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未来の私へ

映画を見て、本を読んで、ベッドから出れない時間を過ごす度に安心する。
まだ私は昔の私に寄り添うことができる。弱いままだ。
一度強くなってしまったらきっともう戻れない。

SNSでは決して特定された個としての自己表現を進んですることのない私や、その一方で十分に世渡り上手な側面を持つ私、これはそんな様々な私が、私へ向けて結論付けたこと。
私の理解者は私しかいない。
それなのに、日々私は変わってゆく。
いつも変化に怯えている。

理解してくれるだけでいい。肯定や否定はどちらでもいいのだ。
毎秒違う景色がインプットされていく脳にとって、それはもはや埒外なことかもしれない。
芯だけでいい。ヒーローインタビューなんかで堂々と人生の転機を語れる立派な人に何てならなくていい。
私が変わってしまったら誰が私を理解してあげられるのだろう。
私は自分が変わってしまった時のために、変わっていなかった時はそれを確かめるために、昔の自分に、未来の自分に「あなたは大丈夫。私は知っている。」と言ってもらうために、伝えるために書く。
人は自分が変わってしまうことを何となく感じ取って、備忘録を取り始めるのかもしれない。

未来の私へ。


どうか変わらないで。
私の好きな私でいて。

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