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【0380】SDGs未来都市2020:大阪府/大阪市の取組

SDGs未来都市の2020年度版が選定されました。全部で33都市、10事例がモデル事業に選定されています。

それぞれの都市がどんなことを掲げているのか、モデル事業を中心に可能な範囲で調べてみました。

大阪府/大阪市の提案事業

都道府県と市町村の共同提案が選定されるのは全国初の事例とのことで、府と市の連携力の強さが伺えます(他の市はどないしてんとか、二重行政言うてたのが懐かしいとかはありますが)。

大阪府/大阪市の提案事業は下記のような内容。

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G20大阪サミットでも共有された「大阪ブルー・オーシャン・ビジョン」を中心としたプロジェクト。海洋プラスチックごみによる新たな汚染を2050年までにゼロにすることを目指す。というものです。

大阪・関西万博も2025年に差し迫る中、SDGs達成+beyondとしてSDGsの達成とその次の世界に向けた提言も行うという発表もしていますが、今回のモデル事業は「海洋プラスチック」に力点をおいた内容。

大阪府のそもそものSDGsへの取組

大阪府は前述の通り、万博という2030年の一つ前の中間目標としょて2025年に大きなタイミングがあります。万博自体もSDGsへの取組にフォーカスした内容が随所に記載されています。そんなこともあり、大阪府はSDGsにかなり力を入れて取り組もうとしている状態で、こんなサイトもあります。

ここで語られる

OSAKA SDGs ビジョン

というものがあり、2020年3月時点で資料が発表されています。色んなところで使ってもらってOKという意志の現れか、PPT資料までダウンロードOK。

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こんな感じで万博を一つの機会にSDGs先進都市を目指していくという構想を立てていて、

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現在の自分たちの状況やステークホルダーがどう考えているのかというリサーチも行っており、「まず知る」という視点を大事にしている模様。

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国際的な「日本」の国としての評価と、ローカル指標で見たときの大阪の強みを視点に自己分析も行っていて、課題と強みの整理が成されています。

視点①~④での取組をまとめると、

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こんな感じ。目標5のジェンダー問題は、世界と日本のギャップについても触れられているものの、この中では触れられておらず残念ではありますが、様々な角度からの検討がなされた結果なのかな。

詳細な分析データも公開

この結論に至った分析のデータについても参考資料としてPPTデータが公開されています。なんと147ページもの。他都道府県との比較もされているため、他のエリアの人でも参考資料として使えるんじゃないかな。

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こんな感じで全目標に対しての現状を全都道府県で比較しています。

他にもアンケート調査結果も公開されていて、

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一般の人(18歳〜90歳)のSDGs認知率は25.4%で、誰が行動すべき?と聞くと政府や企業の数値が高いものの、

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大学生のSDGs認知率は53.4%(これは4つの大学に聞いた結果だそうで、1つの大学は80%にも達してます)、誰が行動すべき?という質問に「個人」という回答があがるという結果も。ちなみに、SDGsの認知率があがるほど、「行動すべき」という数値自体が上がる傾向にあり、特に「個人」の数値が上がりやすいようです。

大阪らしく、いっちょやったろか

府からの公的な書類ですが、「最後に〜みんなでSDGsを進めるために〜」というページが設けられ、府民へのメッセージも。その中の一部に、

大阪人は富を重視し、利益を追求するといった気質である一方、「三方良し」に代表される社会貢献、公利公益を重んじる精神も有しています。こうした大阪の特性をうまく活かし、府民も企業も、ちゃんとメリットも享受しながら、「どうせやったら良えことしよや」、「しゃーないな、いっちょやったろか」という、大阪人の良い意味でのおせっかいの気持ちを、地球や自然を守るために、また、子どもや孫など次の世代に豊かな暮らし、安心と安心を引き継ぐために、振り向けていくことで、大阪のあらゆる場所でSDGsを体現した行動がなされている姿を世界に向けて発信できると確信しています。
本ビジョンが、みんなでSDGsを考える一つの拠り所となり、大阪らしい「SDGs先進都市」が実現してほしいと願っています。

こんなものがあります。

「どうせやったらええことしよ」「しゃーないな、いっちょやったろか」は大阪らしいSDGsへの参加感がありますね。

SDGsという難題に真面目に取り組み、誠実に情報公開もしつつ、「まあ、色々言うたけど、とりあえずみんなで何かやらへん?」という緩さもある。

ここ最近の緊急事態への対応力も、実はこんなところに何か共通するものがあるように思えます。

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