきて取っていた新聞が朝日新聞なのですが、その二年後の二十歳の誕生日、母からなにが欲しいと聞かれ「1年間の新聞定期購読」と伝えてから、海外に住むことになるまで15年以上、母からの誕生日プレゼントとして朝刊を届けてもらっていたのです。毎日届く母からのプレゼント、ということで会社に3連泊するほどの激務をしていた時でも新聞だけは取りに帰り、読まずに捨てることがないように必ずしていたのです。もはや、しくいてない。

 なにが言いたいかと言うと、左派とかじゃないですけど政治に怒りはいつも覚えていますけど、とりあえず朝日新聞の記事多め。

 からの親子愛。こちらのおふたりの父子愛が全面に出ている写真ですね。こちらでもお父様がとっさに体が動いたと言う趣旨のコメントをされ、息子さんが消火器の宣伝をされるという息のあった連携プレーをみせてくれています。家に消化器、必要、ゼッタイ。

 感謝状授与式、この当日朝の情景が目に浮かびます。お父様と息子さんのスーツ姿、朝餉を囲むふたり。緊張気味の息子さんが小さく「いただきます」と手を合わせると、お父様は自分のネクタイを見比べながら「俺のとお前のネクタイ、似たようなやつだな。ま、いっか」と笑います。それを見つめながら微笑むお母様の視線がお味噌汁の湯気で霞んで見えます。

 支度が終わりきちんと磨かれた靴を履いて振り返った「よし、行くか」というお父様の声まで聞こえてきますよね。


 からの、そこまでいうといて、神戸新聞!!!!!!!!!!!!! 題字の「新」の文字は、「木」の部分に横棒が1本多く「未」のようになった字体を使用(照れ隠しに蛇足する系)。

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悪質訪問販売の被害防ぐ 郵便局員に感謝状 有馬署

悪質訪問販売の被害を防いだとして、兵庫県警有馬署は、鹿の子台郵便局(神戸市北区)に勤める上田容子さんに署長感謝状を贈った。同署によると、上田さんは5月20日、定期預金の解約に訪れた顔なじみの女性(84)の様子が心配になり、貯金窓口担当の同僚らと相談。同署に通報した。同署によると、前日に「関東から来た布団販売業者」と名乗る男が女性宅を訪れ、30万円の毛布を購入させようとしたといい、捜査している。上田さんは「高齢者の多い地域なので、今後も職員全員で気を付けていきたい」と話した。(唯)

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 こちらの記事でも“顔なじみのお客さまの様子を心配”という地元密着の郵便局にしかできない、インタラクティブなコミュニケーションの尊さが生かされていますよね。コロナとかZOOMとかVRとか、触れ合わないコミュニケーションが重用されていくなかで、待合席に座っている間の挙動や顔色、息遣いなどの血の通ったコミュニケーションが一刀両断に排除されてしまうのではないかという危惧……。こんな状況で一概にアナログ賛美はできないものの、感写をみているとそういう枝葉末節なところで、こういった犯罪が未然に防げているという事実を改めて感じます。人の体温を感じるコミュニケーションとウィズコロナ、剛柔、静と動、文武両道、トランプとプーチン。愛と死。存在の耐えられない軽さ。ちょっと後で考えましょう。

 でね、やっぱりね、制服力なんですよね。ここ一番、感謝状の授与のときに、セブンイレブン店員は緑の制服をちゃんと着用しているし、郵便局員はIDカードも忘れず制服も着用。となるとね、制服の比較軽重は気になりますよね。どの制服が強いのか。

はい、答えがコチラ、ドン!


特殊詐欺防いだ高校生アルバイト 慌てた姿にピンときた

特殊詐欺の被害を未然に防いだとして、奈良県警高田署は15日、奈良県葛城市のファミリーマート葛城竹内店アルバイト店員、吉川元(はじめ)君(16)に感謝状を贈った。吉川君は橿原学院高校に通う高校2年生。
 署などによると、10月2日夜、吉川君がアルバイト中、橿原市の男性(64)が来店。5万円のウェブマネーカードを7枚持ってレジに来た。慌てた様子を不審に感じた吉川君。「十中八九詐欺だと思います」と購入をやめるよう説得し、吉川君が110番通報した。男性は、有料サイトの会員登録解除の名目で35万円分振り込むよう電話で指示されていた。
 上土居能一署長は「機転の利いた行動で1人被害を防ぐことができた。ありがとうございました」。吉川君は「被害を防いだという実感がまだ湧きません。驚きです」と話していた。(桜井健至)

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 《学校の制服>コンビニの制服》という定理の証明がここで為されました。新聞記事における学生の「さん君論議」(学生のことをさん付けで呼ぶか君付けで呼ぶか)、こちらでは吉田君となっているので、わたしも吉田君と呼ばせていただきますが、吉田君の説得色がすごい。

「十中八九詐欺だと思います」と購入をやめるよう説得

 メガネの奥に赫奕と光る確固たる信念が、人を動かしたのです。

「被害を防いだという実感がまだ湧きません。驚きです」

 驚きのその成功体験は、吉田君の輝かしい未来を約束しています。自分の行動によって他者からの賞賛と感謝を浴びることは、自己肯定感を自ら育むことができる最上級の方法なので、やはり善行感写は声に出して読みたい日本語です。

 もうね、なにが許せないかって、私一番許せない振り込め詐欺のやり方これですよ。

有料サイトの会員登録解除の名目で35万円分振り込むよう電話で指示

あるじゃん? ムラムラってくるじゃん? クリックしちゃうじゃん? で解除するために35万円ここに振り込めってでたんですよね。もうね、卑劣、下劣、胸糞悪いですよ、性欲を利用しないで!!!!!!!!!!!!!!もっと健全な性欲利用ビジネス、やり方いっぱいあるんですから!!!!!性欲を世界平和に利用しましょうよう!!!これこそ正欲!!!!!!!!古き良きエロ動画のモザイク秀逸記事は、ヨッピーのこの記事を必ず読んでください。


タイトルに耳をすませば

 次はですね、タイトルに耳をすませば、です。

おばあちゃん、ひき逃げされた!目撃夫婦が連係プレーで救助・追跡 嘉手納署感謝状

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「おたく振り込め詐欺?」電話に割り込んだコンビニ店長

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下着物色「何してんの?」 休憩中の大工、逮捕に協力

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おばあちゃん、ひき逃げされた!目撃夫婦が連係プレーで救助・追跡 嘉手納署感謝状

 まずは、こちらのご夫婦の連携プレイ。現場の温度や緊迫感が伝わってくる素晴らしい取材記事なので、全文引用します。

【嘉手納】嘉手納署は1日、横断歩道を歩行中に軽自動車にひき逃げされ負傷した高齢女性を救助し、さらに容疑者を追跡し早期逮捕につなげたとして、沖縄県嘉手納町嘉手納の眞喜志康成さん(45)=会社員=と恵さん(46)=看護助手=夫妻に感謝状を贈った。
 2人は4月14日午後7時ごろ、仕事を終え帰路につく途中で事故に遭遇した。嘉手納町と沖縄市を結ぶ県道74号の交差点で信号待ちをしていたところ、犬を連れ横断歩道を渡っていた高齢女性が対向車線を走る軽自動車にひかれ倒れる様子を目撃した。軽自動車はそのまま走り去ったという。
 助手席に座っていた恵さんはとっさに車を降り、後続車にひかれないよう注意を払いながら女性の脈や呼吸を確認、近くの中古車販売店に協力を求めて救急車を手配した。
 一方、康成さんは軽自動車を追跡し、運転していた20代の女に現場へ戻るよう説得した。女は酒気帯び運転でもあり、駆け付けた警察官に現行犯逮捕された。
 その後、女性は搬送先の病院で手当てを受け、現在は回復しているという。
 康成さんは「運転手は携帯電話を操作しながら運転していて、危ないと思って見ていた。危険運転をしないよう、改めて一人一人が自覚しないといけない」と訴えた。
 恵さんは「無我夢中でとっさの判断だったが、おばあちゃんが無事で何より安心した」と胸をなで下ろした。「負傷者の体をなるべく動かさないようにすることや、意識や呼吸、出血量の確認など、(看護助手としての)知識が役立って良かった」と述べた。
 同署の比嘉巧署長は「女性の救護や被疑者の追跡に加え、二次災害なども防いでいただいた」とたたえ、夫妻の勇気ある行動に感謝した。
 (当銘千絵)

 どうですか。映画ですよ。車を運転していた眞喜志康成さんの目線から始まります。たぶん信号待ちしてたんですね。そしたら対向車が携帯電話を運転していて、横断歩道に近づいていて危ないなと注視してます。赤信号ですから普通なら車を止める局面であろうと、祈りに似た気持ちで見てらっしゃったと思うんですね。そしてそこへ犬を連れ横断歩道を渡る高齢女性。止まらない対向車。スローモーションで横断歩道に突入していきます。

おばあちゃん、ひき逃げされた!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 ここからですね、こんな映画のようなことがあるんですね。看護助手の経験がある眞喜志康成さんの奥様、恵さんが助手席に乗ってらしたわけです。

 恵さんはとっさに車を降り、後続車にひかれないよう注意を払いながら女性の脈や呼吸を確認、近くの中古車販売店に協力を求めて救急車を手配します。

か〜〜〜〜〜〜〜〜〜ら〜〜〜〜〜〜の〜〜〜〜〜〜、ですね!!!!!!

 康成さんは許すまじと、助手席から降りて救助を行なっている奥様を目の縁で確認すると、軽自動車を追跡し、運転していた20代の女に現場へ戻るよう説得したわけです。女は酒気帯び運転でもあり、駆け付けた警察官に現行犯逮捕された、ということです。

 この夫婦のあ・うんの呼吸。信頼関係。大丈夫か、大丈夫か、と救助に励む奥様の隣でおろおろするのが普通だと思うんですよ、普通の旦那様なら。とっさに、突然車を降りた妻と一緒にいよう、通報役が必要だし、とりあえず、奥様を一人にさせるのも心配だし、自分が一人で何かを行動を起こそうとする勇気ってそんな出てこないと思うんですよ。でもね、ふたりの鋼よりも固い信頼関係と正義感は、己の役割分担を各々がゼロコンマの判断で行い、夫が急に方向転換して追跡し始めても妻は慌てず、後続車に注意を払い、救護対象者の状況確認をし、通報を依頼しているんですね。わかっているんですね。お互いの行動を。なにこれ。プロフェッショナルが聞こえてきますよ。説明しなくてもいい間柄、言葉を尽くさずとも相手の行動と息遣いですべてを判断する、そのあ・うん、直感、本能、プロフェッショナル餅つきコミュニケーション。互いに「あ」と言う時間も、「うん」と言い合う時間もない中での、この救出劇。感写の真骨頂といえるでしょう。


「おたく振り込め詐欺?」電話に割り込んだコンビニ店長

川口さんによると、1日午前11時ごろ、レジにいた川口さんは60代の男性に「振り込みをしたいがやり方が分からない」と声をかけられた。男性がその場で携帯をスピーカーフォンにして電話をかけると、相手は「アマゾンギフトカードを8万円分購入して」などと指示。不審に思った川口さんは「振り込め詐欺のような感じがしますが、おたくはどういう方ですか」と直接聞いたが明確な返答がなかったため、詐欺だと確信し110番通報した。
 署によると、同日午前10時半ごろ、男性の携帯電話に「未払い金がある」などとショートメールが届いた。男性がメールに記載された番号に電話すると「動画サイトの利用料金25万円を本日中に支払わないと訴訟を起こす」と言われたという。

 また!!!!!!!!動画サイト詐欺!!!!!!!!!!見たいのよ!助平心を利用するの、もうやめて。性欲がテクノロジーをバッコンバッコン推進してきたんです。驀進させたんです。川口さんも不審に思い、怒りに震え「振り込め詐欺のような感じがします」って、直球勝負!!!!ここはね、もうそれくらい直球でいいんですよ。だって詐欺じゃなければちゃんと説明できるでしょ。あれ、詐欺だからこそちゃんと理論武装してくるのか。とにもかくにも、まあ、とりあえず、このときの詐欺電話担当はちょっと出たとこ勝負の鉄砲玉みたいな人だったのでしょうか。直球勝負に出られて、ゴニョついちゃったところを詐欺だと確信され通報のワンツーフィニッシュ(ウェエエエエエエィ)。


下着物色「何してんの?」 休憩中の大工、逮捕に協力

宮崎南署によると、5月29日午前10時半ごろ、60代の男が宮崎市内の住宅の敷地に侵入し、干してあった洗濯物を物色し始めた。園田武彦さん(36)は不審な男が敷地に入るのに気づき、目で追っていたら男が下着を触り始めたという。現場に駆けつけ「おじさん、なにしてんの」と声をかけると、男は何も取らずに車で逃走したという。
 園田さんはスマホで逃げる男を撮影し、車の車種とナンバーを覚え、110番通報した。2日前にも同じ男が同じ住宅の敷地に入るのを目撃していたため、気になったという。「もう来ないだろうと思っていたら、また来た。これは通報せないかんと思った」。男は窃盗未遂と住居侵入の疑いで逮捕された。
 福永光宏署長から感謝状を受け取った園田さんは「とっさの行動だった。警察に協力できてよかった」と話した。署によると、男は「見られているのがわかっていたため下着を盗むのをやめた」と供述しているという。(二宮俊彦)

 2日前も侵入していた不審者。休憩中の園田武彦さんの観察眼と記憶力と鋭敏な危機察知能力。人相と車のナンバーを覚えた、という瞬間の判断力、素晴らしすぎますよね。このね「おばあちゃん、ひき逃げされた!」「おたく、振り込め詐欺?」とか「なにしてんの?」。こういったタイトルの素晴らしさが、市井の人々の生み出す全ての物語を象徴しています。


スーパーアラ喜寿

……からの真打ち登場です。からのですね、タイトル秀逸&スーパーアラ喜寿な推しメン、TOP3をご紹介いたします。

パンツ1枚で川へ、人命救い感謝状 鹿児島の74歳男性

 魚釣りが趣味の岩瀬行夫さん(74)は、車で通りかかり、川にコイがいるか見たところ、偶然、深みで男性(83)がおぼれているのを発見。救助しやすいよう、その場で衣類を脱ぎ、パンツ1枚で川に飛び込んだ。水中で男性の襟をつかんで川の中州まで泳いでたどり着いたという。

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 イケメンすぎませんか。完全に行動が王子様。川にコイがいるかチェックしたところ、溺れている方を見つけて、とっさにパンイチで救助に行ける精神と肉体……。これはもう74年培っておられる、まごうことなき健全な精神が具現化した"いつでも泳いで救助できる健全な肉体"ということなんですね。この新聞記事だけで惚れました。ナオミ……。魚釣りが趣味で、コイをちょっとチェックしにいった岩瀬行夫さん(74)が川に飛び込み水中で溺れている男性(83)の襟を掴んで、川の中州まで泳いでたどり着いた、というところも感写取材の秀逸さを感じます。生き生きとした風景が浮かびますもん。この後、岩瀬さんは賞状を肴に、美味しい鯉こくに舌鼓を打ったのではないでしょうか。


山で遭難の男性救助、感謝状 滝沢の男性に岩手署

岩手署(藤林隆博署長)は10日、八幡平市の七時雨山周辺で一時遭難した青森県三戸町の80代男性を発見、救助した滝沢市室小路の自営業高橋威智(たけとも)さん(73)に感謝状を贈った。同署や高橋さんによると、男性は5月28日午前7時40分ごろ山菜採りに同山近くの田代平に入り、集合時間を過ぎても戻らなかった。
 高橋さんは同11時ごろ、妻、知人女性と同山に入山。下山時に「おーい」という叫び声を聞いて辺りを探したところ、男性を見つけた。男性は目が赤く疲れ切った状態で、高橋さんが水や菓子などを提供。携帯していた衛星利用測位システム(GPS)で測定した位置情報などを知人女性に伝えて先に下山、通報させた。

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 こちらもアラウンド喜寿の高橋威智(たけとも)さん(73)が一時避難していた80代男性を、発見&救助という大手柄。知人女性を先に下山、通報させるという判断の正確さ、ここに尽きますよね。やはり亀の甲より年の功、救助された方にとっては地獄に仏だったのではないでしょうか。


夜の山で5時間、救助隊率いた74歳 地上からの救出劇

 遭難した登山者の救助に貢献したとして、長崎県警大村署は11日、同県大村市木場2丁目の渡辺利博さん(74)に感謝状を贈った。夜の山中で署員5人を先導し、標高差約400メートルを5時間かけて往復。全員を無事に帰還させた。
 5月24日午後5時43分、大村市と佐賀県鹿島市の境にある多良岳山系・経ケ岳(きょうがたけ、標高1076メートル)をめざす途中で迷った長崎県内の男性(38)から、助けを求める電話が署にあった。署は渡辺さんに協力を要請。日没後の午後7時48分、渡辺さんと署員5人はヘッドライトをつけ、平谷黒木トンネル(大村市黒木町)近くの登山口を出発した。
 渡辺さんを先頭に、暗闇の中、石がゴロゴロとしている登山道を、道順を示すテープを一つずつ確認しながら約2キロ前進。午後10時5分、待っていた登山者を保護した。同じ経路を戻り、25日午前0時37分、登山口に全員、無事に帰還。日没で救助ヘリが出動できず、地上の救助隊だけが頼りの救出劇だった。
 渡辺さんは県山岳・スポーツクライミング連盟の遭難対策委員長。遭難救助には数え切れないほど協力してきた。24日は朝から県内でロッククライミングを指導。帰宅して風呂から上がったところ、要請の連絡があったという。感謝状を受け取った渡辺さんは「署員、要救助者、私、みんな家で待っている家族がいる。夜間の登山でもあった。二次遭難を起こさないよう神経を使いました」と話した。

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 風呂から上がって、さぁ、というときですよ。わたしなら、もうお風呂に片足突っ込んだところからストロングゼロを飲んでますよ。そんなことしたらお風呂どころか棺桶に片足突っ込む芸当ですけども、そのあとは歯を磨いて寝るだけ、カトちゃんおやすみ、そんな全脳みそ弛緩系モーメントですよ。でもあの日、渡辺利博さん(74)の風呂上がりは違いました。けたたましく鳴る電話。日没後のため救助ヘリが出動できないという絶体絶命の大ピンチ、そして地上の救助隊だけが頼りということを聞いた渡辺さん。

日没後の午後7時48分、渡辺さんと署員5人はヘッドライトをつけ、平谷黒木トンネル(大村市黒木町)近くの登山口を出発した。

 完全に岡田准一主演で映画化間違いなしですが、ここは74歳の岡田さんがマストですね。

https://www.youtube.com/watch?v=FTZpne_lwTg


 夜の山中で署員5人を先導し約5時間で全員無事帰還という、かっこよすぎる展開です。

「署員、要救助者、私、みんな家で待っている家族がいる。夜間の登山でもあった。二次遭難を起こさないよう神経を使いました」と話した。

 このコメントもね、家族への温かくも責任感を背負った厳しい救助隊の姿勢を示しつつも、いかにシビアな状況であったかの状況説明、そして思考力が及ぶ限りの想像力と危機管理能力をもってして想定されうる二次被害にも言及、という、IQやEQは言わずもがな、AQ、SQ、CQ、PQやHQまでも正七角形ビューティを兼ね備えておられます。

【お節介な解説】
AQ(Adversity Quotient、Adaptability Quotient:逆境指数)
SQ(Spiritual Quotient:状況の把握・対応・適応能力、根本能力とも) 
CQ(Curiosity Quotient:好奇心指数、Creativity Quotient:創造性指数)
PQ(Physical Quotient:可能性指数)
HQ(Humanity Quotient:人間性指数)

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正七角形の不思議


 かっこよすぎるアラ喜寿の方々、ジェロントフィリアを声高に叫びたい今日この頃です。


神の依り代の感写

というジェロントフィリアからの大車輪、大回転、神の感写です。

プロローグ:力士とは四股名を持ち、神託によって神の依り代になり特別な力(神通力)を備え、神からの御利益のある特別な者である。


境川部屋の力士20人が部屋近くの川に転落した女性を救助 警視庁が感謝状贈呈へ(スポーツ報知)

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大相撲・境川部屋(東京・足立区)の力士約20人が、部屋近くの川に転落した女性を救助していたことが11日、分かった。女性は病院に搬送されたが、命に別条はなく、警視庁竹の塚署は、同部屋や、救助を求めた70代の男性に感謝状を贈る予定としている。
 同署によると、10日午前5時半ごろ、同区の毛長川に架かる橋から、30代の女性が飛び降りた。自殺を図ったとみられる。通りかかった70代男性が助けようとしたが引き上げられず、周囲に大声で助けを呼んだところ、境川部屋の親方が気付き、力士が救助に駆けつけた。力士らで女性を川から約2メートル上の道路まで引き上げたという。
境川部屋勢の人命救助は今回が初めてではない。2005年7月には、名古屋場所中の愛知県内で火災現場に遭遇した当時の三段目力士・薩喜海(さつきうみ)が2階にいた女性を、はしごで救出。名前を告げずに現場を去ったが、後日、愛知・江南消防署から感謝状を贈られていた。

 この橋田壽賀子ドラマスペシャルになりそうな、このホームドラマ!「普通のドラマが生きられない時代になった」なんていわず、ガンガン書いていただきたいです。

橋田壽賀子「お仕事はまったく来ないです。いま、ホームドラマなんかやるところはないですから。私の時代じゃないと思いますよ。でも、引退はしません。また私が書きたいものを書かせてくれるところが出てきたら書かせていただきます。ただ、今はお休みして、充電中です」(週刊女性PRIME

 95歳、橋田壽賀子先生ならなんと表現しますでしょう。

 この感写については感写については新聞各社、3紙を見ていきたいと思っているのですが、まず背景取材ベスト大賞は、スポーツ報知。

 まずこの鮮やかな救出劇を過不足なく記事にしています。

 その上、過去の人命救助に言及するだけでなく、イケメン中のイケメン、キムタク所作である「名前を告げずに現場を去った」ところまで書いているところがスポーツ報知ですよね。ほじくれそうかどうかちゃんと重箱チェック。ほじくったら、ちゃんと供す。ジャーナリズム。


境川部屋の力士たちが人命救助「男として当たり前」(日刊スポーツ)

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大相撲の境川部屋の力士約20人が10日朝に、川に転落した30代の女性を救助していたことが11日、分かった。東京・足立区の部屋近くの毛長川に架かる橋から女性が飛び降り、通行人の男性が助けを求める大声に師匠の境川親方(元小結両国)が気付き、力士らが駆け付け、女性を川から引っ張り上げた。
関係者によると時間は同日の午前5時半ごろ、稽古前の出来事だった。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、最近の稽古は午前7時開始となっていたという境川部屋。幕下以下の力士を指す「若い衆」も、大部屋で寝ている時間だった。
場所は部屋から徒歩30秒とかからない、毛長川にかかる「ふれあい橋」。女性が橋から飛び降りた。自殺を図ったとみられる。通りかかった男性が助けを求める大声で、師匠の境川親方が事態に気づいた。大部屋につながる内線をかけて、若い衆を起こし、救助に向かわせた。稽古前だったため、まわしを締めていなかったという。力士らは橋の下の一段低くなっている川岸から、女性を引き上げた。女性は搬送時、意識があり命に別条はない。

 タイトルベスト大賞は日刊スポーツに軍配が上がりそうです。妙々たるタイトルは緻密な取材力から生まれます。コロナの影響で稽古時間が遅まっている日々、師匠の境川親方が事態に気づき大部屋につながる内線をかけて、若い衆を起こし、救助に向かわせたということです。《まわしも締めていない若い衆》という言葉は、取るものとりあえず的なことわざとして、今後広まっていきそうです。侍でいう【おっとり刀】、力士でいう【締めてないまわし】の感じですね。
例:この子ったら慌ててパジャマで出社しちゃうなんて、まわしも締めてない若い衆みたいだね!

 男と女、生物学的な観点やジェンダー的観点での「男だから」「女だから」が議論紛糾の対象になる中、男の中の男、力士、神の使徒はズバッと言ってくれました。だって男として当たり前なんだもん。別に女の当たり前の話ししてないんだもん。「(女としても当たり前なのはわかっていますし、もっと言うと人間として当たり前だけど、一旦、自分の正認識が見た目も心も男なので、自分の中の常識に照らし合わせてコメントすると)男として当たり前」ってことなんですけど文字数。

 からのタイトル背景で、結びます。泰然と、日刊スポーツ、秀逸。

劇的な人命救助だが、師匠は救助したときの状況について一切語らずに泰然としていた。「(救助された女性を)そっとしておいてあげてほしい。ぺらぺら語るのはかわいそう」と女性の心境を推し量った上で「いいことをしたとかはサラサラない。男として当たり前のことをしただけ」。謙虚な姿勢を崩さず、事もなげに話した。

 女性の心境や状況を推し量った上で、泰然と謙虚な姿勢を崩さず、事もなげに「いいことをしたとかはサラサラない。男として当たり前のことをしただけ」。

 ここまで力士としての心構え、力士としての資格、力士としての自覚を備え、国を背負った男の圧倒的美を表現した結びに痺れます。


境川部屋力士20人、川に転落の女性救助 警視庁竹の塚署、感謝状贈呈へ

(毎日新聞)

警視庁竹の塚署によると、同日午前5時半ごろ、同区舎人4の毛長川に架かる橋から30代女性が転落した。通行人の70代男性が「死ねない」という女性の叫び声を聞いて110番。女性は岸辺に流され、駆けつけた男性が護岸から手を伸ばし、女性の手をつかんだものの引き上げられずにいた。川沿いにある境川部屋の親方が女性の叫び声を聞き、力士約20人を救助に向かわせた。
 力士らは護岸から女性を引き上げることに成功。現場にはすぐに救急車が到着したが、女性を乗せた担架を道路に運ぶには約2メートルの高さまで持ち上げる必要があった。ここでも複数の力士でやすやすと「リフトアップ」。女性は病院に搬送されたが、けがはないという。同署は境川部屋に感謝状を贈る予定だ。

 臨場感ベスト大賞は毎日新聞です。早朝5時半、ここでも70代男性が大活躍。女性の叫び声を聞いた男性は救出に向かい、護岸から女性の手をつかみます。そして同時刻に境川部屋の親方も女性の叫び声を聞きます。男性は女性の手をつかんだはいいものの、引き上げられずにいたようです。この川の流れが刻一刻と男性の体力と女性の気力を奪うなか、危機一髪、力士が20人、おっとり刀で駆けつ、……っと、まわしも締めずに駆けつけます。現場には救急車も到着していましたが、男性と力士が女性を引き上げてから道路まで担架を持ち上げなければいけなかったのです。写真で見ると、かなり高いので男性が数人いても難しい状況だったと思われます。

  しかしやすやす、このやすやす、という毎日新聞の表現がいいですよね。力士たちが、やすやすと、「リフトアップ」。女性にけがはなく、本当に大手柄だったと思います。角界では、高田川部屋の元三段目力士・勝武士さんが28歳の若さで新型コロナ感染症により命を落としてしまったという暗いニュースもあり、そんなときのこの人と人が協力しあって人を救う、という心あたたまるニュースに早くまた国技館に行けるようになればいいな、と願いました。やしきたかじんの東京が聴こえます。

 日刊スポーツだけ、記事中の文章は文頭のひとマス空け対応だったことも言及して一旦休憩に入りたいと思います。




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