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豊かな海を守るビジネスの作り方②: シーフードレガシーの事業領域

みなさま、こんにちは。
株式会社シーフードレガシー 代表取締役CEO 花岡和佳男です。

初対面の方から、社名を見て「お魚屋さんですか?」と聞かれることがあります。また、このカタカナの並びがシーフードカレーを連想させるのか「カレー屋さんですか?」と聞かれることもしばしば。

どちらも違います(でもお魚もカレーも、食べるの大好きです)。

今日の投稿では、シーフードレガシーが何をやっているのかを綴りたいと思います。

本日もよろしくお願いいたします。


日本のサステナブルシーフード・ムーブメントのパイオニア

シーフードレガシーは、水産業界における環境持続性や社会的責任の追求に特化した、コンサルテーション・ファームです。「Designing seafood sustainability, together」をパーパスに、日本におけるサステナブルシーフード・ムーブメントを、そのドライバーシートに座るステークホルダーの皆様と共に推進しています。

私たちの強みでもある、最新の国際基準に沿った解決策をデザインすることで、多様なステークホルダーが協働するプラットフォームを提供しています。

パートナーやクライアントが、第三者に対してシーフードレガシーをご紹介くださる際は、「日本のサステナブルシーフード・ムーブメントのパイオニア」とご説明くださることが多いです。

01. [水産関連企業と共に] サステナブルシーフード•ビジネスの実現を

シーフードレガシーは、今年7月に創立9周年を迎えます。この期間、日本の水産分野における環境持続性や社会的責任を追求する数々のイニシアチブ(新しい構想や戦略)が、大手小売企業や食品企業を中心に相次いで立ち上がりました。一社では解決できない問題に、サプライチェーン企業群や競合他社群が連携して取り組む動きも始まりました。

そして、ここ数年は、IoTや金融セクター等もその輪に加わってくださるようになり、「ブルーファイナンス」や「ブルーエコノミー」などという言葉も広まってきました。加速を続けるこのマーケット・トランスフォーメーションを構成する多くの案件に、私たちも携わらせていただいています。

環境持続可能性や社会的責任の追求を経営の中心に据え、先見的な動きで見本を見せる水産関連企業の数は年々増加しています。

02. [政府と共に]: 正規の事業者を不公平な競争から守る規制改革を

政府が取り組む水産サステナビリティに関連する法改正や政策立案へ関わる機会も多くあります。

約70年ぶりとなった漁業法の大改正(成立2018年・施行開始2020年)や、水産物の流通を管理する日本で初めての法律の成立(成立2020年・施行開始2022年)に、私も政府の有識者会合の委員として携わりました。

政策面で必要なのは、環境の持続可能性や社会的責任を守るために厳しいルールを守る正規の事業者を保護することです。

これは、違法な漁業(違法・無報告・無規制な漁業)や人権侵害(人身売買・強制労働・児童労働など)を行う事業者による不公平な競争から守るためです。シーフードレガシーは、日本のシーフード業界の根本的な変革を求めており、これらの活動はその大きな節目となりました。

現在も私を含むシーフードレガシーのスタッフたちが、複数の政府有識者会合等の委員を務めています。

03. [NGOと共に]: 活動の活性化を通じ市民社会の成熟を

国際環境NGOに在籍していた時代に、役割の異なるNGO同士による連携が日本でも必要だと痛感しました。

シーフードレガシーでは、日本の市民社会セクターの社会的地位を向上するために、国内拠点の水産関連問題に取り組むNGOたちが集まるプラットフォームを運営しています。

組織哲学や得意分野が異なる複数の国内・国際組織による共同戦略の設計を私たちがコーディネートし、各組織の強みが最大限に活かされる役割分担と戦略的連携の強化に努めています。

日本の水産関連問題に取り組む国内外のNGOやCSOが集まる戦略会議を定期開催しています。

04. ムーブメントの絶対的フラッグシップを

サステナブルシーフード・ムーブメントのフラッグシップ・イベントとして、企業創立年から年次開催してきた『東京サステナブルシーフード・サミット(TSSS)は、上記複数のセクターから多様なステークホルダーが多数集まり、国内の水産業におけるパラダイムシフトの象徴となりました。

いまや海外からも大きな注目を集めており、アジア最大規模に成長しています。また、このムーブメントにおけるイノベーターにスポットライトを当てたオウンドメディア『シーフードレガシー・タイムズ』も配信しています。

今年、TSSSは節目となる10回目の開催を迎えます。サステナビリティのコンセプトが国内の業界内に深く浸透したこの10年史をステークホルダーの皆様と共に振り返り、2030年に向けた次のロードマップを共にデザインする、そんなTSSS2024にしたいと鋭意企画中です。多様なステークホルダーの皆様との対話からどんどん膨らむ演出アイデアを、次回以降のnoteでも綴っていきたいと思います。

コロナ禍を経て4年ぶりのフルリアル開催となったTSSS2023。たくさんの方々にお集まりいただきました。

まとめ

かつて世界最大の水産大国として世界に名を馳せ、世界中から水産物が集まる世界第三の輸入水産物市場でもあった日本は、その水産物の乱獲・乱売・乱食が海洋生態系の破壊を助長しているとして、大きな国際批判の的にありました。

シーフードレガシー創立時、日本ではその国際批判に対して「魚食は日本の文化だ。西洋に壊されるな」といった反応が主流だった時代でもありました。

『東京サステナブルシーフード・サミット(TSSS)2024』は10月8日〜10日、東京国際フォーラムで開催します。

時が経ち、10回目のTSSSの開催を迎える今年、サステナビリティを追求するコミットメントがない大手水産関連企業は皆無と言って良い状態にまで、このムーブメントは成長を遂げました。

心より嬉しく思うと同時に、この先も多様なステークホルダーと歩みを共にし、日本の水産業を、世界のネイチャーポジティブの実現に貢献し、国際食料安全保障問題を解決へと導く産業にしていきたい。その想いが一層強くなってきています。

もっと先の未来のためにーー。
それを実現させたくて、シーフードレガシーを経営しています。

今日も最後までお付き合いくださり、有難うございました。


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