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【ご報告】只野真葛と荒浜(2017年11月15日投稿)

11月1日(水)仙台市荒浜の里海荒浜ロッジで「只野真葛と荒浜」イベントが行われました。

この日、18年の時を経て遠く愛知県の地で大事に大事に育てられた荒浜生まれの野菊が里帰りしました。

きっかけは、江戸時代の女流文学者、只野真葛さんを研究する国学者、門玲子さんが18年前に荒浜を訪れた際、一輪の野菊を自宅に持ち帰り育てたことから始まります。根のついた野菊は門玲子さんに自宅で毎年花をつけ育ちました。その後、荒浜では2011年3月11日、東日本大震災がおこります。
全てが流され海水に浸かり、景色は変わり果てました。

荒浜の事を思いながら、時が経ちやっとその様子が門玲子さんのもとに届いたのは7月頃の事でした。
中日新聞に記事が載ったのです。

今、荒浜にこの野菊を届けたい、門玲子さんの想いはやがて、このイベントへと繋がりました。

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この日は平日の為、参加予想は4、5人くらいと思われていましたが沢山の方が訪れ、気がつけばスタッフ、取材の方も合わせると35、6名の方が参加されました。

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荒蝦夷の土方さんの進行により、門玲子さんによる講話、作家の勝山海百合さんの講話が始まりました。

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門玲子さんが持ち帰って「真葛菊」と名付けてお庭に植えた菊は沢山の花をつけました。

荒浜の様子を知って、津波を知らない「眞葛菊」を里帰りさせたいという思いは、荒蝦夷の土方さんによって運ばれ元荒浜住民の庄子さんに渡され、ご自宅でこの日まで育てられました。
門玲子さんは嫁に出した嬉しい気持ちだと仰っていました。

荒浜に里帰りした野菊をそっと見ていくつもりだったと話された門玲子さんも、この日、沢山の皆さんに来ていただいた事に驚かれたようでした。

作家の勝山海百合さんからは、只野真葛さんが荒浜を辿った話があり、地図を見ながら足取りを確認しました。
地名の話なども出てくると荒浜再生を願う会の貴田さんから地名の由来の話があったりして参加された皆様が当時の荒浜を思っていました。

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その後、門玲子さん、勝山海百合さん、貴田喜一さんとで野菊を移植しました。

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ロッジに戻って昼食を食べた後、関口幸希子さんによる作品朗読がありました。

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朗読が終わると、眞葛菊を植えた場所に立てる札に、門玲子さんから「眞葛菊」の文字を書いていただき、最後に皆さんで記念撮影でイベントは終了しました。

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