中村慧

倫理、哲学、テクノロジー

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見えない敵と戦う人たち

 5/11放送の伊集院光深夜の馬鹿力で興味深い話をしていた。といっても、バカ話の延長で、しかも番組内の視聴者投稿型コーナーでのネタなので、どこをどうとってもまともな論ではない。ただ、真面目な論とおもしろネタの間ぐらいのところに示唆に富む話が隠れていることも多い。落語の一席の隙間に教訓や警句が隠れていることなんてザラだし、なんなら笑点なんかはそういう雰囲気を活かしているようにも見える。  で、今回の話だが、番組内のコーナーで「直そう、私の偏見カルタ」と称していろんな偏見を題材

    • 新型コロナによる監視社会から監視国家への変貌について

       まず、私は感染症の専門家ではないため、今回のCOVID-19、いわゆる新型コロナウィルスの医学的見地からの意見を持ち合わせていないことを断っておく。そのうえで、自分の好きな社会という分野から思ったことを少し書いてみたい。  今回のコロナ騒ぎでは、行政よりいわゆる営業自粛、外出自粛が要請され、多くの国民がこれに従って自粛を続けた。その甲斐があったのかなかったのか、それは今後の検証に任せるとして、いずれにしても新規の感染者数は減少をたどっている。この自粛要請の根拠として、政府

      • CROSS†CHANNEL「きみとぼく」

        この文章は2005年頃にこっそり書いていたものをそのまま転載するものです。当時は大学生。人生経験以外のすべてが今の自分より優れていたころです。 小説にしても随筆にしても何にしても、昔の自分が書いた文章を今になって読み返してみると、確実に今よりも良い文章を書いている。文章だけではない、考えにしても今よりしっかりしているし論理の筋道もスッキリくっきりしている。つまり、私は全く進歩していないのだ。 ただ、、進歩していないからと言って退化しているわけでもないと思っている。言ってみ

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