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虫よけ精油『ムシェッド』

咬む虫・刺す虫・ばっちぃ虫はじくs h e dブレンド精油。
(※24/5/30改稿)

🔰精油の基本



∥精油選びのポイント


① 忌避 > 誘引の含有比

おうち周りの虫に強く出るメジャー成分はこのあたり。
誘引作用が、こと身近なダニにある限り、総合忌避力が重要。

$$
\begin{array}{l:l:l} &誘引&忌避\\\hline\hline
\textbf{オイゲノール}&&蚊・ハエ・蜂・ゴキ・[食]\\
\textbf{カルバクロール}&&ダニ・ハエ・ゴキ・[食]\\
\textbf{カンファー}&&ダニ・蚊・虻・[食]・[衣]\\
\textbf{シトロネラール}&&蚊・蜂・[食]\\
\textbf{1.8シネオール}&&ダニ・蚊・ハエ・ゴキ・[食]・[衣]\\\hdashline
\textbf{シトラール}&ダニ&蚊・ハエ・蜂\\
\textbf{シトロネロール}&ダニ&蚊・[食]\\
\textbf{リモネン}&ダニ&蚊・ゴキ・[食]\\
\textbf{ゲラニオール}&ダニ・蜂&蚊・ゴキ・[食]\\
\textbf{リナロール}&ダニ・蜂&[食]\\
\end{array}
$$

$$
\begin{array}{r}※[食]:貯穀害虫 [衣]:繊維害虫
\end{array}
$$


② 安全性も考慮

人への神経毒性があるケトン類には一瞥でも馳せておきたい。
メントンやカルボンなど「…ォン」で終わる名前はほぼ該当するし、まれにカンファーやヒノキチオールなどの伏兵もいる。

ケトンを外そうにも、断固たる忌虫に欠かせないのは事実…
恐がりすぎずにきちんと把握して、うまく扱いましょう…ということ。


∥使用精油【およそ1ml分】


精油はロットごとの含有偏差が大きく、表は忌避に関係する成分のみをあくまで平均値的に記載。
破線から下はケトン類。

◆ユーカリレモン:8滴

⚠️香りと肌刺激はキツめ。

$$
\begin{array}{l:r:l:l} & \%&誘引&忌避\\\hline\hline
\textbf{シトロネラール}&\textbf{75}&&蚊・蜂・[食]\\
\textbf{イソプレゴール}&\textbf{7}&&蚊・ダニ・ゴキ\\
\textbf{シトロネロール}&\textbf{5}&ダニ&蚊・[食]\\
1.8シネオール&0.3\\
リモネン&0.3&\\
\end {array}
$$

学名ではEucalyptus citriodoraシトリオドラ
精油界きってのシトロネラール率の代わり、揮発も速い短期速攻型。
蚊とゴッキーには忌避作用を実証済み。

◆ローズマリー・シネオール:8滴

$$
\begin{array}{l:r:l:l} &\%&誘引&忌避\\\hline\hline
\textbf{1.8シネオール}&\textbf{45}&&ダニ・蚊・ハエ・ゴキ・[食]・[衣]\\
\textbf{αピネン}&\textbf{15}&&ダニ・ゴキ・[食]\\
リモネン&3&ダニ&蚊・ゴキ・[食]\\
αテルピネオール&2\\
リナロール&0.5&ダニ・蜂\\\hdashline
\textbf{カンファー}&\textbf{8}&&ダニ・蚊・虻・[食]・[衣]\\
\end {array}
$$

その万能ぶりから、初動隊として配置すると戦略的。
ケトンフリーの方がよければ、ニアウリに替えても。

◆ヒバ:2滴

$$
\begin{array}{l:r:l:l} ヒバ精油& \%&誘引&忌避\\\hline\hline
\textbf{ツヨプセン}&\textbf{55}&&シロアリ\\
\textbf{セドロール}&\textbf{7}&&ダニ・蚊\\
ゲラニアール&4&ダニ・蜂&\\
カルバクロール&1.5&&ダニ・ハエ・ゴキ・[食]\\
シトロネロール&0.5&ダニ\\\hdashline
\textbf{ヒノキチオール}&2&&ダニ・蚊・ハエ・ゴキ\\
βドラブリン&1\\
\end {array}
$$

ヒノキチオールびいきの販売口上に、それだけで忌避になるかなと思えば、他もちゃんと働いてた…

“シトロネラール、カルバクロール、ツヨプセン、及びβドラブリンからなる群より選択される1種又は2種以上の(中略)化合物はヒノキチオールに匹敵する虫忌避作用を発現できる上に蒸発しにくく長期に渡って安定的に存在できる”

虫忌避材料及び虫忌避部材

ヒバが保留剤になるのは既知だし、マッハで揮発するシトロネラールと相乗効果まであるなら、ユーカリレモンと組ませない手はない。

◆ベチバー:2滴

⚠️イネ科アレルギーに注意。

$$
\begin{array}{l:r:l:l} &\%&誘引&忌避\\\hline\hline
\textbf{ベチベロール}&\textbf{40}&&ダニ・蚊・ゴキ・[食]\\
ベチベネン&2\\\hdashline
\textbf{ベチボン}他&\textbf{10}\\
\end {array}
$$

ベチバーの忌避力は秀逸。
網戸にたかる蚊は二度と戻らず、ゴッキーは即座に天を仰いで悶絶する。

保留剤でもあり、品のある甘美なニュアンスがずっと続く。ハタラキモノ…
ヒバといい、虫よけはベースノート勝負だと思っているほど。


∥カスタマイズも


香りに奥行きが欲しい時や、特定の成分を強化したい場合に選択肢となりうる精油たち。

◇ラヴィンサラ

$$
\begin{array}{l:r:l:l} &\%&誘引&忌避\\\hline\hline
\textbf{1.8シネオール}&\textbf{55}&&蚊・ダニ・蚊・ハエ・ゴキ・[食]・[衣]\\
\textbf{αテルピネオール}&\textbf{10}&&ダニ ・蚊・ハエ・[食]\\
\textbf{αピネン}&\textbf{5}&&ダニ・ゴキ・[食]\\
リモネン&0.3&ダニ\\
リナロール&0.1&ダニ・蜂\\
\end {array}
$$

ラベンサラと混同されがちで、学名 Cinnamomum camphoraにて誤認防止を。
草木臭に偏りがちな虫よけ精油に、甘めの香り立ちをプラス。
似た構成ではカユプテもよき。

◇オレガノ

$$
\begin{array}{l:r:l:l} &\%&誘引&忌避\\\hline\hline
\textbf{カルバクロール}&\textbf{45}&&ダニ・ハエ・ゴキ・[食]\\
\textbf{チモール}&\textbf{15}&&ダニ ・蚊・ノミ・トコジラミ\\
\textbf{γテルピネン}&\textbf{17}&&[食]\\
\textbf{パラシメン}&\textbf{13}&&ゴキ\\
\end {array}
$$

ミドルノートに巨星あり。
食品周りに加え、昨今脅威のトコジラミにも強く出てくれるとか。

Chemical Composition and Repellency of Origanum vulgare Essential Oil against Cimex lectularius under Laboratory Conditions


◇パチュリ

$$
\begin{array}{l:r:l:l} &\%&誘引&忌避\\\hline\hline
\textbf{パチュロール}&\textbf{30}&&蚊・[衣]\\
αグアイエン&15\\
αブルネセン&12\\
αパチュレン&10\\
\end {array}
$$

パチュリも優秀な保留剤。
衣類や穀類の虫に強くケトンフリーで、家の中どこでも使えるインドア向き。

◇コパイバ

$$
\begin{array}{l:r:l:l} &\%&誘引&忌避対象\\\hline\hline
\textbf{βカリオフィレン}&\textbf{50}&ハエ・シバンムシ&蚊・ゴキ・[食]・トコジラミ\\
ゲルマクレンD&10\\
αフムレン&10\\
\end {array}
$$

種々の昆虫に対するコパイバオイルの忌避活性

近年よく見かけるベースノート。
忌虫の常識入りしたカリオフィレンの他、ゲルマクレンの忌避作用も解ってきているとか。
強力なものを感じる精油。


【精油の成分分析表】
    
生活の木[各商品ページ]
    モンサンミッシェル
    カリス成城


∥使い方


文字通り油性で、グリセリンアルコール、または親油基を備える界面活性剤に混ざりやすい。
そういった基剤もまた、揮発を抑える徐放性があるので、長らく芳香を楽しめる。
詳しくは、以降のレシピにて。

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