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【0855】NewSchool進化思考Vol.3

以前「イノベーションの本だと思ったら、サステナブルの本だったかもしれない」と書いたことのある名著「進化思考」。

NewSchoolで太刀川さんが講義を持たれるということで参加してきた学びメモシリーズ第三回です。早いもので、もう本日が中間地点。

NewSchool進化思考

○生態

進化思考3日目は、適応の時空観マッピングの「生態」がメインの回でした。

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https://nosigner.com/evolution-thinkingより

生態のワークは進化させたい対象「X」をマクロに捉える思考。実はECOLOGYという言葉は、環境に良いことという意味のエコとして捉えられがちですが、本来は「生態系」という意味で、物事の複雑系ネットワークを学問とひて解明しようというものだったそう。

このつながりの科学、色んな研究でも6次の法則やスモールワールド・ネットワークという言葉で実験的に証明されてきたそうですが、

人のつながりでも、微生物のつながりでも、インターネットの生態系でも、あらゆることがこの6次くらいのつながりで全てつながっていってそうだということを数学的にも証明した方がいるそう。

要は、越境的にランダムに外とのつながりがある人が存在することで、この世界は6人くらいのつながりをたどると、誰とでもつながってしまえるような効率的なネットワークを実現できてしまっていて、それが故にネットワークは複雑系と化してしまっているというお話があるそう。

この複雑系ネットワークを対象「X」で考えた時に、どんなヒトやモノや存在がステークホルダーに発生するかを考えるのがこのワークでした。

○生態のワーク

生態のワークは、進化思考の書籍の中でも特に数が多い印象のものになります。本の章としても一番厚さがあるところで、ワークの数は数えてみたところ、「21個」!そのワークをざーっと、一気に駆け抜けた1日になりました。

①つながるといいなー。というモノや人や場所をひたすら出してみる。
②自然界の中でつながっているものがないか、ひたすら出してみる。
③必要不可欠なモノをひたすら出してみる。
④いつ・どこにつながっているかをひたすら出してみる
⑤競争の種類でライバルを洗い出す。
・同じ餌を食べる/同じ目的を食べる:見える敵と見えない敵を両方書いていく。
・食べられてしまう/捨てられてしまう:廃棄される前・後にどこにいくか、される前に循環できないか
・環境との闘い/資源の枯渇:これがなくなってしまう環境要因を書き出す
・それはハックされないか:こいつにハッキングされたらヤダな。を書く。
・それはより早く進化できるか:それはクオリティが高いか(Xにおけるライバル・コンペティター)
・競争が怖い場合、生態系での共生やニッチで生きる方法も。
・競争が怖い場合、生態系での共生やニッチで生きる方法も。

というものをひたすらイノベーションしたい対象「X」に対して書き出していき、それらのネットワークを描いていくというもの。

やりながらもXの意外な一面を垣間見ることになったり、実は敵だと思っていたものとの共生の在り方や、その逆のリスクなどにも目が行くようになるという面白みもあり、調べれば調べるほどに新たな情報が出てくるため、終わりなき旅が始まる感じがしますw

書籍でも紹介されている例で言うと、

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https://www.kokuyo-furniture.co.jp/solution/mana-biz/2021/10/post-608.phpより

こういう状態に「人・物・場所・時間・理由や思い」を洗い出し、そしてそれらの関係図をマップ化していくことで、自己であるX以外との関係性の中でXを捉えることができるようになります。ほんとに超大変だけど。

●やっぱり質疑がエライことになる

前回に続き、今回も開始してすぐに反転学習での質疑や感想を話し合う時間がありましたが、この時間がまたもやエライことになる気づきの多い質疑や回答が飛び交っていました。

その中で、進化思考の書籍の中でも出てくる話で改めて面白かった話。

レオナルドダビンチはこの進化思考の中でもたびたい登場するのですが、彼は画家であると同時に発明家でもあった多才な人物として知られていると思います。

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https://kaiga.nohra.tokyo/entry/anatomyより

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https://redshift.autodesk.co.jp/da-vince-3d-cad/より

こんな解剖的な絵を人体でも発明物でも残していて、人体の解剖で言えば内部を詳細に把握するという行為だし、設計図は、内部の正確性を表現している部分と、実は未だ見ぬ未来を詳細に図面化しているという捉え方もできる。未来をバックキャスティングで考える時「絵にした方がわかりやすい」というのがすごい能力で、この時代、なぜか画家たちがめちゃくちゃ活躍するそうです。

それは、この時代に二点透視図法といういわゆるパースの描き方が発明されたからだそうで、これによって爆発図や完成予想図が書けるようになったということがあるそう。これのインパクトはすさまじかったのは、その方法によって、未来や現在起こっている事象の解像度がめちゃくちゃ高く表現したり予想したりできるようになったということ。

感染症の広がり方などが描かれるのもこの方法があったからで、この時代、画家がストラテジストだったのは、画家じゃないとこの技術に精通できなかかったからかもしれません。今年のノーベル賞は気候変動モデルでしたが、モデルは図示から始まっているため、思考としては絵から始まっているとも言え、その発祥にもダビンチの時代の面影が。。!

他にもたくさんの気づき・学びがある場とメンバー。残りの3回も堪能したいと思います。

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