8月2日 青あらしの晴れ

なんでも外は雨が降っているから、今日の走り込みは校舎の中でするのらしい。

湿気で少し濡れた廊下を、みんなが缶ビール片手に走る。

わたしの小学校には校舎が3つあり、そのうちの2つの校舎を行ったり来たり、階段を上ったり下りたりするのが走り込みのコースになる。残りの校舎には職員室や校長室があるから、そこで走ることはできないのだ。

運動は得意ではなく、中でも長距離走は苦しくて好きではないのだが、今日は走っても苦しくない。ビールを飲んでいるからなのだろうか。

最上階の音楽室で折り返し、校舎を渡って、図書室とコンピュータ室と図工室の横を通ってから一番奥の階段を下りて、クラスの教室の階を走って戻る。

ふと誰かが「音楽を流そう!」と言って、「春泥棒」を流し始めた。
わたしはそれを聴いて泣き、目を覚ました。


noteのさぼりを取り返したいウィークなので、ここ数日だけ、朝起きてから少し文字を書いている。
記録はできるだけその日に書いてしまった方がいいに違いないのだが、今が一番確かな記憶を持っているんでな、と開き直って、今更春ごろの思い出を書くことを決めた。
とりあえず、「月と猫のダンス」と幻燈展でのことをちゃんと文章にしようと思う。

市の図書館に本を返すため、最寄りの分館まで歩いた。
10時過ぎ、往復で30分ほどである。
川沿いの遊歩道は蝉の大合唱が凄まじい。
蝉の声って夏の記憶のトリガーになりませんか? 
いつも吹奏楽部時代の夏のコンクールで楽器の積み下ろしをした場面と、どこかわからない白い砂利の駐車場の景色を思い出します。


中学生がテニスをしている。外で。
野球もしている。外で。
走っている人もいる!
自分は夢の中ですら屋内なのに……。

ゼミでシティポップ短歌の話が出ているので、歩きながら考えてみようと試みた。
夜にきらめきのフィルターが掛かった都市情景のようなものを思い浮かべようとしたところ、視界には桜の青葉が木陰を作り、川辺の夏草が茂っているのが見えた。やっぱり考えるの、今じゃないな。
短歌に手を出してみたいなぁという前向きな気持ちはあるので、気軽ではあるけれど、やってみようと思う。

昨日の雷雨を忘れたような快晴!
帰ってきたら汗が吹き出ました。


夏休みの自由研究で、8月の空の様子を朝夕毎日記録する、ということを小学校6年間のうち2回くらいやっている。

何かの結果を求めるわけでもなく、ただその風景を記録しただけの日記だった。研究とはいえないな。
とにかく空を眺めるのが好きだった。
青の色鉛筆だけ短くなっている。


空の流れる雲をずうっと眺めていると、こちらが動いているような感覚になる。
小学生の時は、なるほどこれが自転しているということか、と間違った納得をして、新しい発見をした気持ちになった。
そのまま酔うまで空を見ていた。


バイトが終わって見上げると今日は満月で、低いところを白い雲が早く動いている。
夜なのに雲が白いのは、人の明かりに照らされているからなのか、月が明るすぎるからなのか。それともとうに沈んだ太陽が雲を照らしているのだろうか。

雲間から星が見える。
夏の大三角が天の川に渡るところをいつか見てみたい。


そういえば、死んだら人は星になる、ということを幼少の頃からかなりの年齢まで信じていたように思う。
何を見てそう思うようになったんだろう。




この記事が参加している募集

#今日やったこと

31,018件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?