
【タイムレンジャー】第6話~第10話
Case File.6「偽りの招待客」
タイムレンジャー6話見た あの絡まれ方を見るに、達也が自分のことなんか全然知らず、歴史にだってお前の記録は残っていないとバッサリ切って捨てた未来人たちにめちゃめちゃ好感を抱くのもわかる気がするなあ
— 望戸 (@seamoon15) June 28, 2023
×達也 → 〇竜也
宝石泥棒の囚人・ルージェを追い、一同は豪華客船での船上パーティーに忍び込む。セレブの主催するセレブのためのパーティーなので、もちろんセキュリティチェックも厳しいが、こんな時に役立つのがご存じ浅見の家名である。レンタルの正装にレンタルの権威で一同は無事に会場へ潜入。が、竜也は大勢の招待客にあれよあれよと囲まれてしまう。改めて浅見グループの影響力の強さが思い知らされる。
船内に紛れ込んでいたルージェは、正体がバレたと悟ると慌てて船を降り、逃げ去ろうとする。仲間たちに遅れてルージェを追う竜也は、走りながらタキシードを脱ぎ捨てる。身の丈に合わない借り物の服ではなく、トゥモローリサーチの揃いのジャケットを羽織って、自分で決めた道を歩いていきたい、という改めての決意表明である。
Case File.7「ドモン入院中」
タイムレンジャー7話見た 土門太郎、夕日に泣くの巻。どこでも注目されちやほやされるのが嫌で家を出た達也とは逆に、いつもファンや大家族に囲まれて賑やかだった所を急に寄る辺ない大昔へ放り出されたドモンである。皆の前では明るく強気に振る舞っていたが、ホームシックを覚えるのも無理はない。
— 望戸 (@seamoon15) July 5, 2023
急激な時間遡行に伴うデータ酔いが、ドモンのホームシックを誘発する。未来人がいきなり1000年前にやって来たからって、誰もがなろう系チート主人公みたいに振る舞えるわけではないのだ。
なんだか違って見えていた夕焼けが、実は3000年で見ていた景色とそう変わらないことに気付く。自分一人だけが変わってしまったような感覚は、却って寂しさを掻き立てまいか。/達也のほうも、いずれドモンたちが未来へ帰らねばならないこと、帰りたいと思っていることに改めて気付かされる。切ない。
— 望戸 (@seamoon15) July 5, 2023
×達也 → 〇竜也
竜也にとってはどこまでも続く未来への第一歩であっても、ドモンたちにとってはそれはとるにたらない歴史の一ページにすぎない。とはいえ、目の前の「明日」を変えるために対処していくという方向性は同じだ。スタート位置こそ違えど、この時代で一緒にやっていくことはできるはずだ。
Case File.8「芸術に爆発を」
ユウリ、未来の大芸術家と出会うの巻。自分の肖像画を描かせようとしたリラは目論見が不発に終わり、残念無念である。
タイムレンジャー8話見た 「パラパラ漫画の異物」理論なら達也が絵を貰おうが貰うまいが千年後の評価はそこまで変わらないような気もするが、まあ危ない橋は渡らずにおくのがお利口か。未来人が過去人と結ばれるわけには行かないので「気持ちを踏みにじ」らねばならないのは当然といえば当然で、→
— 望戸 (@seamoon15) July 5, 2023
絵を受け取って笑顔で握手しサヨナラしたユウリは、意図的にせよ「鈍感」にせよ、鳥羽とかなり完璧に近い別れ方をできたのではないかと思う。綺麗な思い出だけが二人の手の中には確かに存在する。記録には残らない記憶のお話、歴史上では取るに足りない出会いと別れ。
— 望戸 (@seamoon15) July 5, 2023
未来人と現代人が結ばれでもしたら、それが規定事項でもない限り、歴史が大きく変わってしまいかねないですからね……(特大のフラグ)
Case File.9「ドンの憂鬱」
ドンの昔馴染み、悪徳警官アーノルドKのお話。アーノルドKはどうやらまだドンがそこまで偉くなっていなかったときの知り合いらしい。ドンだけでなくギエンやリラにも馴れ馴れしく振る舞い、二人のイライラはたまる一方だ。ドンもそんな二人の様子に気が付きつつも、「古い友人」であるアーノルドKを強く諫めることができない。
そこで彼が思いついたのは、タイムレンジャーを利用することである。
タイムレンジャー9話見た 金と欲で繋がった今のファミリーの方が信頼できると言いつつも、かつて盗んだ食べ物を二人で分け合った昔馴染みにも情けをかけるドルネロ。銃を暴発させて殺すのではなく、戦力を削いで逮捕されるように仕向けるとは。それでこそドンの器よ……
— 望戸 (@seamoon15) July 11, 2023
ドンは直接アーノルドKに手を下さない。かといって、ギエンやリラに手を出させるようなこともしない。
彼がしたのは、アーノルドKの銃へのちょっとした細工だけだ。これにより、タイムレンジャーと戦闘していたアーノルドKは急激にピンチに陥り、圧縮冷凍の刑に再び服すこととなった。こうなってしまえば、ギエンたちも簡単にアーノルドKに手を出すことはできない。仇敵であるタイムレンジャーの懐こそ、アーノルドKにとっては一番安全な隠れ家となるのである。
解凍したばかりの囚人たちなら容赦なく使い捨てられても、馴染みの「ファミリー」へはどうしても情けをかけてしまう。その甘さがドンの魅力であり、彼自身を悩ませる憂鬱の種でもあるのだろう。
Case File.10「明日への脱出」
アヤセ、自らの持病を明かすの巻。
タイムレンジャー10話見た 余命宣告されて荒れてそれでも生きたい自分に気付いて、これだけでひとつドラマになりそうなエピソードなのに、シンプルな台詞とちょっとした回想で処理しちゃうこの感じがいい アヤセの中ではそれはもう飲み込み終えたことなんだなっていう……
— 望戸 (@seamoon15) July 11, 2023
もちろんあんな状況でなきゃ、そして相手が竜也でなければ吐露されることもなかったとは思うが。自棄とは言わないまでも命を使い切る覚悟で時間保護局に入ったアヤセが、竜也の言葉に救われたなら、それだけでも過去に来た意義はあったよなあ……
— 望戸 (@seamoon15) July 11, 2023
冷凍庫に閉じ込められ、外部との連絡も途絶し、芯から凍えているアヤセと竜也。今にも凍死してしまいそうなその状況だからこそ、アヤセは自らの抱えている運命について口を開く気になる。淡々としているのは、すべての葛藤がアヤセの中ではもう過去のことであったからだ。
それでも、「明日を変える」という竜也の言葉は、アヤセの心に波紋を投げかけた。
死は誰にとっても、震えるほど恐ろしいことだ。しかもその訪れは唐突で、電話代の未払いみたいなしょうもないことも、治療法のない病に侵されることも、十分に死の原因になりえてしまう。人間の命などあっけない、たわいもないものなのだ。
だが、その恐怖を受け止め、我が物とすることで、同じ恐ろしさを抱えた誰かに寄り添うこともできる。震えながらも生きる希望を捨てなかった竜也とアヤセは、暗い冷凍庫から明るい日のもとへと脱出を果たす。重たいドアの向こうには、ふたりの今生きている現実の時間が確かに流れているのである。